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【Mouthwashing考察】ジミーとアーニャをメンヘラ女が考える

素敵な漫画を描いて頂きました!😭

https://x.com/meorichitmech/status/1878467274329497679

見てください!!!!
このnoteを読んだTrý様が、素敵な漫画を描いてくださいました!!!!!
余りにも嬉しいので一番上にリンク貼っちゃいます!!!!!
Trýさん、本当に本当にありがとうございます😭😭😭

§

前書き

皆、Mouthwashingやってる!?!??!???
私はね!!!やってる!!!!!
いやほんと、サイバーパンク2077ぶりにめちょめちょハマってしまった……。
やってない人は何でもいいからとにかくやってね。
妄田とのお約束だよ!

という訳で、楽しいですよねMouthwashing!
ゲームの系統自体はマニーズに近いものがあります。
ローポリから繰り出されるイカれたストーリーには、人の心を抉る何かが確実に存在します。
その証拠にMouthwashingはファンダムの動きが活発。
考察や二次創作が盛んに行われており、その熱に当てられて私も久々に二次創作意欲が燃え上がっております。
ただ、今回行うのは考察です。
考察って読む専なのであんまりしないのですが、ジミーとアーニャの関係性についてイマイチピンとくるものが無かったので、メンヘラ女の視点からこの二人の関係性やアーニャの言動について考察……というか妄想していきたいと思います。

【注意!!!!!】

この考察には「性暴力」や「性行為」関連のワードや内容が多く出てきます。
人によっては気分を害する恐れがございますので、お手数ですがご自身の精神状態はご自身にて鑑みた上で読んで頂けますよう、ご理解ご協力を宜しくお願い致します。
またこれはあくまでも考察という名の皮を被った妄想であり、制作陣が意図した内容、また明言している内容ではない事に留意してください。
ここに書かれているのは「同じコマに二人がいる!!!!!」レベルの戯言でありますので……。
もう殆ど妄想で作り上げた二次創作ですわ……。


ジミーはアーニャに「性暴力」を行ったか?

「強姦」と「性暴力」の違いは?

突然ですが、どうやら「強姦」と「性暴力」って、厳密に言うと違いがあるらしいです。
以下はWikipedia先生からの引用です。

強姦(ごうかん)または不同意性交(ふどういせいこう)とは、相手の意思に反し、暴力や脅迫、相手の心神喪失などに乗じて性行為を強要することである。性暴力性的暴力性的暴行の一種である。

「強姦」Wikipediaより引用

細かく言うと「性暴力」というジャンルの中の一つに「性的暴力」があって、それを更に細分化した中に「強姦」が入るらしい。
性暴力は「性差に基づくあらゆる暴力行為」を指すらしいので、DVや痴漢、ストーカー行為も入ると。
そしてその中に「性的暴力」があり、こちらは「強姦」の他にも避妊へ協力をしない事、中絶を強要する事も入るそうです。

こういう言葉尻を論ってネチネチ言うのはジミーっぽくて嫌なのですが、ジミーとアーニャの関係性について考えるにはこの言葉尻が大事なのだという事だけ覚えておいてください。

なお私の結論としては、「ジミーはアーニャに強姦はしていない(性行為には合意がある)が、性的暴力はあった」というものになります。
何故この結論に至ったのかは、順を追って(ごめん、順が飛ぶ事もあります)説明していきます。

アーニャの言動の違和感

まずは一番最初にこれについて考えなければならないでしょう。
現在のMouthwashing界隈では、ジミーがアーニャに対して強姦をはたらいた、若しくは同意のない性行為を強いたと見る向きが強いです。
その理由としては、以下が挙げられます。

  1. アーニャのが「なぜ部屋に鍵は付いていないのか」と発言した事

  2. ジミーに妊娠を告げた後、カーリーとの会話の中でジミーに対して「もうここに居てほしくない」と発言した事

医務室とコックピットには付いており、
寝室には(恐らくそれ以外の場所にも)付いていない。
もはや「あの人」呼ばわりである。

正直、私も最初は強姦があったという前提でMouthwashingをプレイしていました。
ですが、プレイするうちに妙に引っかかる部分が出て来まして……。それはアーニャのジミーに対する言動です。
実はアーニャとジミーって何気に近い距離にいたり、二人きりになることが多いんですよね。

誕生日の席。
倉庫を開ける話し合いの席。
医務室にて。正確にはカーリーが居るので二人きりではないが……。
まあ、いいでしょう。(ガバ判定)
愛称で呼びかける場面もある。
マウスウォッシュを飲もうとするアーニャに声を掛ける場面。
結構気安く話している感じがある。
寝床。スウォンジーの寝床は三人から離れているので、
ジミーが嫌ならアーニャも別の所で眠れば良いが、
わざわざ近い場所に布団を敷いている。
ジミーが泡を壊して薬を持ってくるの待っていてもいいのに、
近くに来て作業の様子を見ている。
ジミーをヨイショするアーニャ。
露骨に褒め称える。

会話や距離感がどうも、強姦を受けた被害者という感じがしないのは私だけでしょうか?
何と言うか、むしろアーニャの方からジミーに近付いている雰囲気すらあります。
特に誕生日パーティーの席はそれが顕著です。

ここ。

このパーティで座っている席は、基本的にカーリーがケーキを作っている時にそれぞれが立っていた場所から一番近い席に座っています。
スウォンジーとアーニャを除いて。
最初の四人の立ち位置はこうです。

ケーキを作るときの四人の立ち位置。
アーニャとスウォンジーはこの位置関係で立ち話をしていた。

ケーキ待機の時点では、アーニャが左側でスウォンジーが右側に立っています。

こう立っているので、
こう座る方が自然ですが、
アーニャはわざわざジミーに近い方に座りに行っている。

アーニャは待機時点では左側にいるので、そのまま左側に座る方がなんとなく「自然」な感じはしませんか?
それなのにわざわざ、(恐らくスウォンジーが座るより先に)ジミーに近い方の席へ座りに行っている事が分かります。
(因みに、ジミーの立ち位置も個人的に気になるので後述します。)

アーニャが妊娠している事実をカーリーに告げるのはこの誕生日パーティーよりも後ですが、妊娠していると検査薬で分かるのは生理予定日から1週間後以降、または最後の性行為から3週間後とされています。
要するに、アーニャとジミーの性行為は誕生日パーティー以前、そしてジミーがタルパ号を難破させる前、もっと突っ込んで言うとゲームの一番過去の時間軸(衝突の7日前)には既に行われているわけです。
因みに7日前は船員に対する精神鑑定がアーニャによって行われていますが、ジミーの鑑定書はというと……。

SEXした女相手に下品なジョークをかました痕跡が垣間見える。

……まあ、ジミーが熱心なブロニーである可能性も無きにしもあらずだが、単純に性行為、あーもう面倒なのでSEXって言うけど、SEXした女に「よお、覚えてるだろスケベちゃん」ってな具合に、SEXの時の事を思い出させるような下ネタを男が言ってくるアレをやったんだろう。
ジミーは絶対言うね。絶対言う。ジミーみたいな男は絶対やる。
まあ結局スベってるし、カーリーにはチクられるし……。
そう考えるともう色々通り越して面白いまである。

話を戻しましょう。
とにかく、もしそのSEXが「強姦」であったとするならば、被害者であるアーニャが加害者のジミーにこれだけ近付くというのは不自然に感じます。

勿論、アーニャの行動が防衛反応の一種だという可能性も有り得ますがが、「防衛反応を起こす程、酷い事をした人」に対して示す反応としてはいささか違和感を感じます。
いや、まあまあ、私もね、心理学を学んでいる訳ではないので確かなことは言えないんですけどね?
でも何かどうしても引っかかっちゃうんですよ。

妊娠初期の段階で鬱になる妊婦の割合は30%ほど、鬱というレベルでなくても、いわゆるマタニティブルーを経験する妊婦は25%~50%(振れ幅でかすぎんか??でも調べたらそう書いてあったよ……)にものぼるという話があります。
そもそも妊婦の精神状態が安定しないのは色々端折ってざっくり言うと妊娠中にホルモンバランスが崩れるからであり、その状況プラス、タルパ号みたいな劣悪な環境下に置かれた妊婦が自分を強姦した男に対してこんな好意的な態度を取れる余裕があるのだろうか……?

そしてアーニャの行動で引っかかることがもう一つ。
アーニャがジミーに妊娠の事実を告げるところです。

アーニャはジミーに妊娠の事実を告げた。
しかし、ジミーは何も言わずに出ていった。そして惨劇へつながる。

このシーンで分かるのは、アーニャがジミーと二人きりで話をしたということです。
カーリーは当初、二人の話し合いに同席するつもりでした。
恐らく、カーリーは二人の関係を良い所に着地させたいと考えていたのでしょう。
しかし、アーニャはそうしませんでした。
ジミーと二人きりで、鍵のかかる医務室で、妊娠の事実を告げたのです。

ここで気になるのは、何故医務室で話をしたのか?ということです。
アーニャは寝室に鍵がついていない事を気にしていました。
それは寝室に鍵がない故に、ジミーがアーニャの部屋に侵入して強姦をはたらいたという事の暗喩と言われていますが、もしジミーが強姦に及んでいたのなら、何故鍵をかけられたら外部からの助けを得ることが困難な医務室に加害者と一緒に二人きりになるのでしょうか?

私は、アーニャが外部からの干渉を嫌って敢えてジミーを医務室に呼び出したのだと思います。
もっと厳密に言うと、ジミーと二人きりになりたかったのでしょう。
その他のシーンでも同じことが言えます。
アーニャはジミーの近くにいたい、二人きりになりたいと思っているからこの様な言動を取っているのではないでしょうか。

性的暴力が存在するという描写は?

次に、性暴力の描写です。
上の方にも書いてありますが、今回は「強姦」と「性的暴力」は分けて考える事とします。
当然ゲーム内に直接的な描写はありませんが、Mouthwashingでは一貫して、これでもかと言うくらいにジミーを露悪的に描いています。
それは現実世界での態度であったり、心象世界でだったり。
ならば性的暴力があったという事実を、もっと何かしらの形で表現しているのではないでしょうか?

今の所性的暴力の存在を示唆するものは、隕石が衝突する前のカーリー視点の時のアーニャの発言しかありません。
ではジミーの心象世界では?

ジミーの心象世界の中には、以下の存在が姿や形を変えて現れます。
・カーリー(事故後)
・スウォンジー
・ダイスケ
・ポレ
上記四人はかなり分かりやすく出現しますが、アーニャがいるのは最後の狂った誕生パーティーの時だけです。

わざわざアーニャに「我らが船長」と言わせるあたり、
ジミーも彼女に対して何かしら思うところはありそう。

ただ「アーニャらしきもの」は心象風景に出てきます。
色々な方の考察でも、次のシーンはアーニャに関わるものであるという風に言われています。

何か……センシティブ……。
エコーで見えるのは、恐らく馬(ポレ)の骨格。
センシティブな塊から、奇形のポレが飛び出してくる。

女性器を連想させる塊に、エコーを当てて中にある何かを探すシーンです。
エコーに写っているのは、恐らく馬の骨格なんじゃないかと思います。
この作品で出てくる「馬」というと、真っ先に思い浮かぶのは我らがポニー運送のマスコット、ポレです。
マスコットですので、アニメ的なデフォルメがされています。
そういえば、精神鑑定の時にも「アニメ絵の馬」が出てきましたね。

「私はアニメ絵の馬を見て性的興奮を覚えた」

ジミーの心象世界で、ポレはアーニャとの子どもを象徴しているのではないかと言われています。
私はそれにプラスして、アーニャ自身や、アーニャとのSEX、アーニャに対しての責任みたいなのも包括して「ポレ」にぶち込んでる感じもします。
そう考えると、ゲーム開始時からポレはジミーを悩ませ続けています。
隕石に衝突させた後にコックピットから出ようと逃げ惑うジミーの前に、ポレ人形が現れるのです。
時間軸的には、アーニャが妊娠を告げた直後です。

隕石に衝突させて逃げている途中、
何度もポレ人形が道を塞ぐ。
形がどんどん崩れていくのは
アーニャに対する気持ちの変化の現れか。
前のコックピットのドアは開かず、
後ろには原型を留めないポレ人形がいて、どこにも逃げられない。

アーニャの存在は、妊娠を告げられた瞬間からジミーの悩みのタネになっているのは間違いありません。
悩みのタネになっているという事は、ジミーはSEXの際に妊娠すると思ってしていなかった事になります。
だって妊娠を告げられる以前には、アーニャに対してバカクソおもんない下ネタジョークを飛ばしているくらい余裕がありますから。

「私はアニメ絵の馬を見て性的興奮を覚えた」

不幸にも、ジミーのバカクソおもんない下ネタジョークはアーニャには通じていなかったらしく、親友のカーリーに漏らされる不本意な結果となってしまいました。

哀れな男。

さて、ここで一つあるシーンを見てみましょう。
それは審判へのタイムリミットが動き出した、アーニャが医務室に立てこもるシーンです。

ジミーはアーニャに何を言ったのか。

アーニャは「ジミーの言った通りだ、こうすべきだった」と発言します。
ジミーはアーニャに何を言ったのでしょうか?
そのヒントとして以下の様なシーンがあります。

お前もだよ。

ジミーがカーリーに鎮痛剤を与えながら「アーニャはどうするつもりなんだ?」といっています。
この発言から察するに、ジミーとアーニャは既にお腹の子どもの事について一応は話し合いをしているようです。

その話し合いの中で、ジミーはアーニャに「お前はその子どもをどうするつもりなんだ?」と聞いたのでしょう。
そしてアーニャはそれに答える事が出来ないでいる。
ここでジミーの言う「どうするつもりなんだ?」は、ジミーの性格や現在の状況を鑑みても「まさか産む気じゃないよな?」に繋がる気がします。
しかしアーニャのお腹にいるのは間違いなく自分が関わって授かった命ですから、流石のジミーもそこまで言葉にする事は出来ていないでしょう。
アーニャは言葉少ない話し合いの中でも、ジミーが出産について消極的であると感じ取ったと思います。
むしろ、最初に妊娠を告げた時点で彼が子どもの存在に否定的だと分かってしまったのでは無いでしょうか。
少なくとも、ジミーは喜んではいませんでしたから。

さて私が思うに、ジミーの態度は所謂「性的暴力」に当たると思います。
彼の態度は暗に中絶を強要している事に他ならないからです。
心象世界でのポレ人形の存在を見るに、アーニャが妊娠した事実を自身のキャリアの足枷か邪魔者かくらいには思っていそうです。
劣悪で薄給な職場環境、解雇、妊娠……。今まで全てを掌握してきたと考えていた彼が、将来を悲観するのは想像に難くありません。
そんな彼が言外に中絶するよう匂わせているのは、アーニャにとっての性的暴力たりえます。

なお避妊については、そもそもポニー運送が会社の金で避妊具を用意するはずがありませんので、ジミーかアーニャが持ち込んでいないと使えないと思うのですが……うーん、多分どっちも持ち込んでいなさそう……。
まあ無いならSEXはちょっと……控えたほうが良いとは思いますけど……いやまあこんな限界状態でそういう雰囲気になったら……。
正直私でもしますよ。SEX。はぁ。

ていうか、二人は互いにどう思ってたん??

アーニャはジミーをどう思っている?

まあ、上記で散々、散ッッッ々書いておりますが、アーニャがジミーに対して何かしらの感情を抱いているのは確かです。
何かしらっていうか……普通に恋愛感情あると思いますけどね、私は……。
(もうここからずっと妄想です。)

何でわざわざジミーの近くに来るのか?
何でわざわざジミーに好意的な態度を取るのか?
何でわざわざ二人きりで妊娠の話をしたがったのか?
基本的にはこれら全ての行動に「アーニャはジミーが好き(だった)」で説明がつきます。

おいおいと。
ちょっと待てと。
じゃあこれらについてはどう説明するつもりだ、と。

これには?
これには??
これには???

できらぁ!

それではまず、「何故寝室には鍵がついていないのか」発言について説明をしましょう。
私はこの発言について「ジミーに強姦された」という事実に必ずしも結びつくものではないと考えています。
恐らくこの時点で、彼女は自身の妊娠に気付いていました。
「鍵」発言より前に、アーニャとカーリーはこの様な会話をしています。

突然輸送日数の事を問うアーニャ。

アーニャ「輸送日数 どれぐらい残ってるんでしたっけ?」
カーリー「えっと 待ってくれ 確かそう」
カーリー「237日ってとこかな」
カーリー「ちょうど――」
アーニャ「8ヶ月」
カーリー「……」

Mouthwashing 【衝突まで2日】

この会話は、夜時間のスクリーンについて話していたところ唐突にアーニャから始まったものです。
夜時間のスクリーンから、急に輸送日数の話。
アーニャは自身の妊娠に気付いていました。輸送日数を気にしたのはそのためでしょう。
そして、カーリーはこの時点でアーニャの異変を感じ取っている節があります。
それから例の発言と会話に続きます。

アーニャ「その」
アーニャ「ポニー運送は何故 医務室のドアにはロックをつけたのに 寝室にはつけなかったんでしょう?」
カーリー「ふむ」
カーリー「コックピットにロックをつけたのと同じ理由だろうな」

Mouthwashing 【衝突まで2日】

カーリー「安全のためだ」

Mouthwashing 【衝突まで2日】

カーリーは、恐らくアーニャの異変に気付きました。気付いていた筈です。
でも、その異変の理由は? まさか?
カーリーは自分にも言い聞かせるように、思い込むように「安全のためだ」と言います。

……さて、ここがこのゲームの妙ですが、Mouthwashingは一人称視点です。基本的にはその時プレイしているキャラクター(この場合はカーリー)の思っている事はある程度、モノローグやゲーム内の描写から読み取れますが、逆にそのキャラクターの思考と同期してそのキャラの思い違いをプレイヤーもそのまま受け取ってしまいます。

今回の場合、カーリーはアーニャの異変に気が付きました。
寝室で眠らずラウンジにいたり、輸送日数を突然気にしたり、寝室の鍵の事を気にしたり……。
誰かが彼女の部屋に押し入って、彼女に狼藉をはたらいたのではないかと考えるには十分すぎます。

しかし、もう一つだけ可能性があります。
それが、アーニャ自身も妊娠するとは思っていなかった場合です。
SEX自体がアーニャとジミーの合意だったとしても、まさか子どもが出来るなんて思っていなかったのならそこには違う文脈が出てきます。
「部屋に鍵をかける事ができれば、あの時ジミーは部屋に入ってこなかった。そしてSEXする雰囲気にはならなかった」
というものです。

私は、アーニャはジミーに対して他の船員とは違った感情を持っていたと思います。
それはガッツリ恋愛感情ではなくても、「この人いいな」とか「もしかしてタイプかも」とか、うっすら恋愛対象程度の認識はあったはずだと。
そんな男がある日突然部屋にやってきたら?
そんでなーんかいい雰囲気になったら?
ついでにKISSまでされたら?
そりゃするでしょうね、SEX。私もしますよ。はぁ。

恐らく、今までのジミーとアーニャのSEXの回数は多くないでしょう。1回とかもあり得るかも知れません。
まさか毎日しまくりとかそんなはず無いと思います。さすがにどっかで誰かにバレます。
まさか1回で出来るはずねーよな!ってジミーもアーニャも思ってたんじゃないでしょうか。
だからジミーもあんな態度を取ったのでは、と。

§

さて、続いては「あの人」呼ばわりのあのシーンです。
今回の惨劇を引き起こすに至った、アーニャがジミーに妊娠を告げた直後のシーンです。

アーニャはジミーを嫌っているから、こう言ったのか?

さて、アーニャはジミーに対して「もうここにいて欲しくない」と言いました。
よっぽどの事態です。
でもそれほどの態度をしてしまったのです、ジミーは。

冷静になれば分かりますが、どんなに好きな男でも妊娠を告げた後に嫌な態度取られたら「は???意味分かんないんですけど????死んでほしいが?????」ってなるのは当たり前でしょう。
私もセフレにそういう事言われたらバチギレます。
社会的に潰すところまでやってやろうかと思います。
でも愛と憎しみってのは結局同居できちゃうんですよねぇ~え~~~!
はー死ね。でも好き。でも死ね。

すみません、私怨が出ました。

まあでも、アーニャは心の何処かで「ジミーに妊娠を喜んで欲しい」「もしかしたら一緒になってくれるかも知れない」と期待をしていた部分があったのでは無いでしょうか。
しかし返ってきたのは、妊娠を告げた直後にただ呆然と部屋を出ていくという、アーニャにとっては殆ど裏切りに近い反応です。

え?待って?じゃあ、あのSEXは何だったの???
遊び???私の体だけが目当てって事?????
は~~~~~
「もう あの人 ここにいてほしくありません」
あまりにも当然の流れすぎます。
ほんと死ね。

§

最後に、このシーンについてです。
アーニャが服薬自殺をし、苦しむダイスケをスウォンジーが介錯した後で、この様な会話があります。

ジミーは本当にクソ。
はっきり分かんだね。

ジミー「信じられない もう演技はやめろ! 企み みんな分かってんだぞ スウォンジー 作業室に行ったんだ」
ジミー「見たんだ お前が何 あそこに隠してるか」
ジミー「斧持ってコソコソして アーニャにわけのわからないこと吹き込んで 今度は何だ!?」
ジミー「あの凍結ポッドに入るつもりなんだろ!」
スウォンジー「はっ!」
スウォンジー「確かにアーニャと話したとも」
スウォンジー「でも 何もかもアーニャのほうが オレに教えてくれたんだぞ?」
ジミー「……」

Mouthwashing 【審判まで6時間】

ジミーとスウォンジーが言っているのは、衝突から3ヶ月経った時のシーンの事です。

コックピットで何事かを話し合う
アーニャとスウォンジー。

アーニャはこの時、スウォンジーに何かを相談していました。

アーニャ「いえ ちゃんと理解してます」
アーニャ「そうするしか――」

Mouthwashing 【衝突から3ヶ月】

どうやらかなり難しい話のようで、ジミーはアーニャが泣いている事に気が付きます。
ここで話されているのは、ジミーがアーニャを襲った事であると言われていますが、毎度重箱の隅をつつくメンヘラの私はまたしても違和感を感じてしまうのであった……。
違和感の理由は、ジミーが二人を見つけた時のスウォンジーの反応です。

軽ない?

何か、反応が軽いんですよね……。
軽いというか、誤魔化していると言うか……。
もしジミーがアーニャを強姦してその上更に妊娠までしていたというのなら、スウォンジーの性格上この時点で斧で切りかかってきてもおかしくありません。
若しくはショットガンか。

しかし、スウォンジーはそうしていません。わざとらしくすっとぼけるだけです。
一体、アーニャはスウォンジーに何を話したのでしょう?
アーニャは泣くほど深刻だけど、スウォンジーはジミーに対してすっとぼけるような話?

一つだけあります。
それはアーニャのジミーに対する恋愛感情です。

アーニャはジミーとの子どもを妊娠しています。
ジミーは言葉にこそ出しませんが、妊娠の事を良く思っていないのは明らかです。
いっときは「ここにいて欲しくない」とまで思っても、しかし、それでも、アーニャがジミーへの恋愛感情を捨てきれていないとしたら?
もし、どうにかして子どもの事を認めて貰って、地球に戻れた時に家族になって子どもを育てられたらと思っていたら?

スウォンジーはジミーの事を良く思ってはいないでしょうが、恐らくタルパ号唯一の既婚者です。
ジミーとの未来に希望を捨てきれないアーニャが、ジミーへ気持ちを捨てきれないアーニャが、結婚して子どももいるスウォンジーに相談を持ちかけるのは流れとしては自然です。

しかし、スウォンジーはジミーのロクでなさを分かっています。
それは人生の先輩として、同じ男として、第三者の立場として見れるスウォンジーには分かるはずです。
それなら、そんな相談に彼が答えるのはこうでは無いでしょうか。

「もし産むとしても、救助される保証も無い。無駄に死ぬだけかも知れない。罪のない子どもに、それはあまりに酷じゃないか。それを理解しているのか?」

アーニャも分かっていたはずです。
妊娠を告げて、喜ぶでもなくただ去っていくジミーの姿を見て、分かっていたはずです。
だからこそ、子どもを諦めるしか無いことも、本当は分かっていたはずです。

でも、彼女は衝突後のジミーの姿も見ています。
ジミーは衝突後、彼女を突き放したわけではありませんでした。
頼ればそれに応えてくれる。
そして衝突前の、妊娠を知る前のジミーの姿を思い出します。
だから迷ってしまったのではないでしょうか。

しかし、ジミーの方はどうやらそうではなかったようです。
恐らく彼は自分のせいで陥ってしまったこの状況に多少の罪悪感を覚えていただけで、そしてそれを責任感という言葉で包んでいただけで、ただ船長としてこの状況から抜け出そうとしていただけで、アーニャを気遣っていた訳ではありませんでした。

ジミーにあったのは「クソ船へのクソ責任」だけで、アーニャとそのお腹の子どもを気遣っていたわけではない。
この事実は、アーニャにどれほどの絶望をもたらしたのでしょう。
少しでも希望を抱いたお前が悪い、とでも言う風なジミーの言葉がアーニャにとっての引き金となりました。

そして最後の、本当に最後の時。
医務室に立てこもって服薬自殺を図ったその時。
きっと、これはジミーにとって最後のチャンスでした。
でも、彼の言葉は?

ジミー「なあ みんなストレス溜まってるんだ」
ジミー「でも ちょっとした困難のたびに くじけるな」

Mouthwashing 【衝突から5ヶ月】

ジミーにとって、アーニャの悩みや想いや妊娠の事は「ちょっとした困難」なのでしょう。
そして彼はアーニャが医務室に立てこもることで、薬を使えない事や使い果たされる事を心配しています。
彼は最後のチャンスを失いました。

アーニャ「……あなたの言うとおりです」
アーニャ「ずっと あなたの言うとおりです」
アーニャ「最初から こうすべきだったんです」
アーニャ「ずっと信じてました 最悪の瞬間が私たちを定義するわけじゃない それで修復不可能になったりしない」
アーニャ「そんなの私が望んでいるとでも?」
アーニャ「誤解しないでください これは私にとって最悪の瞬間じゃありません」
アーニャ「全然 違います」
アーニャ「かつてないほど最高の瞬間です」

Mouthwashing 【衝突から5ヶ月】

アーニャは、ジミーが中絶して欲しがっている事を知っていました。
未来のない自分たちに付き合わせて、罪のない子どもまで犠牲にする必要はないという事も分かっていました。
だから、最初からそうすべきだと、子どもを中絶するべきだと。
でもどんなに最悪な事が起きても、アーニャとジミーはもしかしたら手を取り合う事が出来たかも知れないと、そう信じていました。
しかし、今まさに、そうではなくなりました。
だからもう死ぬのは最悪な事ではありません。
全然、違うのです。
むしろ今この瞬間、それは最高な事なのです。

これ以上、好きな男を嫌いにならなくて済むのですから。

ジミーはアーニャをどう思っている?

ジミーからアーニャへの気持ちは、ゲーム中であまり表現されているようにはみえません。
しかし、ヒントなら多少あります。

もう、とうの昔過ぎて忘れていると思いますが、この考察の序盤で誕生日パーティーの立ち位置について話をしました。
ジミーの立ち位置を、ようやっと今更ここに来て、お話します。
では再度、誕生日パーティの皆の様子を見てみましょう。

すごい楽しそうだネ!

さてジミーの立っている所ですが、私はどうしても気になるのです。
ちょっと寄って見てみましょう。

おわかりいただけただろうか……

ここまで寄ったら分かります?
分かりません?
じゃあこれならどうですか?

ジミーの立ち位置を後ろから見ると、こう。
ちなみにジミーの後頭部は関係ありません。
これはジミーの立っている所から見える景色。

分かります?
ジミーの立っている位置からアーニャとスウォンジーが見えやすいって。
ダイスケも視界の端にはいますが、アーニャ達との方が距離が近いです。

そもそも、ジミーがここに立つ必要性って何でしょう?

ダイスケやカーリーと話をしたいのならそちらに行けば良いし、アーニャやスウォンジーと話したくても同じ事です。
孤高の一匹狼になりたいのなら、スクリーンがある所のソファーに座れば良いし、とっとと着席してても良いわけです。
それなのにここに立っているんです。

ここに!!!立っているんです!!!!!

アーニャとスウォンジーが、見える位置に!!!!!(暴論)
これはねぇ!!!アーニャの様子を伺っているんですよ!!!!!(暴論)
SEXした女を遠巻きに見てるんです!!!!!(暴論)
なんせアーニャにはバカクソおもんない下ネタジョークを飛ばしていますからねぇ彼は!!!!!(暴論)
どーせジミーは支配欲強いからSEXした女の動向が気になって気になって仕方ないんですよえぇ!!!!!(暴論)

まあ冗談(9割本気)はここまでにして、他にも色々見ていきます。

ぶっ壊れポレ

こちらは、ジミーが壊したポレ人形です。
ジミーが壊したというのは、公式のQ&Aにて明言されています。
さて、ジミーの心象世界でのポレ人形の扱いを見てみましょう。

通せんぼポレ
行き先を邪魔する崩れたポレ
異形のポレ
何かセンシティブな物体(恐らくアーニャ)が生み出した奇形ポレ
ただただキモいポレ

扱いがよくありません……。
私はポレ人形を、アーニャにまつわるあれこれを包括した存在ではないかと前述しています。
しかも心象世界で邪魔者扱いするには飽き足らず、現実では直接的にポレ人形を破壊する行為に及んでいます。
これらを鑑みると、ジミーは正直な所アーニャの事を良く思ってはいない訳です。

しかし、ポレがジミーの心象世界に邪魔者として登場したのは、あくまでもアーニャがジミーに妊娠を告げた後からです。
じゃあ、その前は?

「私はアニメ絵の馬を見て性的興奮を覚えた」

SEXした後にこんなバカクソおもんない下ネタジョークを飛ばすくらいには、気安い関係ではあったのでしょうね……。

閑話休題。
一つ、ジミーの心象世界で気になるシーンがあります。

ジミーの心象世界で、
カーリーとケーキを食べるシーン。

ジミーの心象世界では、時折事故後のカーリーが出てきます。
彼はまともに喋る事も出来ない状態なので、喋るカーリーが出てくる時は基本的にジミーが都合よくカーリーに言って欲しいだけの言葉を言わせるためだけに出てきている、というのが大方のプレイヤーの見方です。
私もそう思います。なんせジミーはクソ野郎だからね。

さて、衝突後のジミーの心象世界に最初に出てきたカーリーは、甘味料を混ぜる前のプレーンケーキを食べようと誘ってきます。
ジミーはそのケーキを二級品だと言いますが、それでもカーリーは二級品で我慢しなければならない時もあると言います。

カーリー「いまいちな物しか 手に入らない ときもある」
カーリー「だからこそ 本当に良い物は…… まあ 良いだろ?」
ジミー「なんで わざわざ?」
カーリー「ほら みんな逃げようとしたろう」
カーリー「でも 誰一人 成功しなかった」
カーリー「何度も考えたんだ 「これが平穏?」」
カーリー「「これで満足か?」」
カーリー「正直に言えば 決して最高って わけじゃない」
カーリー「なら できるのは 満足いく人生にしようとするだけだ 逃げっぱなし じゃなくてな」
カーリー「昇進する時もある 家を買う時もある 恋に落ちる時もある」
カーリー「でも それ以外の時間は ただ友達とマズいケーキを食べるだけだ」
カーリー「今じゃ それさえも素晴らしい時に 思えないか?」

Mouthwashing 【責任を果たせ】

ジミーがカーリーに言わせたいのは、恐らくこのタルパ号、あるいはポニー運送で働いていることについてでしょう。
誰もがポニー運送を辞めようとして、出来なかった。
何度も「これが平穏なのか」「これで満足なのか」と自問自答を繰り返す。
今の状態が決して最高ではないと分かっているからこそ、逃げずにポニー運送で頑張るしか無い。
良い時以外は、ただ友達とマズいケーキを食べるような物だと。

さて、カーリーの言う「良い時」として挙げられているのは、以下の3つでした。
・昇進した時
・家を買った時
・恋に落ちた時

昇進や家を買うのは分かります。
これらはわかりやすい「良い時」です。
しかし恋に落ちるのはどうでしょう。
悪いとは言いませんが、恋に落ちるよりもっと分かりやすく「良い時」があるような気はします。
大金持ちになるだとか、欲しい物を手に入れただとか、何かを成功させただとか……。

まあ、カーリーが言いそうといえば言いそうな事ではありますが……。
しかし、そもそも心象世界でカーリーの喋る内容はジミーの妄想の産物でしかありません。
ジミーが自分の都合に合うように、カーリーが話したことにしているに過ぎません。
勿論、ゲームが始まるもっと以前にそういう会話をしたかも知れません。
でも、それなら事故後のカーリーの姿で言わせる必要性がないのです。
何故、ジミーは妄想の中で、カーリに「恋に落ちた時」が良い時であるかのように言わせたのでしょう。

簡単です。
ジミーにとっては恋に落ちる事が「良い時」であるからです。
彼が恋をして、恋が素晴らしいものだと知っているからこそ、恋に落ちる事は彼にとって「良い時」なのです。

最後に

ジミーはどうしようも無い男ですが、きっと恋を知っています。
恋を知っている男が、ただ自分の欲を晴らすためだけにアーニャとSEXをしたとは、多分、私は思いたくないのでしょう。
アーニャがただの可哀想な被害者であって欲しくないのでしょう。

彼らの関係性がただの悲惨なものであったと、そう結論づけるのは簡単ですが、それではあまりにも救われない。

そもそもMouthwashingは救われない物語ですから、私が妄想の中で二人を救ったって意味は無いでしょう。

でもねぇ、私のセフレがジミーにそっくりなんです。
信じられないでしょうけど、名前も顔も似ています。
だからこの妄想は私怨も混ざっています。
私怨で1万4千字以上も重箱の隅をつつきました。

救われないこの物語の中で、アーニャを救うことで私も救われた気になっているだけかも知れません。
正直アーニャが友達だったら「格闘技を習え」「カーリーにしといたほうが良い」とアドバイスしますけどね。
正味それが一番の救いになるのでは???

まあとにかく、私の妄想がどこか別の世界線のタルパ号を救う事を願って、ここらで筆を置かせて頂きます。
ではでは。

2024/11/23 妄田めこ

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