映画「ベルナデット 最強のファーストレディ」鑑賞
フランス映画「ベルナデット 最強のファーストレディ」を観た。
ベルナデットは1995年にフランス大統領となったシラク大統領夫人である。彼女を中心に当時の政治状況や男尊女卑のフランス文化、女性の自立、家族の問題などをコミカルなタッチを混ぜながら描いた映画である。
予告編を観た時に面白そうな映画だと思って観に行ったのだが、時折ミュージカル仕立てでテンポよく話が進み、最後は「あー、おもしろかった!」という言葉がでてくるような軽快かつ痛快な映画であった。
フランスの男尊女卑社会、特にボーイズクラブの政界での顕著な様子が映画内で描かれており、「夫の3歩下がって影ふまず」のような環境で育ったベルナデットが、女性として内助の功が期待される社会で「ベルナデット」という名の一人の人間として自立していく様子が勇気を与える、そんな前向きな映画であった。
驚くことに主役のベルナデットを演じたカトリーヌ・ドヌーブは撮影時80歳であろうか。ハイヒールの音をカツカツと響かせながら歩く姿は年齢をまったく感じさせない。エレガントで知的でかっこいい大統領夫人にぴったりである。