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Vol.52 中学受験させるかどうか迷っています。中学受験に向いている子どもはどんな子どもなのでしょうか?

小2男子の母です。中学受験させるかどうか迷っています。運動は好きですが、特別勉強が好きと言うわけでもなさそうです。中学受験に向いている子どもはどんな子どもなのでしょうか?

★中曽根陽子の回答

運動は好きだけれど、特別勉強は好きではないということですが、大方の子どもはそうではないでしょうか。
しかも、まだ小学2年生ですから、焦って中学受験をするかしないか決める必要はありません。

中学受験の向き不向きで言えば、精神年齢の高いお子さん、ある程度の学習習慣が身についているお子さんのほうが取り組みやすいのは事実です。
一方、精神的に幼くて、勉強に向き合う姿勢が育っていない子は、高校受験を選んだほうがいいかもしれません。
中にはそういうお子さんだからこそ、サポートがきめ細かい印象のある中高一貫教育を選びたいという人もいるでしょう。
そういう場合はなおのこと、世間の価値観に流されず、お子さんに合う塾や学校を選ぶ必要があります。
いずれにしても、その判断をする時期ではありませんね。
受験をするかどうか考え始める最初のタイミングは、3年生の2学期ごろ子からでしょう。入塾テストがあるからです。
塾関係者の中には、「中学受験は難化しているので、できるだけ早くから塾に入って慣らした方がいい」という方もいらっしゃいますが、私はそういう考えで、とりあえず塾に入るのは、お勧めしません。

今は中学受験との向き合い方も多様になっています。
ですから、受験をするかしないかを考える前に、中学受験と高校受験の違いを比較し、中学受験をするなら、受験した先にある中高一貫教育で何が得られるのか、そこで子どもに何を経験してほしいのかを考えてみてください。
それを私は受験軸と表現しています。受験軸は「何のために受験をするか」「どう受験するか」という家庭での軸です。

この受験軸を決めることは、受験勉強の理由(動機)を決めることでもあります。
そして、この軸は必ず子どもと一緒に決めます。一部であっても「子どもが自己決定すること」で、子どものやる気が出るようになります。

勉強の動機と成績には深い関係があるのをご存じでしょうか。ある調査では、「勉強をすることが楽しいから」「自分の夢をかなえたいから」などの自律的な動機で勉強する子どもの成績が、動機がないまま勉強をする子より高いということがわかっています。
当然の結果と言えるかもしれませんが、自分で決めた軸(動機)をベースに、受験に向かうことで成績も上がりやすくなるといえるでしょう。

向き不向きというより、自分ごとにできるかどうかが大切ではないでしょうか。

今は、お子さんが元気に成長していけるように、生活習慣に気を配ること。
そしてお子さんの興味関心があることにできるだけ触れさせてあげること。
勉強については、勉強嫌いにさせないこと。

元気がいちばん!
お子さんにとってベストの選択をしてください。

中学受験と高校受験の違い。受験軸の作り方の詳細は新刊『中学受験 親子で勝ち取る最高の合格』(青春出版社)に書きました。
参考にしてください。

★スタッフ伸恵の回答
うちの子も2年生なのでこの時期から迷う気持ちはとてもわかります。
周りにはもう塾に行っている子や先取りでドリルを進めているお友達もいます。
 今夏休みですが、うちの子は宿題は最初の1、2日だけ一生懸命やりましたが、あとはそのままになっています。この先、受験することになったらこうはいかないんだろうなと思います。
でも、暑い中、虫捕まえや工作に熱中している姿を見ていると、小学校高学年、中高校生になっても、こうやって目を輝かせるような体験をしたり、生き生きと学びに向かっていったりしてほしいと思います。
中学受験か高校受験か、親だけで考えてしまいがちですが、中曽根の言うとおり子どものためにベストな選択は何か、焦らずゆっくり子どもを観察しながら一緒に考えていこうと思います。

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『中学受験 親子で勝ちとる最高の合格』(青春出版社)
中曽根陽子の最新刊です。教育ジャーナリストとして20年間活動の集大成です。中学受験をお考えの方、または、ただ中にいらっしゃる方、そして教育に携わるか方に是非、お読み頂きたい本です!

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子育て中のお父さんお母さんにぜひ読んでいただきたい本です!







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