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続・“get”で口語表現力をアップする方法とは?

先日、英語でネイティヴと久しぶりにいろいろ話す機会があったんですが、自分の英語がついついbig wordばかりになってることに気づきました。生きのいいきびきびした口語体のやわらかいものにする必要があるなと痛感。

とくれば、口語英語の王様getを今日も昨日に続きフィーチャーします。

海外ドラマや映画から拾った表現でクイズを出してみましょう。ぜひ、頭の体操をしてみてください。

次の日本語を英語で何と言うか考えてみましょう。

①「髪切ったの?
状況: すっかりイメチェンした相手に向かって。

②「心配いらないよ。家まで送るから
状況: 最終電車が出ちゃって帰れないという友人に。

③「誰かその電話に出られる?
状況: オフィスで別の電話に出てる状況。

④「あいつは仕事ができる
状況: 職場での会話。

⑤「速達で送れば、明日着くよ
状況: 書類(documentここでは=it)を速く届けたいという相手に
    向かって。速達は「express mail」を使います。


さて、なんて言いますか?

ちょっと頭を柔らかくして考えてみましょう。
ガチガチの書き言葉ばかりに触れていると、話し言葉の基本単語
(特にget)を使ったこなれた言い回しが出なくなります。いけません、いけません。やはりバランスが大事。


で、正解ですが、次のようになります。

① Did you get a haircut?
  
※ 「切ってもらう」という使役もget a haircutでOK。

② Don’t worry. I’ll get you home.
  ※ 
「家まで送る」は「get+人+home」。

③ Can someone get the phone?
※ getは「(電話などに)出る」の意も。

④ He knows how to get the job done.
  ※ get~done「~を終わらせる、ちゃんとやる」。
              how toなので「その方法、やり方」を知っているに。

⑤    Express mail can get it there tomorrow.
  ※ getは「届ける」の意。


さて、ウォームアップはこの辺にしておいて、ちょっとだけレベルを上げてみましょう。

⑥「私のことはほっといてくれますか
状況: 自分だけ一人にして欲しい時。

⑦「彼って同情されないんです。かわいそう。
状況: 人から同情 (sympathy)されない人に同情して。

⑧「寂しいのはわかるよ。ご愁傷様です。
状況: 愛犬を失って悲しんでいる相手に。


さらにここからは上級レベルです。

⓽ 「さあ、本音を聞かせて
状況: トランプが昔選挙演説中、選挙民との対話で直接語りかけた言葉。

⑩「彼女っていいとこ取りしてるね
状況: 知性と美貌の両方を兼ね備えた女性のこと。


いかがでしたか。ヒントがないのでかなり難しかったかと。

では、正解例です。

⑥  Can I get some privacy?
  ※ プライバシ―を得る=一人になりたい

⑦ He gets no sympathy. I feel sorry for him.

⑧  I get you miss your dog.
I'm so sorry for your loss.
  ※ I get = I understand. I get (that) you miss~という構造。
    I'm so sorry for your loss.「この度はご愁傷様です」は決まり文句。

⓽  Come on!  Get the truth out.
  
※ 英語では「本音=真実」という捉え方。その反対の建前は
    「untruth(非真実)」に。

⑩   She gets the best of both worlds.
  
※「知性の世界」と「美の世界」の両方の一番いところを
    手に入れているの意。


どうでょう?発想的にハードだったかもしれません。しかしやっぱり口語表現はgetがいかに活躍しているかの一旦がわかっていただけたかと。

昔ですが、私が旅行でハワイに行った時、空港からホテル到着後すぐにテレビをつけてみました。そこはもうgetのオンパレード。

例えば、いきなり新車のコマーシャルで、車に乗りながら女性がしゃべってる場面が登場。

get behind the wheel(運転する)

get your seat belt on(シートベルトをはめる)
 
という表現が耳に飛び込んできました。

つまらなそうなので、チャンネルを変えると、カップルがいちゃついているシーン。男性がいきなり女性を押し倒して上に。その時怒った女性が、

Get off me !(ちょっと、どいてよ)

その後の展開が気になりましたが、すぐチャンネルをひねると、
今度は地元大学の夜間プログラム入学案内のコマーシャル。
最後の決めゼリフが、

Get in, Get out, Get ahead. (入学して、卒業して、成功しよう)

すごく耳に残るセリフ。リズムも語呂もいいですね。

感心している間に、さらにチャンネルをひねると、ベッドで夫婦喧嘩している場面に。お互い裸。怒った奥さんがダンナに向かって、

Get your clothes on and get out!(服着て出てってよ!)

すかさずチャンネルをひねると、今度は実録の警察での取調べのシーン。

そこには仲間7人を銃で殺害(gun down)した黒人少年犯が。生々しい。顔もばっちり映ってます。そして、なかなか警察の厳しい尋問にもI don't know.としらをきって白状(come clean)しない。数時間後、と表示が出て、警官が取調室から出てきながら「奴がもうすぐ自供しそうだ」と興奮気味に叫びました。これが、
 
He's gonna get it off his chest.

でした。

get it off one's chestは「胸の内を離れてそれを表に出す」という働きかけが感じられ、「心情を吐露する」がうまく伝わる表現です。

とまあ、出てくるは出てくるは、getが大活躍でした。

普段、堅い文章ばかりに触れていると、どんどんgetから離れていきます。会話表現が出にくくなった時は、この単語との距離ができたというサインです。

バロメーター役を果たしてくれんです。侮れません、getは。

最後に一言。

Getting used to the usage of "get" will get you somewhere in spoken English.
(getの使い方に慣れることで、日常会話ができるようになりますよ)



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