英語学習をもっと楽しく!洋楽で口語スキルを磨きませんか?(43)
今日は、REO Speedwagonさんを取り上げます。
80'sに全米No.1に輝いた曲、
Can't Fight This Feeling
です。本人がアコースティックギター1本で歌ってくれて、始めに歌詞の解説をしてくれています。まずは、Friendship(友情)から始まり、fall in love(恋愛)へと発展。そして個人的な経験から、それが一番うまくいく(That works best.)んだと。
内容がすっと入ってくるかなり素直な歌詞ですね。
最後にI wishを使って仮定法を使っています。あとにI hadと時制を過去にずらすことで、現実からの距離が出て、反事実、「そんなことできない」という気持ちを表しています。仮定法過去は、現実からの「距離」でした。
英語は「過去」を現在から距離的に遠い、時間的に離れているものと解釈します。そして、「仮定」という形も現在から距離的に遠く、時間的に離れているものと解釈します。次元が違えど、認知の方法は同じです。時間も次元も「距離」なんです。
I wish I had had the strength.......とすると、過去の反事実を表して、「流れに身を任せる強さがあったならよかったんだけど...」となります。仮定法過去完了というやつです。高校で習う類です。現在から時間的に離れているものではなく、「had+過去分詞」の形にして、過去から時間的に離れているものと解釈します。過去形のhad(=現実からの距離)にもう一つ完了したことを表す完了形を足すことで、過去からの距離を表すというわけです。
まあ、難しい話はこのへんにして、REO Speedwagonさん、実は、私が以前教えていた生徒さんで、この曲の大ファンという学生さんがいました。なんでも両親が大好きで、小さい頃しょちゅうこの曲を子守歌代わりに聞かせていたそうで、聞いているうちに本人も大好きになったとのこと。
毎日聞いていると言ってました。
そして、ある日、アメリカで久しぶりにコンサートがあると言うのを耳にして、いたたまれなくなり単独一人で日本からはるばるテキサスまで見に行ったそうです。直前に、彼らのSNSに自己紹介して、コンサートへ行くという情報を伝えたとか。そういう人は他にもたくさんいるので、普通は何も起きませんよね。
が、しかし、
当日、コンサート終了後、突然「Nozomi !」と名前を呼ばれ、楽屋に招待してもらったと。そして当日使ったギターのピックをバンドメンバーからもらったと嬉しそうに後日私に報告しに来てくれました。そのピックと、REO Speedwagonさんのメンバーと一緒に写っている写真も携えて。
REO Speedwagonさん、彼女のメッセージをちゃんと見てくれていたんですね。長年のファンで、わざわざ日本から一人飛行機を乗り継いで来てくれたその心意気に打たれたようです。
Miracles do happen.
世の中まんざら捨てたもんじゃないです。The world isn't that bad.
はいー。