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選手がやる気を維持する2つの方向性

人がやる気を維持する時に、2つの方向性があります。

それは、目標を達成することを目的にやる気の出る「目的志向型」と、起こってはならないことを回避・排除することを目的にやる気のでる「問題回避型」というタイプです。多分、誰もがそうそうと思えることでしょうし、人によっては時と場合によって、2つの特徴をうまく生かしながらモチベーションを維持しているのではないでしょうか。それぞれの特徴を少し紹介します。

目的志向型

・常に目標に意識を集中しています。
・何かを手に入れたり、達成したりすることなどでやる気になります。
・物事に優先順位をつけるのが得意です。
・向かっていきたいゴールがない状況では、やる気を失ってしまいます。

問題回避型

・回避・排除すべき物事や、起こってはいけないことを簡単に認識することができます。
・解決しなければならない問題や事態がある時にやる気が出ます。
・目標に意識が集中することが苦手な場合があります。
・問題ばかりに意識が集中するので、物事の優先順位が分からなくなる時があります。


簡単に二つのタイプの特徴を簡単にご紹介しましたが、これらの特徴は常に同じではなく状況が変わればその「方向性」も変わることがあります。常に2つの意識を持って取り組める選手もいます。割合としては「目的志向型」の人は約40%、常に「両方」意識している人は20%、「問題回避型」の人は約40%だそうです。

選手の特徴に合わせた言葉かけを

私自身、目的志向型の特徴が現れることが多いと自分では感じていますが、状況によっては問題回避型が強く現れることもあると思っています。特に、失敗を多くしている場面や緊迫して失敗が許されない場面は、問題回避型になる傾向があります。

どちらが良い悪いということはありません。指導者の方は、選手の特徴を生かした言葉かけや、起用することで選手を活かすことができるのではないかと考えます。

例えば、問題回避型の選手は、「回避・排除すべき物事や、起こってはいけないことを簡単に認識することができる」という特徴があります。「最悪の状況を回避するために、何が必要か」という視点では、問題回避型の選手の気づきは幅広く的を得ていることが多いかもしれません。問題回避型の選手を起用することで、リスクを回避した意識づけを選手に与えることができるかもしれません。
また、勝利が目前に迫り、勢いで押し切りたいと思った時には、目的志向型の選手にやる気になる言葉をかけ、チームを活気づけるということも一つの方法かもしれません。

まとめ

よく話し合いや、チームの方向性を決める時に意見が割れることがあります。その時、方向性を決める理由をよく聞いていると、一方は多少のリスクを負っても「目標を達成するため」の方向性を、もう一方はリスクを減らすために「問題を回避する」方向性を考えていて、意見が合わないということもあります。

両者の考えていることの違いを知り、両方の要素を取り入れた解決論や方向性を導き出していくことで、バランスの良い方向性を見出せるはずです。

参考にしてみてください。

(参考文献:LAB PROFILE ラーニングマニュアル)



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