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映画「カレーライスを一から作る」を観た

映画の日に何を観ようかと探していたら、ポレポレ東中野で「カレーライスを一から作る」の上映を見つけた。この映画は武蔵野美大の関野ゼミでカレーライスを一から作るというプロジェクトの様子を密着取材したドキュメンタリー映画で公開は2016年。今回ポレポレでリバイバル上映である。

去年たまたま監督の前田亜紀さんの著書『カレーライスを一から作る』を読んで映画を観たいと思っていたので、今回リバイバル上映してくれたのはうれしかった。朝一番の回だし、台風の予測が不透明ななか、すいているだろうと思ったらほぼ満席でした。しかも行ってみたら、前田監督の舞台挨拶があるとの告知でテンションがあがる。

本を読んでいるので話の内容はわかっているのだが、映像の持つ力には驚かされる。映画を観ながら自分も疑似体験しているような気持になった。

食べるために育てた鳥が世話をしているうちに可愛らしくなってしまい、本当に屠って食すのかという話し合いの時、学生たちが考えながら口にする言葉に考えさせられる。

学生たちはカレーライスの材料を一から作るという体験を通して、自分たちで考え判断し決定することを学んだのだと思うが、私もその工程を追体験するいい時間をもったように思う。

アフタートークでの前田監督や大島新プロデューサーの苦労話がおもしろく、ネツゲンチャンネルでも取り上げてほしいと思った。8年前の映画だが、今見てもまったく違和感がない。それは関野さんやゼミ生たちが「食」や「生きる」ことに真正面から向き合っていたからではないかと思う。
中村哲さんのドキュメンタリー映画「荒野に希望の灯をともす」を観た時と似たようなシンプルに生きることの大切さやすがすがしい感じ、あるいは希望といったものを感じられた映画であった。
期間限定の上映だが、機会があればぜひ観てほしい。


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