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往復書簡 理想と現実
椎茸を毛嫌いする人はその良さに気づいていないだけだ。
焼いて良し茹でて良し煮て良し揚げて良しダシも良し。
しかし悲しいかな、現実世界で何人か椎茸を毛嫌いする人に出会った。
その度になぜだと不思議に思うし、さらに不可解なことに彼ら彼女らを改心させられた試しがない。
ここで思ったのだが、実は問題はおいらにある。
おいらは食べ物に関しては全く好き嫌いがない。
嫌いな野菜は一つもない。
嫌いな肉も魚も貝も一つもない。
だから理解できないのだ。椎茸を毛嫌いする人を。
さて本題。
奥さんと趣味が合わないことに悩むしいたけさん。
正直、趣味がことごとく合う異性が奥さんである必要はないと思う。
おいらは未婚かつ彼女なし期間が3年ほどに膨れ上がっているので聞き流してくれ。
でもあえて言おう、趣味の合う異性は友達だ。
結婚前は興味が重なる部分だけを思い、感覚が合うなぁと思っていた
これはしいたけの前回の文章からの抜粋だ。
趣味が2、3個合う異性は女友達だ。
きっと奥さんはそれのもうちょい上だろう。
正直なところ趣味が2、3個以上合う同性の友達もいるか怪しい。
きっと共に過ごす時間が長くなって二人の関係性のステージが上がったんだろう。
運命共同体。でもなんで俺たちはこんなにも違うの?って
むしろ興味やスキルが自分と違えば違うほどあなたたちの将来(子孫)は明るいと思う。
少し自分の話をさせてもらう。
おいらは意中の異性と趣味の合わないのは歓迎だ。
ただ、食べ物の好き嫌いが多いご婦人とは一度の食事でこりごりになってしまう。
冒頭でも書いたけど、おいらは極端に食べ物はなんでも好きで食べてしまう。しかもアドベンチャラス。つまり見たことや食べたことの無い物には怖がるどころか興奮してしまう。
同性または友人の場合は食べ物の好き嫌いなどどうでも良い。
食事を共にしていても気遣いや押し付けをせず、でーんと構えて好きに楽しむ。
同性または友人と楽しく過ごせるかどうかは金銭感覚の合う合わないがおいらにとっては大きい。
さて、人との対話で最近試してすごく楽しかったことがあるので突然だが発表しよう。是非奥さんと試して欲しい。
作品鑑賞だ。
おいらは先日から突然小説に目覚め、特に太宰治の作品を読み漁っている。
きっかけはアマゾンでキンドル版が無料で販売されていたからだ。
そして週に一度電話で長話をする友人がなんとなんと10年来の太宰ファンであることが判明。
話が盛り上がった勢いと、これまた日本で流行っているclubhouseの勢いが重なって、作品鑑賞の感想を述べ合う会をclubhouseで開いた。
パソコンの画面一枚分ほどの同じ短編小説を読んで互いに感想を述べ合う。
これは対話には良いと思った。
同じものを見ているのに全く感じ方が違うのだ。
感覚が違うのもあるが何より同じ年頃でも経験してきたことが全く違うからだ。
つくづく思った。
生い立ちや、どう生きてきたかが、物事に対しての考え方を異なるものにする。
考え方や感じ方の相違を発見して楽しむ。
これは同じ映画を見た後に感想を述べ合うのも同じだが、もう少し踏み込んで真剣に鑑賞をして感想を述べ合う。
これぞ対話だと思う。
人は何かを欲望するんじゃなくて、誰かになりたいと欲望するらしい。
この意見には小学生のおいらも同意するだろう。
おいらは人生を通してズーーーーっと誰かになりたいと思って生きてきた。
憧れる人物像は常に変わるが、とにかく幼い頃から憧れの的である人物の真似ばかりしてきた。
そして大人になった自分もそれは正しいと思う。
理想像を思い描いて、それに近づこうと努力する。この繰り返しをしてきた。子供時代と今で決定的に違うことは、憧れの人物の全てを真似しなくなったことだ。
昔は良い部分も悪い部分も含めて憧れていたが、今は各なりたい人物の良い部分だけを模倣し、近づこうとしている。半生かけての進歩がこの一点。
おいらはまだ何者でも無い。
終わりに。
ワインのオススメをしてくれてありがとう。
今週末にでもどれか探して試したい。それはそうと、なんと、この赤飲みのおいらが白ワインで一つ気に入ったものを発見したので恥を捨てて白飲みのしいたけに披露しよう。
先々週末にイタリア人の職場の先輩宅にお呼ばれした際に出てきた彼の出身地で作られたワイン。
甘味なくスッキリ飲めました。
最後に。
次の返信では今年の目標を教えてください。
今年の目標ですか。
なにせ去年やりたいことをやれずに過ごしたので、今年はそれを少しずつ回収していきたいところなのだが、今のところ去年よりも遥かに悪いスタートをきっている。
あえて言うなれば。
一つは健康的な習慣を身に着ける。
もう一つは次に進む。(次に住む国や仕事)
去年から退屈している。
しいたけは健康のために行なっていること、もしくは摂取しているものが何かありますか。
お返事待っています。
絵描きになろうと試みています。応援よろしゅう。
https://www.tomoarts.com/gallery