読書の記録(7)『花屋さんが言うことには』
山本幸久
『花屋さんが言うことには』 山本幸久 ポプラ社
手にしたきっかけ
俳句に関する児童書を2冊続けて読んだので、一般書を読みたい気分になった。堅苦しくない、柔らかい感じのものがいいなあと思った。表紙のイラストの色合いが優しくて、いいなあと思った。
心に残ったところ
たまたまだけど、この本にも俳句や短歌が出てきた。知っている俳句や短歌が出てくると嬉しくなる。
寺山修司の短歌は教科書にも採られていて、授業でもやったなあと思い出した。詠まれた風景や、授業をした時の様子とかが浮かんできた。私が頭に思い浮かべた映像と、この本の登場人物が思い浮かべる映像は同じではないけれど、短歌がそれをつないでくれる気がする。『本歌取り』ではないけれど、元歌を知っていれば読書がより楽しくなる。
日本の節句や行事にも花は大きく関わっているのに、知らないことが多かった。読んでいくと季節が進んでいくので、店頭に並ぶ花も変わっていく。暑い夏に読んだけど、本を読んでいると季節が流れるのを感じられるのもいい。
一万円選書のカルテに、堀田あけみ『われも恋う』を入れなかった…と、思い出した。なんで忘れていたんだろう。中・高生のころ繰り返し何度も読んだ花屋さんが舞台の大好きな本だ。少女漫画の延長で、「こんな恋愛できたら、素敵だなあ」と憧れていた。(遠い目)
『花屋さんがいうことには』を読んでいて、急に思い出した。本って時々、こんな感じでタイムスリップさせてくれる。
まとめ
花屋さん×お仕事、花屋さん×恋、って相性のいい組み合わせなんだと思う。華やかなお仕事のように見えているけれど、生花を扱うのはやっぱり大変。誇りを持って働くお店の方の姿もすがすがしくていいなあと思った。
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