KOTOカルテット第4回名古屋公演
今日はKOTOカルテットの演奏会へ行きました。
名古屋公演は特別公演を合わせて5回めで、今のところ皆勤賞です。
場所はメニコンANNEXビルにあるHITOMIホールです。千種駅から徒歩3分ぐらいです。
メニコンシアターAOIというホールも近くにできたので、近いうちに行ってみたいと思います。
メニコンは芸術にも力を入れており、ありがたいです。サッカーでもメニコンカップというユースの大会があります。
演奏者と観客席の距離が近くサロンという感じのホールです。この近さがいいですね。
今日はベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲です。今までKOTOカルテットの名古屋公演ではベートーヴェンの弦楽四重奏曲を3、4、5、6、9、10とやっています。
後期は初めてということになります。
弦楽四重奏曲の第12番、第13番は後期の入り口の曲で、最高峰が第14番、第15番になってきます。家でCDで聴く機会は第12番や第13番の方が圧倒的に多く、日常生活の中でも溶け込める内容になっています。
KOTOカルテットは初期や中期の弦楽四重奏曲では第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが向き合う対向配置で演奏をしていましたが、
今日は一般的な配置で第1ヴァイオリンとヴィオラが向き合う形です。
曲によって変更しているのかなと思います。
第12番の第2楽章の1番感動的なところが第1ヴァイオリンとヴィオラの呼応から始まりますからね。
■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第12番
大好きな曲です。
第1楽章の夕陽に向かっていくところがかっこいいし、美しいです。
中期の弦楽四重奏曲と違うのは力の抜きを感じますね。後期の世界に入り込みます。
圧巻は第2楽章。変奏曲形式の緩徐楽章。
どんどん音楽が深くなっていきます。
先程言ったように最も感動的なところでは第1ヴァイオリンから入り、ヴィオラが呼応する。第2ヴァイオリンとチェロはピチカートで呼応する。そして4つの楽器が各段に美しく深い旋律に入ってきます。
それを目で見て聴くのは音楽ホールで聴く醍醐味ですね。
すばらしい第12番の演奏でした。
■ベートーヴェン弦楽四重奏曲第13番
第13番では伝統の4楽章形式を壊し、6楽章になります。
第1楽章は重たい序奏から明るい第1主題に入りますが、重たい序奏が何度も顔を出してそれと闘って明るい旋律が出てくるのがかっこいいですね。壮大で内容の濃い第1楽章は聴きがいがあります。
第2楽章のプレストは当時ではかなり斬新なリズムなんだろうなと思います。
クライマックスは第5楽章のカヴァティーナ。
美しく温かく最高の愛情。そして祈りの音楽。
ベートーヴェンの緩徐楽章の中でも格別ですね。
喜怒哀楽の世界を超えていますね。
すばらしいです。
そして第6楽章はオリジナルの大フーガではなくて差し替え版。
差し替え版もなんとなく大フーガのリズムを意識した感じもありますが、楽しいリズムですね。
曲のバランスとしては斬新な大フーガよりは差し替え版の方がいいですね。大フーガだとカヴァティーナな感動は吹っ飛びますからね。
第13番もすばらしかったです。
■アンコール
ベートーヴェン弦楽四重奏曲第13番第2楽章のプレストのおかわりでした。
斬新なリズムが心に刻まれました。
楽しくて崇高な演奏会、満喫しました。
次は来年の春に第5回が予定されているみたいです。
第13番の第6楽章のオリジナル版の大フーガが単独楽章として演奏されるみたいです。
そして人生の讃歌、第15番が予定されています。
またまたベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲になります。
楽しみです。最優先で計画したいと思います。