『ええっ?じゃあ・・』 『そう・・』
「?!誰?そこにいるのは? ほの暗い灯りが点る窓際に立ち、目を凝らせば濃紫色と分かるサテンのインバネスを纏(まと)い、中世ヨーロッパにおける由緒正しき家柄と一目で分かる佇まい・・・ ・・な貴方は誰?」
「・・・フフッ。我々にとって夜というものは“闇”ではない。貴方たちにとっての“光”の時間(とき) 色で例えるなら“白”でもない。無論、“闇”の“黒”でもない。言うなれば“蒼”である。
その蒼い伝説に従えば十字架を恐れ、流れ水を越せず、鏡にその姿は映らず、心臓に杭を貫くことによ