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「愚直なひと」 もてきくにおさんと対話して私が感じたこと

みなさまこんにちは! もてきくにおです。みなさまお元気でしょうか。

さて今回は、「もてきくにお」という人間を、自己紹介とは違う切り口でも知っていただけたらと思い、インタビュー形式の記事を依頼させていただきました。友人の紹介で書いてくださることになったのはライターの村上さん。「政治系のインタビュー記事は初めて」とのことで、事前にSNSのやりとりを幾つかし、はじめましてとオンライン上で3時間ほどお話させていただきました。

私のあれだけ冗長な話を、手際よくまとめ、仕上げてくださったのが以下の文章です(ライターさんってすごい能力。。。村上様に心より感謝です!)。

もてきの人となりを知る、ご判断の一助になれば幸いです!
どうぞご覧ください。

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初めて対峙した、もてきくにお氏。彼をひとことで表すと「愚直なひと」だ。インタビュー中に氏が繰り返し言っていたのは、「困っている人を助けたい」「社会構造の歪みを正したい」。耳障りのいい言葉の数々に、最初は「何か裏があるのでは」と勘ぐってしまっていた。しかし対話を終えてわかったことは、彼に裏などないこと。何か見返りを期待するわけでもなく、心の底から「人のためになりたい」と願っているのだ。尊敬している人物は、徹底的な清貧を貫いたウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領だというもてき氏の、想いの一部をお届けしたい。

インタビュー・文=村上智美

3歳と1歳の子どもたち、家族に癒やされながら活動しています。

――もてきさんは、現役の土庄町町議(2021年12月11日現在)でいらっしゃいます。まずは、町議になろうと思ったきっかけから教えてください。

私は5年前に豊島に移住してきて、ゲストハウスで働いていました。ゲストハウスというのは、寝泊まりする場所を提供するだけではなく、観光で来られたゲストさんお一人おひとりに合ったおすすめの場所や人をご紹介し、地域と観光客のみなさまとの架け橋になることが大切になってきます。そういう活動をしたり、自治会や消防団で仕事をさせていただくうちに島のみなさまから信頼していただけるようになり、「困っていることがあるんだけど」というお声をたくさん聞くようになりました。豊島のみなさまには日ごろ大変お世話になっていて感謝の気持ちがありましたし、みなさまのお役に立ちたいと思う気持ちが強くなり、町議になるという選択をしました。

――「誰かの役に立ちたい」という気持ちはわかるのですが、町議になると生活や立場が大きく変わってしまいます。相当な覚悟がないと決断できないのではと思うのですが、もてきさんを突き動かしたものは何だったのでしょうか。

私の生まれた家庭は裕福ではなく、学生時代は、両親がお金のことで揉める様子をよく見ていました。学生の自分ではどうすることもできなかったのですが、何もできない自分の無力さにうちひしがれた経験が強烈に残っていて。「困っている人を助けたい」という気持ちは、そのころからずっとあります。「自分の能力や人生は、世のため人のために使いなさい」と父が常々言っていた影響もあると思います。なので、困っている人がいて解決する人がいないのであれば、というのは、すごく自然な発想なんです。

――なるほど。

大学卒業後、事業再生コンサルタントの仕事に就いたのも、その想いからです。友人は弁護士やキャリア官僚になったり、大企業に就職して活躍したりしていましたが、私はそういったお仕事に惹かれず、困っている人・苦しんでいる人を手助けする仕事がしたいと思ったんです。

――コンサルタント会社では、廃業寸前の旅館を3年間かけて再生させるプロジェクトに携わったんですよね。

歴史があり、創業者様や地元のみなさまの思い出が詰まった旅館。だけど、このままでは存続させることができない。「続けるのもつらいけど、潰すのもつらい」。そんな想いに、自分はどうしたら力になれるかと知恵を振り絞りました。建物を大規模改修するお金はないけれど、売上を早急にV字回復させる必要がある。ソフト面に特化した改革が必要でした。私も現場で営業・経理・掃除などなんでもやらせていただきました。そしてスタッフみんなでお客様のために奔走した結果、お客様にとてもご満足いただけ、旅館の業績もV字回復しました。もちろん私だけの力ではなくて、会社や旅館で働くみなさまのお力添えあってのことでした。とはいえ、そこでがんばりすぎて、私自身は体調を崩してしまったんですけど(苦笑)。

――町議になるという選択が、これほど自然な流れで生まれたというのに驚いています。

ある意味では、これは「社会を良くしたい」という私の傲慢な欲求なのかもしれません。世の中に理不尽が蔓延していることが許せないというか。現状維持でいくと、空き家や耕作放棄地など地域課題の解決が難しい。しかもそのしわ寄せが子どもたちにいくことは分かりきっているのに、何も行動を起こさないのがいやなんです。見てみぬふりをしたくない。今回私が町長選に立候補したことに対し、様々なご意見があるのは私も真摯に受け止めています。厳しいご意見も、ご心配もいただきます。ただ、今の政治に対して誰かが声をあげないと、子どもたちに誇れる社会をつくれない。その「誰か」がいつまで待っても見つからない。そうであれば、私にやらせていただけませんか、と。

――もてきさんが立候補するにあたり、町民の方から相談などは届いていますか?

たくさん届いています。ほんの一例をあげると、救急艇のことがあります。豊島には常駐している医師がおらず、消防署もありません。もし豊島で誰かが倒れたら、「消防団」という地元の有志が深夜であっても倒れた人のところへ行き、海上タクシーなどの船を呼んで近隣の病院まで送り届ける必要があります。豊島の人たちは同じ税金を払っているけれど、倒れる場所によって命が助かる確率が大きく変わる。消防団員も普段は別の仕事をしている一般人。専門的な訓練を常時されているわけでもありません。万が一、搬送中にミスや力不足があったときの心理的負担たるや。どうしてこうなっているのだろうと考えると、今までの仕組み自体が時代に合わなくなっているとわかりました。今までは自分たちでどうにかできたけど、新たに知恵を振り絞る必要がある。行政の仕事は、町民のみなさまから集めた税金をもとに、みんなが安心して暮らすための仕組みをつくること。そしてそれを適正に運用することだと思うんです。時代に合わなくなった社会の仕組みは、住民と職員、みなさまと一緒になって適切に見直したいと思っています。

――選挙チラシに掲載されているアルミ缶回収の問題も、町民の方との会話の中から問題が浮かび上がってきたそうですね。

とあるPTAの方から「アルミ缶回収を毎月しているのだけど、正直しんどくなってきて」という話をたまたま聞いて。保護者が少なくなり、軽トラックを持っている人に負担が偏ってきている。だけど、アルミ缶回収自体をやめたらPTA会費が上がり、各家庭の負担になるという話でした。PTAさんと町職員さんって普段お話することはあまりありませんが、私(町議)と町職員さんは面識があります。私が間を取り持てば、問題が解決する可能性があるのではと考えて。町職員さんに相談すると、すぐに「そのぐらいなら手伝えますよ」と言ってくれて。誰かに重い負担をかけることなく、余計な費用もなく、問題が解決に向かいました。そうやって、お金をかけずとも知恵を集めれば困りごとを解決する架け橋になれることがあるんですよね。新しく作った仕組みは、手間は少しあるけれど行政に負担をかけないし、運用ルールさえ作ってしまえば上手くまわる。しかも今後、保護者の数が減ったとしても、ずっと続けていけるものなんです。こういうかゆいところに手が届くような仕組みをどんどん社会に実装して、みんながもっと幸せに暮らせる社会をつくっていきたいですね。

【現場主義】現場を知ることで、本質的な解決策が見つかる。


――町民と直接話すことを大切にされているのも、もてきさんならではですね。

地域のみなさまの困りごとは種(たね)で、種に対する解決策が「政策」です。種の形がわかっていると、私も適切な形の政策を立てることができます。相手がどこにミットを構えているかをわかったうえで、ボールを投げたいんですよね。役場にこもって「皆さんには、きっとこんな悩みがあるだろうなあ」と想像していても仕方がないんです。なので残りの選挙期間中、各地区で直接町民のみなさまとお話しする「おしゃべり会」を開催します。「おしゃべり会」でお話ししたことをきっかけに、政策に反映させます。それに、今後何かあったときに私に話がしやすくなるでしょうし、政治とみなさまとの距離が近くなったらこれほど嬉しいことはありません。

青空のもと開かれたおしゃべり会。なんでも話して大丈夫、という空気を大切にしています。

――政治家って遠い存在だと思っていたので、近くで親身になって話を聞いてくれるというのはとても心強いです。

いえいえ! 政治というのは、政治家が主役ではないんです。選挙だって、立候補者が主役ではありません。本当は「島民のみなさま」が、主役なんです。選挙って戦争に例えられることもあって、敵と味方みたいに分けられるのですが、そうではない。誰かが選挙に出るってことは、町民のみなさまの選択肢が増えるということ。どの候補者と一緒にこれから4年間を歩めば、自分が幸せになれるのか、選べる選択肢が増えるだけ。町長というのは、ものすごく重要な存在です。町には100億円の予算があり、町長はそのお金を使い、町民のみなさま全員が幸せになるための仕組みづくりをするのが仕事。要は、その100億円が入った金庫のカギを誰に預けますかという話なんです。「知り合いが○○さんに入れるって言っていたから、自分もそうしよう」と、他の候補者すら知らずに投票している方もいるかもしれません。そうではなく、5人の候補者の中から、誰に入れたら自分が幸せになれるのか、よく考えていただく必要があります。残りの約13日間、私は私の熱意を100%届ける努力をします。その上でどの未来を選択するかは、町民のみなさま次第だと思います。未来を見据え、子どもたち孫たちに恥ずかしくない、納得のいく選択をしていただきたいと思います。私は私にできることを精一杯がんばります。

船で毎日のように豊島と小豆島を往き来して活動しています。
もてきと妻、長男3歳・次男1歳・愛犬コッペと。(鶏さん2羽はお留守番中)

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以上が村上様にまとめていただいたインタビュー全文となります。
いかがでしたでしょうか。

長文、ご覧いただき誠にありがとうございます。
どこかでお会いした際は、気軽にお話くださいね。おしゃべりしましょう。
どうぞよろしくお願いいたします。

もてきくにお
(ホームページやSNSはこちら)
https://go2senkyo.com/seijika/177752


【12/2公開討論会の様子】


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もてき邦夫(茂木邦夫.もてっきー)@高松市政担当
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