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オレ的教育論④なぜ五教科全部やらなきゃいけないの?~All I need
勉強するのが嫌になった、テストで成績が芳しくなかった子どもの多くがする言い訳がある。
「数学と英語はダメだったけど国語と社会は良かった」
「社会だけならクラスで上の方」
「科目が多過ぎて集中できない」
そんな子どもに、苦し紛れにこう聞かれた時、あなたは子どもが納得する答えを出してあげられるだろうか?
「なんで五教科全部やらないといけないの?」
「プロサッカー選手になるのになんで勉強しな
そんなの、オレの好きにさせろよ~Roadrunner
最近、相撲の選手に指導をする機会に恵まれた。
200㎏越えが珍しくない大相撲の世界で、その選手は100㎏にも満たない小兵。故に様々な工夫を凝らさなければ生き残れないことはちょっと相撲をかじったことがあれば誰でもわかる。
格闘技の世界では体重=パワーだから、大抵の格闘技は階級が細かく設定されており、なるべく不公平のないように配慮されている。
しかし柔道と相撲という、日本の武道においては「無差別
ジェンダーレスへの道~When the woman loves a man
昭和42年生まれのオレたちの世代でさえ、教育の中にも生活の中にも性別の差別、いや男女の"区別"が確実に存在し、その中で育ってきた。
ならばオレたちの親世代にジェンダー論争が通じる筈もない。言わずと知れた、あの東京五輪差別発言問題のことである。
辞める、辞めないとか誰がふさわしいとかは当事者に任せるとして、今までそういう教育の中で生きてきた昭和世代は大きな転換点を迎えていることは事実だ。
新しい時
昭和任侠伝(4)~Fashion
とにかくいろいろな意味でオレたちは町を騒がす部だった。
以前書いたように天候が悪くなればわざと外に行き、道路や田んぼで汗まみれ泥だらけになってしまうので、練習着については特に指定をされていなかったが、先輩から
①走り回るから冬でも基本短パン
②Tシャツは破れても汚れてもよい、学校で捨ててもいいようなものを選ぶ
③靴下は泥んこになるから練習専用のものにする(外の部活のようだ)
④学校の体育
コロナで会えないこんな夜は~Without you
二度目の緊急事態が出されたが、感染者は一向に収まる兆しが見えず、国民は我慢の毎日に辟易としている。
はじめは時間がとれて嬉しいなと本を読んだり、新たに資格を取得する勉強をしたりと有益に使えていた自分も、あまりに有り余る時間に押し潰されてステイホームで何十年か振りに野球ゲームに没頭してしまう有り様だ。
とにかく不要不急の外出はしない、会食は黙って短時間で済ませ、夜は20時までで終わり。これでは会
オレ的教育論③本気で怒ることができるか~Burnin' like a flame
最近、自分の子どものことを全くコントロールできない親をよく見かけるようになった。明らかに数が増えている。
店舗で欲しいものを買ってもらえずに騒いでいるのは全然かわいい方で、具合の悪い人ばかりの病院の待合室で騒いだり、親がお茶している間にファミレスの中を走り回って店員に衝突したり、放し飼いにされている動物を虐待したり・・・
そんな時に親は何をしているのかを見てみると、ヒステリックに怒鳴ったり、静かに
漢の星座(3)~Emotional rescue
自分が教師をしていた時は、自分の力で預かっている子どもたちを守ってやらないといけない、守るのが最低限の義務だと強く思っていた。
しかし50も過ぎて身体がヨボヨボしてくると、自分はその守ってきた教え子たちに逆に守られていたんだと気づくことが多々ある。今日はそんな話だ。
プロになりたいと言ってウチの部に来たヤツだった。これがなかなかの暴れん坊で、中学の時も教師に嫌われてしまって大変だったらしい。しか
半髪頭を叩いてみれば、因循姑息な音がする~Same old song and dance
若い頃、海外の修学旅行に引率した時に責任者の上司がこんな質問をしてきた。
「お坊さんが頭を剃っているのはなぜかわかるかい?」
誰も答えられない中で、オレは自慢気に答えた。
「道を極めるため、です。脇目を振らないように、俗気を捨てるという意思を表すものじゃないでしょうか」
上司はニッコリして
「さすがだ。同じ歴史科だし、部活顧問だし、当然だな」
と言いながら、今度はこんな質問をしてきた。
動物か、鳥か。本当のファンとは?~Free as a bird
東京ドームの一塁側スタンドに、全身黄色と黒の阪神ファンがいて「イヤ僕、巨人も好きなんです」と言って野球を見ることは、金を払っているのだから自由だ。
しかし、阪神が点を取って騒いだら睨まれるし、巨人が点を取って一緒に盛り上がったら「調子のいいヤツだな」と見られてしまう。
勝負というものは、熱心なファンというのはそういうものだ。
まして、その対決に至るまでの過程に深い因縁があれば、尚更「お前はどちら
また、1から育ててみたい~Back on the road again
オレが"もとせん"を名乗るのは、文字通り前職が教師だったからだ。いや、前職というのは正確ではない。体調が回復した後、身体が壊れる原因になった教育の世界には二度と戻りたくないと思い、リハビリも兼ねて宅配のバイトをしたり現場で機械に乗ったり、泥だらけ油まみれになりながら働いていた。
キツい仕事ではなかったが、雨の中で半日立ちっ放しだったり顔に泥が跳ねて全身に汚れが付いたりと、おおよそ教師をしていれば
オレ的教育論②物言わぬ子が良い子ではない~Child's play
いつ頃から“黙して座っている子”が良い子という風になったのだろうか。
四半世紀以上連続で担任をしてきた中で、自らの意思を表明せずにただ指示されたことを守り、トラブルを起こさず穏やかに過ごしている子の中から大人物が生まれたためしがない。
黙しているということは自分の意思がない(争いが嫌いだからどちらでも良い的な)か、表明する手段を持たないかであり、どちらにしても誉められたものではない。欧米ならば決
昭和任侠伝(3)~Eat It
昭和の時代、給食を残すという行為は悪だった。「給食のおばちゃんたちが一生懸命作ってくれた大切な食べ物をゴミにしてしまうなんて、とんでもない!」という感じだ。
だから部活動においてもその思想は色濃く反映されており、好き嫌い=わがままで「修正」しなければならないという基本姿勢があった。
だからウチの部には「出されたものは、必ず残さずに全て食べなければならない」という掟があって、特に果物は皮やヘタまで残
漢の星座(2)~Planet Earth
オレを学校に引っ張ってくれた高校の師匠は、オレが4月に着任したと同時に学校を去った。
学校は若いオレに、辞めた人間と関わらないようにと強く指導してきたが、そんなことで霧散してしまうような恩義を受けた覚えがなかったオレは、試合についてきたいという師匠のために宿泊費や交通費、飲み代まで全て自分で負担しながら、その後15年間に渡り学校には内緒で試合の時はずっと師匠と行動した。
それどころか子どもも二人預
オレ的教育論①未来を見せなきゃいけない時と、今だけを見せなきゃならない時~In the future to come
子どもを育てることを生業にしてはや30年、親としての子育ても20年を越えた。
どこの保護者も子どもの健やかなる成長を願い、将来に期待するものだが、預かる側としてはどの子どもにも親の期待に応えられるような結果をつけてやりたいと思う。だが、そんな魔法のような特効薬は存在しない。
ただ、その理想とする成長にかなり近いイメージの人生を歩ませてきたという自負は持っている。「親は無くとも子は育つ」だろうが、
昭和任侠伝(2)~Thunder road
昭和のスポーツと言えば「特訓」である。特別訓練=すなわち我の学校こそが日本一厳しい練習をしているぞ自慢合戦となる。
ウチの部活は特訓シリーズに関しての話題は豊富だ。昨日、子どもたちにレスリング独自のグラウンド技「ローリング」(ブリッジしながら相手を1回転させる)を教えながら、また悪魔の日々を思い出してしまった。
ローリングという技は、どんくさいと逆に相手に押さえ込まれてしまうリスクの高い技術だ。
漢(おとこ)の星座(1)~Star Wars
以前のブログでは書いたことがあるのだが、オレの部活動顧問人生って最近大団円を迎えたあの映画「スターウォーズ」そのものだった。
この世界でのオレを生み出した、父と慕う師匠が突如暗黒面に堕ちて最大の敵となり、一時は圧倒的な戦力で支配されかけた。でもレジスタンスとして仲間と力を合わせて、最後はダースベイダーを退けた旧三部作から、今度は自分の弟子がまるでカイロ・レンが如く暗黒面に堕ちて敵となった。オレの見