20日間で20都市を巡る、フランス一周4000kmのグルメ旅 【1日目 Amboise】
こんにちは!モトです。
9月5日土曜日、曇り時々晴れ。
朝Clermont-Ferrandを出発して、いよいよ旅が始まります。(旅の概要はこちら↓)
私たちが第一の都市に選んだのは、Clermont-Ferrandから車で3時間弱の場所にある、小さな街です。
Amboise(アンボワーズ)。
この土地無くして、フランスの歴史と芸術を語ることはできません(たぶん)。
簡単にお話しすると……
中世の終わり、ルネサンス幕開けの時。
芸術好きでもあった偉大な王・フランソワ一世は、レオナルド・ダ・ヴィンチをイタリアからフランスへ招きました。
そしてダ・ヴィンチを、Amboiseの王室のお城にほど近い、Château de Clos Lucéに住まわせ、彼の様々な発明や芸術・建築や都市計画などの恩恵を受けることで、フランスの芸術文化の発展に貢献したのです。
ダ・ヴィンチはここAmboiseでその生涯を終えており、彼のお墓はAmboiseの王室のお城(Château royal)にあります。
イタリアで生まれ育ち、異国フランスで生涯を終えた偉大な芸術家兼エンジニア……。
彼は晩年はここで、一体どんな気持ちで過ごしていたのでしょうか。
またAmboiseは後に、宗教改革の激戦地にもなりました。王室のあった場所という土地柄、様々な歴史のドラマが繰り広げられた場所なのです。
Château de Clos Lucé
私たちがAmboiseに到着して、まず一番に訪れたのがここ、Château de Clos Lucé。
ダ・ヴィンチが住んでいたお城です。
ダ・ヴィンチ好きの方には、ぜひ訪れることをオススメします!!
彼の発明品の数々だけでなく、彼が亡くなるまで過ごしていた寝室や、キッチン、アトリエ、庭などを見て周ることができます。
庭にはダ・ヴィンチの発明品が再現されていて、実際に触ったり、動かしたりすることができます。
これがとても楽しかったです!!
童心に戻ってはしゃいでしまいました。(※一部、Covid対策により、現在は触ることのできない展示物もありました。)
こちらがお城の敷地内の地図。
地図を見てもわかるように、庭には川が流れています。
そして驚いたのは、小さなダムが至る所に作られていたことです。
ダムを作り、高低差による水流を利用して水車を回したりしていました。さすが、水流の研究をしていたダ・ヴィンチらしい庭ですね。
Château royal
Château de Clos Lucéで楽しんだあとは、街の中心地にあるChâteau royalへ向かいます。
Château royalにはたしか、16ヵ国語の見学用ガイドが用意されており、ありがたいことに日本語のガイドもありました。
フランス語と英語の長文は読むのが面倒なので、大抵タイトルしか読んでいませんが(笑)、やはり母国語のガイドだと抵抗なく読めるので、理解がより深まります。
お城の中は、ヴェルサイユ宮殿のようなゴテゴテした派手さは無く、ゴージャスでありながらも落ち着いた雰囲気でした。
Château royalからは、街の景色が一望できます。
かつてのフランス史の中心地とは思えないほど、こぢんまりとした、落ち着いた街です。
Spécialité その1 : Fouée
Amboiseのスペシャリテといえば、Fouée(フエ)です。
今回は、Fouée専門のレストランに行きました。
まずはアペリティフに白ワインを頼んだら、ピザのようなおつまみを出してくれました。
玉ねぎとベーコンの乗った、パリパリとした生地で美味しかったです。
さて、「Fouéeは中世の頃から食べられているパンだ」と聞いていたのですが、実際に食べてみると、フランス式のパンというより、インドカレー屋さんのナンのような、もちもちした食感でした。
前菜は、このFouéeに、アイオリバター(バターに、Aïoli=ニンニクとパセリを混ぜたもの)と豚のリエットを合わせて頂きます。
このように、Fouéeの真ん中をナイフで切り、サンドウィッチのようにして食べます。
熱々のFouéeにバターとリエットを載せると、Fouéeの熱で脂が溶けてゆきます。
バターもリエットも、それぞれとても美味しいのですが、お店の方が「両方つけて食べるのがオススメ」と言っていたので実際に試してみると、本当に美味しかったです。
熱々のFouéeというのが大事なポイントのようで、お店の方は、私たちのテーブルのFouéeが冷めていないかを常に気にしてくれていました。
※Fouéeはおかわり自由です!!
メインはサラダとケバブです。
サラダとケバブのお肉を別々に持ってきてくれるので、これをFouéeに挟んで食べます。
このケバブが絶妙なスパイスで、前菜とはまた違った味が楽しめました。
さらに、Chèvre(山羊のチーズ)のFouéeも付いてきました。
私はChèvreが大好きなので、とっても気に入りました!!これがもう、赤ワインに合うったら!!(興奮)
そして、C'est copieuxですよ〜!!だいぶ、お腹にたまります!!
お腹に余裕があったら、もっとChèvreのFouéeを食べたかった。
デザートは、なんとうっかり写真を撮り忘れてしまいましたが、Fouéeにいちごジャムを塗っていただきました。
最初から最後までFouéeづくし!!とっても美味しいレストランで、お店の方もとても親切でした。
MA PETITE FOUÉE
2 Rue Jean-Jacques Rousseau
37400 AMBOISE
Spécialité その2 : Pavé Royal
こちらはケーキのような甘いおやつです。
夕方、街中を歩いている時に、中心地のpâtisserieで見つけたので、翌日の朝食用に買いました。
マジパン(アーモンドパウダーの生地)の中に、ふわふわのスポンジと、イチゴジャムが挟んであります。ラムが控えめに香って、とても美味しかったです。
泊まったホテル : Ibis Budget
Ibis Budgetは、最低限のサービスで、低価格で宿泊できるIbis系列のホテルです。
フロントスタッフのいる時間は限られていますが、チェックインは機械で簡単にでき、部屋の鍵はナンバーコードなのでセキュリティもきちんとしています。
部屋は小さいですが、不自由のないレベルです。
ダブルベッド、シャワー・トイレが別で、朝食(選べます)は無しで約65€。
冷蔵庫や湯沸かし器はありませんが、やはりフロントに自販機があるので、冷たい飲み物も温かい飲み物も、24時間飲むことができます。
いくつか注意点を挙げると……
部屋に脱衣所がなく、洗面台の横にいきなりシャワーのドアがあるので、2名以上で泊まる場合には、気心の知れた相手と一緒に泊まるのがいいと思います。
また、部屋にヘアドライヤーは付いていないので、使う場合には基本持参する必要があります。(フロントに言えば借りられるかも知れませんが、通常のホテルよりもフロントスタッフがいない時間帯が長いです。)
そして、歯磨き用のプラコップ、タオル、石鹸はありますが、それ以外の必需品は持参したほうが良いです。ただ、万一忘れてしまった場合には、カミソリ、歯磨きセット等々、フロントにある自販機で購入することもできます。
さて、長くなりましたが、20日間で20都市を巡る、フランス一周4000kmのグルメ旅 【1日目 Amboise】はいかがだったでしょうか。
記事を読んでくださる方が、私と一緒にフランス旅行をしているような気持ちになってくれたら良いな、と思いながら書きました。
次回は【2日目 Nantes】をお届けします。お楽しみに!
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