英語学習をもっと楽しく!洋楽で口語スキルを磨きませんか?(49)
今日は、昨日に続きダリル・ホール&ジョン・オーツさんをピックアップします。なんせヒット曲が多いので、取り上げたい曲もあれこれあります。
で、今日は1983年に大ヒットした、
Maneater
をご紹介しましょう。しかしすごいタイトルですな。「男を食い物にする(女)」ですから。今風の言葉で言うと「肉食系女子」かと。「男性諸氏、気をつけろーと」。そういう歌です。きゃーこわ~。
では、歌詞の解説です。
● the lean and hungry type(無駄な脂肪がなくてガツガツしてるタイプ)
健康志向から90年代あたりから盛んに使われるようになったlean。「余分な脂肪がついていない」という意味でアスリートがよく口にしていました。You have a lean build.なら「君って締まった体してるね」ということで、運動をしていて無駄な脂肪がついていない体という誉め言葉に。hungryは「飢えた、渇望した」ということから「ガツガツ」に近いイメージ。
● her eyes are on the door (彼女の眼はドアに釘付け)
「接触」をコアの意味に持つ前置詞on。このonは、ペタッとくっついている感覚から、「固定」の意味に展開したもの。注意がそこに向けられ執着したニュアンスに。まさに監視している感じにぴったりです。
一般にAll eyes are on~の形で使われることが多いです。All eyes are on Shyohei Otani.(みんな大谷選手の一挙手一投足に釘付けです)。
● a she-cat tamed by the purr of a Jaguar
「ジャガーの鳴き声に飼いならされた雌猫」が直訳。このshe-catに深い意味があるかと。これは英英辞典で調べても「成人の女性ネコ」くらいしか出てません。
ここは文脈から推察するに「悪女」で、「一癖も二癖もあるつきあったら大変な痛い目に合う女性」の意味かと。猛獣の「ジャガーのうなり声に飼いならされた」というところも、どう猛ぶりが伝わってきます。このように一見ソフトに見えて、実はとんでもないのがa she-catなわけです。
● the beauty is there but a beast is in the heart
この最後の1文がおそらくこの歌の主旨かと。「美はそこにあるが、心の中は獣」が直訳。「その女性、見た目はきれいに飾っていて美人だけど、うっかり手を出すと全てがめちゃくちゃにされる(rip your world apart)」くらい、とんでもない女性だから(気をつけろ)と。そのためか歌詞の中で、やたらWatch out!と叫んでいるのが印象的ですね。「痛い目に会うぞ!」という警告かと。
この曲は、ジョン・オーツさん、ダリル・ホールさん、そして当時ダリルさんと付き合っていたガールフレンドのサラ・アレン(Sara Allen)さんの3人で書いた曲だと言われています。
もしかするとサラさんの知り合いにこういう女性が実際にいたのか、あるいは、ジョンさん、ダリルさんのどちらかがこういう思いをしたことが実際にあったのか、興味が湧いてきますね。
みなさんはどう思います? What are your thoughts on this?
さてさて、私以前、彼らの日本武道館でのコンサートに行ったことがあります。R&B、ソウル・ミュージックの香りのする彼らの曲は、一味他のバンドと違いました。そんな印象でした。また、曲間のダリルさんのしゃべりを聞いていて、Black Englishのアクセント、リズムを多分に持っているなと感じた次第です。相当影響を受けた跡がわかりました。
ダリル・ホール&ジョン・オーツさんといえばこんなヒット曲もありますね。時々聞きたくなる名曲ばかりです。
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