(7/6 08:30分)「大幅安から大幅高のNASDAQ」寄り前情報
大幅安から大幅高のNASDAQ
連休明けとなったアメリカ市場ですが、その前に欧州株をみてみると、昨日は軒並み下落している展開となっており、この欧州株が始まった後から合わせて下落していたアメリカ株先物の安さからバトンを受ける形で主要三指数は大きく下落してのスタートとなりました。NASDAQは2%弱安い200ポイント以上の下落、NYダウも一時2%以上安く700ドル以上下落する場面が開始してすぐにありました。
一方でNASDAQはここから終わりにかけて綺麗に原点対称に近いグラフでも描くかのように右肩上がりの上昇をみせ、取引時間前半はマイナス圏でしたが、取引時間後半にプラスに転じてからは上昇を続け、結局200ポイント近い1.75%の上昇で終えました。
NASDAQほどの戻し方にはなりませんでしたが、S&P500はなんとかプラスに転じて終え、NYダウはプラスにこそなりませんでしたが、大幅安の状況から0.42%安まで取り戻す形となり、いずれも取引時間が経つにつれて下落幅が縮んでいた格好となります。
非常に大きな動きをみせていたのはWTI原油先物の価格でした。先週1週間の中でも高いところでは114ドル台を付ける場面があったり、安いところでは105ドル台を割るなど変動幅が大きかったですが、月曜日も先物は110ドル台であったにも関わらず、今日のアメリカの場中には100ドル台まで低下する動きとなりました。これを受けてS&P500の業種別指数でもエネルギーのセクターが最も下落しており4%以上安くなっていました。
一方で上昇していたセクターはコミュニケーションサービス、一般消費財、情報技術の3セクターとなっており、NASDAQが上昇していたようにハイテク、グロース株中心の上昇が目立ちました。最近は下落続きでこの日も開始直後は大きく下がっていたフィラデルフィア半導体指数も、NASDAQの上昇に合わせて終盤でプラスに転じ、久しぶりの上昇で取引時間を終えました。
今日の注目ポイント
結局NYダウの下落は終値としては大きくならず、NASDAQに至っては大きく上昇して終えたものの、取引開始直後は大きな下落がみえ、欧州株も軒並み下落していたという点で、景気後退懸念というのがどこまで出てくるのかが気になるところです。
今日の日本株に関しては、この日のアメリカ株の一日の動きをみてどう捉えるのかがなかなか見えづらいところで、NASDAQは大きく上昇したものの、日本株は昨日上昇したのが先取りする形だったのかどうかを見極めたいです。
また、月曜日のnoteでもふれたように需給に関する動きが気になる週後半が始まるため、こういったことも考慮してどういった業種がこの状況下で物色されていくのかをじっくりみたいと思います。
指数・今後の重要イベント
終値
CME日経平均先物始値(括弧内は昨日の現物の終値):26225.00 (26423.47)
NYダウ:30967.82 (-0.42%)
S&P500:3831.39 (+0.16%)
NASDAQ:11322.24 (+1.75%)
イベント
7/7 (木):TOPIX浮動株比率の定期見直し公表日(実施日は7月最終営業日)
7/8 (金):米6月雇用統計
7/10 (日):参議院選挙 投開票日(6月22日公示)
7/13 (水):米6月CPI(消費者物価指数)
7/15 (金):米6月小売売上高
7/18 (月):海の日 日本休場
7/20 (木):日銀金融政策決定会合(~7/21 21日に黒田会見予定)
7/21 (金):ECB理事会
7/26 (火):FOMC(~7/27 日本時間28日早朝にパウエル議長会見予定)
7/27 (水):配当・株主優待 権利付き最終日