「勉強しなさい!」と言われてやる子より、「やりたいこと」を見つけていく子の方が強い⁉️
こんにちは。中曽根陽子です。
9月に入り、少し暑さも和らいできましたがいかがお過ごしですか?
ラグビーワールドカップ、日本初戦勝ちましたね! やったー!!!
さて、私の日常やプライベートも絡めながら、私が日頃思っていること、
関心を持っていることをお伝えし、皆さんのお考えも聞いてみたいと思って始めたYoko’s eye。
今回は、新渡戸文化学園(東京都中野区)と茗溪学園(茨城県つくば市)を訪問したので、そこで行われている教育について紹介しながら、私が感じたことをお話しします。
どちらも日本の中では、かなり先進的な教育をしている学校です。
新渡戸文化学園は日本の教育に多大な功績を残した教者、新渡戸稲造が初代校長を務めた歴史のある学校で、今オピニオンリーダー達の間でも注目を集めている学校です。
茗溪学園は宇宙飛行士の星出彰彦さんが卒業した学校としても知られていて、文武両道で難関大学にも多くの進学実績を持ち、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)にも指定されていますが、さらに茨城県内で初の国際バカロレア認定校となりました。
国際バカロレアというのは、世界中の大学入学資格が得られる教育プログラムで、最近は日本の学校でもこのプログラムを採用している学校が増えています。茗溪学園では、導入前はわずか1〜2名だった海外大学合格者数が、現在100名近く。2年続けて国内2位を達成しています。
二つの学校は、規模もやっていることも全く違うのですが、共通しているのは、生徒たち自身が問い立てて自分がやりたいことを見つけていくことを後押ししているところです。
新渡戸文化学園では、happiness creator(幸せを作る人)を育てることを、学園全体の最上位のテーマに置いて、全てのカリキュラムが作られています。
教科書の内容は、AIを活用したデジタル教材を使ってそれぞれのペースで進めていくことで余白を作り、毎週水曜日は丸一日クロスカリキュラムの時間に充てて、教科の枠を超えた授業や、個人探究の時間に当てられています。
また「体験に勝る学びはなし」と、年に1〜2回、高1・高2で最大年4回日本全国のさまざまな場所に出かけていきます。そこで見て体験して感じたことから生まれた問いをクロスカリキュラムの中で深化させ、再び現地を訪れ、最終的に実際の課題解決プロジェクトとして現地に提案することもあります。
茗溪学園では、全生徒が、自分でテーマを見つけて、高1から高2の約1年間にわたって課題研究を行います。その中で、問題把握と分析、情報収集、情報処理、まとめ・発表等の能力など、総合的な力を育成するのが狙いですが、自分が興味を持ったことに取り組むことで、勉強が苦手だった子も、勉強に対する意義を見つけて自分から取り組むようになるのだそうです。
どちらも、自分が疑問を感じたことや興味を持ったことを出発点に、時間をかけて探究をしていくのですが、どちらの生徒からも、「探究を通じて、実体験を得ながら自己理解を深め、社会に出た時に自分で考えて行動できると思うとワクワクする」「自分たちが動くことで、社会は変えられる。違いが生み出せると思うようになった」という言葉が出てきたそうです。
これはまさに、今の時代に求められている自己効力感です。数々の統計で日本人はここが弱いと言われていますが、体験を通して人は変わっていくのであれば、チャレンジを応援してあげることが大事ではないでしょうか。
茗溪学園では「開校以来変わらないのは、生徒のやりたいことを引き出すこと。行事や課題研究などを通して、やりたいことを見つけそれを後押しする指導をしてきた。その上で、なぜその大学に行きたいかを考えて、選択する文化がある」と言います。その結果が進学実績にも出ているのです。
また新渡戸文化学園では、「大学進学後の生徒たちの満足度は100%。偏差値にとらわれず、大学の先生の研究や人脈まで自分で徹底的に大学調べをして受験校を決めていく」そうです。
「とにかく、偏差値の高い大学へ!」という進路指導をして、勉強をさせて難関大学に多数の合格者を出している学校もありますが、同じ大学に入ったとしても、どちらがその先で伸びるのか・・・と言ったら、やはり自分のやりたいことを見つけた人の方が、エネルギーは高いのではないでしょうか?
テストメイキングの力を重視し、偏差値的価値観を手放せない人が多いですが、自分で問いを立てられる力を育むことが、子どもたちのためには、やっぱり大事じゃないかなーと感じた取材でした。皆さんはどう思いますか?
PS.桜戦士の応援に、南フランスに行ってきます!
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『成功する子はやりたいことを見つけている 子どもの「探究力」の育て方』(青春出版社)
子育て中のお父さんお母さんにぜひ読んでいただきたい本です!