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英語学習をもっと楽しく!洋楽で口語スキルを磨きませんか?(3)
今日はラップグループのRun-DMCがヒットを飛ばし、その後、落ち目だったエアロ・スミスさんがこの曲をカバーすることで、再び脚光浴びたという、
Walk This Way
を取り上げます。
このタイトル、直訳すると「こんな風に歩くんだ」ですが、実は、これは相当エッチな意味でここでは使われています。童貞君が性行為の手ほどきを受けている時、「こんな風にやるのよ」って調教されてる意味だからです。
そう、この曲は簡単に言っちゃうと、童貞喪失を熱望する男子の悶々とした気持ちを歌った曲なんです。わおー。キャー、過激―。
この歌詞は出だしが勝負。というわけで、そこを解説してみます。
●Backstroking lover, always hiding 'neath the covers
「背泳ぎしてる好きモノ、いつもカバーの下で隠れてる」
直訳ではなんのこっちゃわからない。
backstroke「背泳ぎで泳ぐ」から、水泳の話かと。「背泳ぎ」の恰好を思い浮かべると、仰向けになって、両腕を忙しく回す。その動作を「カバーの下で」隠れてやっている、とくれば……………………………………………………..
そう「自慰行為」のことです。英語ではmasturbate。口語スラングではjerk off。「グイッと引っ張って(= jerk)サッと放つ(=off)」だからまんま。
昔、ビバリー・ヒルズコップという映画でエディー・マーフィーさんが「ふざけるのは止めろよ!」という意味でDon't jerk me off.って言ってました。直訳するとすごい意味です。以下、3:19~です。
とても下品なスラングなのでよい子はマネしないように。でも、私この映画気に入っちゃって何回も観ました。特にエディー・マーフィーさんのテンポいいしゃべりに魅了され、これをそっくり言えるようマネして練習したんです。
実は私、このおかげで得したこともあるんです。というか、命拾いしたことが。
昔、といってもかなり前ですが、バスでアメリカを旅行してました。ロスアンジェルスでの出来事です。その時は、治安のよくないエリアの7イレブンで朝食を買い、表に出た瞬間、いきなり黒人少年のギャングに囲まれました。当時はギャング抗争が激しかったんです。レイカーズのジャンパーが目印です。その集団も着てました。
で、Gimme some fucking dough.「金を出せ」というわけです。咄嗟に、買ったヨーグルト(これだけ買いました)を見せて、そこからはこの映画のエディマーフィーさんのようにお下劣なfucking、shit、sone of a bitchなどてんこ盛りで、この映画のようなエディーさん張りでまくしたてました。自分でもびっくりするくらいすらすらと出てきました。やはり練習は裏切らない(Practice makes perfect.)、ですね。
で、ホームレスみたいなボロボロの服着た、見すぼらしいいカッコの東洋人が、狂気の沙汰のようにわけわかんない英語でまくしたてるものだから、頭がイカれた奴だと思われたのか、リーダーらしき兄ちゃんがBeat it!と言って、一行はその場を去っていってくれました。危なかったです。黙ってたら銃で撃たれてたかも。不幸中の幸いでした。
It could’ve been worse.
この映画や音楽を聴くと、当時を懐かしく思い出します。もちろん今はそんな英語は話しませんよ。少しは成長しましたから。
話がそれました。I got sidetracked. Walk this wayの歌詞に戻りましょう。
“lover”は、ここでは自分自身を指し「~が大好きな野郎」、つまり「俺って毎日、悶々としてオナニーばかりしてる奴さ」ということです。歌詞としてはかなり危ないですね。
●See-saw swinging with the boys in the school
「学校で男の子たちとシーソーでブランコ遊び」
勘のいい人はもうお分かりかと。
シーソのスイングとは、上下に激しく揺れること。すなわち「大股をおっぴろげて、両足を高く上げ下げしてる」ということ。男女のくんずほぐれつを派手にやってるってことです。
ちなみにこの後に出てくるkitty「子猫」は、女性器を表す隠語ですね。そんなに足上げると、あなたの××が丸見えだよって言ってんです。今だったら完全アウトです。ふ~う。
ということで、こんな過激な内容をラップで歌うのは相当ハードかと。
ただし、スティーヴン・タイラーさんだからできるんですね。こんな人前で言えないような歌詞を難なくカッコよく歌いこなせるんですから大したものです。PTAのお母さんたちが聞いたら卒倒しそうな内容ですが。その辺、大丈夫だったのでしょうか。クレームの嵐だったのでは。
もう今日はこの辺で勘弁してください。