見出し画像

お稽古に連れていくときのイライラを「ブランチ」を使って子どもと一緒に考えてみる

この記事は 『教育のためのTOC Advent Calendar 2024』の15日目として作成しました。育児の悩みをすっきりさせるために因果関係を図として表す「ブランチ」というツールを使って考えてみた際のお話です。

※教育のためのTOC(TOC for Education 以下TOCfEとして表記)とは、生産管理から始まりビジネスをはじめとする幅広いシーンで利用される改善の手法(TOC)の一部を教育に活用し、より充実した人生を子供たちにもたらそうという取り組みのこと(と私は解釈しています)。詳しくはこちら(教育のためのTOC 日本支部のページ)をご覧ください

当時のお悩み

子どもが通う幼稚園では課外授業としてチアダンス教室が行われていました。かわいい衣装にキラキラのポンポンをもって踊る子供たちの写真が掲載されたビラを見て、3歳の娘はあっという間に虜となり教室に通うことになりました。
しかし、いざ通いだしてみるとレッスンに参加しようとしません。
幼稚園の体育館のような場所でレッスンは行われていましたが、舞台のカーテンの奥に隠れて遊んでいるだけで一行に出てくる気配がないのです。最初の数回はそんなものかと構えていましたが、なかなか改善されません。娘にやめたいかを確認すると、「やめたくない!」と言うばかり。その間にもレッスンはすすんでいるため次々と新しい振り付けが指導されていきます。

娘と同じく年少組でレッスンに参加しているこどもはできないながらも先生の指導を受けています。数か月間この状態が続いた末、お金を払って何をしに来ているのか…??毎週、レッスンの時間が近づく度、とてもストレスに感じるようになりました。

なんでうちの子どもはレッスンに参加しないの??

私はなぜ娘があんなにやりたいって言っていたチアダンスのレッスンに参加しないのか疑問で仕方ありませんでした。(図1)

図1:起こっていることをブランチで書いてみた

あれ?これはついに子どもとのブランチの出番か?!と思い、なぜそうなるのか一緒に考えてみることにしました。?の部分には私の理解していない何があるのでしょうか??娘に聞いてみることにしました。
「どうしてレッスンが始まるとカーテンの裏に行っちゃうの?」

帰ってきた答えは
「ドキドキするから」

ん?なんじゃこりゃ?予想していなかった回答のため、質問を続けることにしました。(図2)
「ドキドキってどんな感じ?もうちょっと教えて?」

図2 思わぬ回答にさらなる疑問が?!

「どんな気持ち?」「何にドキドキするの?」さんざん質問を繰り返して、ようやく娘から出てきた言葉は
「できないから…」
ここまで聞いてようやく腹落ちしてきました。「ああ、うちの子そういうことを気にする子なんやね…。」と。
娘が受けているレッスンが年少から年長まですべての年代の子どもが参加しているため、技術レベルがまちまちなのは当たり前なのですが、娘にはそこまで理解するのは難しいのでしょう。ようやく今までの行動が理解できるようになってきました。(図3)

図3 娘がレッスンになかなか参加できない理由

その後

娘がすぐにレッスンから逃げ出してしまう理由がなんとなくわかったことで、ようやく対策が取れるようになりました。我が家の場合は復習。レッスンの動画を撮影して家でしっかり見て復習。できる部分を確実に増やしてあげることで少しずつレッスンに参加する時間が増えていきました。本当は踊るのが好きなようで、今ではレッスンを楽しんでいる様子もあります。

ブランチで整理してみて

この出来事は娘と初めてブランチを意識して会話した時のものになります。
それまで、自分の尺度を中心にして子どもの行動を見てしまっていたため、なかなか娘の行動が理解できていなかったのですが、ブランチで整理した結果、今まで一対一で接していたため気づかなかった娘の性格などが見えてきました。結果がすぐに変わるわけではありませんが、理由がわかると結果の受け入れ方がずいぶん変わります。
うまくいかないな、ストレスに感じるな」ということがある際は、ブランチで整理すると楽になることがあるんだなと、改めて実感しました。

長い文章となりましたが、読んでいただいてありがとうございました!
2024年もあと少し、よいお年をお迎えくださいね。

いいなと思ったら応援しよう!