幸せの音
トントントンと台所から聞こえる
この心地の良いリズムは
お母さんが料理を作ってくれる音
ガヤガヤと騒がしけれど
リビングから聞こえる楽しげなメロディーは
お父さんがテレビを見て笑う音
朝うたた寝の中で
可愛らしい声で早く起きてと知らせる
小鳥が朝を教える音
他にも沢山
僕の生活の中の幸せの音
だけどこの音が聞けるのは
当たり前では無いのだと
僕は心のどこかで知っている
だけど毎日聞こえてくる音に油断して
失った時に初めて日常の幸せにきずく
それが僕たちの仕組みなのかもしれない
幸せが壊れる音も知っている
だからこそ壊れて聞けなくなった時
後悔がないように
僕は今
日常に耳を澄ませるのだ
日常に潜む小さな幸せに気づいていたいのだ
聞き落としてしまいがちな
日常を彩る幸せの音
それはどれも当たり前にあるものじゃない
僕の幸せも当たり前じゃない