英語学習者必見! 簡単な単語の意外と知られていない意味
単語の意味は奥深いです。
辞書の一番最初に出てくる意味は知っていても、それ意外で日常でよく使われているのに知らないというのも多いものです。今日はそんな事例をいくつかご紹介しましょう。トップバッターは、
動詞のlearnです。
learnといえば「学ぶ」ですね。でも「~を知る、わかる」という意味はあまり知られていないようです。I'm glad to learn that........なら「......ということを知れて、......がわかって嬉しい」ということです。就活中の友人に一言。
I'm glad to learn that you got hired by Google.
(あなたがグーグルに採用になったと知って嬉しいです)
となります。またビージーズのヒット曲「How deep is your love」の歌詞にあるような
How deep is your love? I really need to learn.
なら「あなたの愛はどれくらい深いのか」それを「本当に知る必要があるんだ」ということで、「学ぶ必要があるんだ」とするとせっかくのロマンチックなメロディーが台無しですね。
小春日和の日に聞くにはもってこいの曲です。
次は、日常とてもよく使われるのに、日本人にはなかなか手が出ない動詞、
kill
です。
この単語「~を殺す」という印象が強いせいか日本人でうまく使いこなせる人にあまりお目にかかったことがありません。「~を殺す」でも、人間以外の「もの」や「こと」が主語になることも多いんです。例えば、
●お兄さんの死因を聞かれて:
An unexpected car accident killed my brother.
(兄は予期せぬ交通事故で亡くなりました)
●大地震があったというニュースを見ていたら:
A big earthquake killed many people.
(大地震で多くの人が亡くなった)
そして「~を殺す」以外で多いのが、「<苦痛・疲労で>参らせる」や
「<いい意味で>参る、大笑いする」といった程度を強調する意味も口語では頻出です。
●歯が痛くてたまらない時:
A decayed tooth is killing me.
(虫歯が痛くてたまらない)
●おかしなこと/変なことを言う相手に向かって:
You’re killing me.
(あなたには参ったわ=あなたって超おかしいわね)
実際にこれが使われているCM映像があります。
0:32のフライトアテンダント女性の発言に注目です。
こんな風に使われます。聞いたことないですか?
そして最後にもう一つ。
killには「~を悩殺する」という意味もあります。かなり口語的で頻度は多くありませんが。私の大好きな曲にRoberta FlackさんのKilling Me Softly With His Song(やさしく歌って)(1972年)というのがあります。
昔コーヒーのテレビCMで使われていたので、ご存じの方も多いでしょう。直訳すると「彼の歌で私を優しく殺して」となんだか恐ろしいタイトルに思えますね。
実はこのkillは「~を魅了する、悩殺する」という意味。
softlyで衝撃を和らげているので「~をすっかり魅了する」ということです。そこから(He was) killing me softly with his song.で「彼の歌声にすっかり魅了されていた」というのが正しい意味です。
ちなみにこのsongは数えられる名詞で「歌、曲」という意味ではないと思います。数えられない名詞すなわち「歌声」という意味だと思います。名詞が数えられるか、数えられないかでニュアンスが大きく変わります。
こんな風に、日本人なら誰もが知っている単語でも、案外知らない意味で使われることも会話では多いですよ、という話でした。
最後にRoberta Flackさんの名曲中の名曲Killing Me Softly With His Songです。日本語字幕付きですので、じっくり歌詞を堪能してみてください。