英語って本当に教えられるもの?
しばらく空いてしまいました。40℃を超す高熱、激しいのどの痛み、眼精疲労、足のしびれ等々、まったく体が動きませんでした。救急搬送一歩手前。熱には強いと自負していましたが、さすがに40℃近くが連日連夜続くとフラフラでした。
今は、本調子ではないもののだいぶ落ち着きました。「インフル+コロナ」のダブル感染パンチだったかもしれません。
さて今回は「英語教育」のお話でも。
この本の最終章の「英語は教えられるのか」という箇所に、私が常に感じていることが書かれていました。教師が“教える”の対極にあるのは、学習者が“学ぶ”という行為。その両方がうまく作用して初めて、それなりの結果が得られます。
そのことに関し、著者は、
と30年以上にも及ぶ教員生活を振り返って、こう述べています。
そう、教師が授業で教えたことだけで、英語をできるようにさせる、と意気込んでみたところでうまくはいきません。要は、如何に、学習者に授業外でやってもらうか、自ら行動に移して英語との接触を自発的とってもらうかの一言に尽きます。
言葉を変えれば、如何にやる気にさせるか、また、それを持続させられるか、が指導者の役目になってくると思います。
そこで大切なってくるのが第二言語学習で言われるところの学習者要因です。中でも重要なのが...........................
動機づけ
これが一番成功と高い関係にあるからです。
これを如何に喚起するか、または持続させるか、が指導者の腕の見せ所になります。その際、気になるのがこの“動機づけ”が言語習得能力と関係があるのか、ということです。
この本では、動機づけ調査方法の不備や、問題点をあげつつも、
と述べています。
ただし、動機づけが高いから英語力が伸びるのか、英語力の向上にともなって動機づけも高まるのか、不明な点もあるとし、
と言っています。
ただし“動機づけ”が大切なことだけは間違いなさそう。そして、動機づけを誘発する要因については、"Motivation in Language Learning"という論文によれば、
と述べています。
友好とは、人々と交わりたいという欲求、社会的承認とは、仕事に役に立つ、社会的に認められたいという欲求義務とは、テストや授業があるのでしかたがなくやるという理由、自己実現とは、自らの力を伸ばしたいという気持ち。
教える側は、いかにこれらの要因をうまく統合し、刺激を与えることができるか、またその手法を編み出すことができるか、が求められ、単に楽しい、TOEICで目標の730を取った、というだけでなくその一歩先まで踏み込んだ指導が必要になってきます。
この効果的な”動機づけ”の手法は、学際的な観点からコーチング理論やメンター理論を参考にするといいかもいしれません。
人間を扱う仕事とは、どの業種、職種でもそうですが、ほんとに難しいなーと思う今日この頃です。
でもだからこそやりがいがある(challenging)でしょうけどネ。