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創作ノート

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2019年10月の記事一覧

『鎌倉のマリ』創作ノート③ 死者の国を訪ねる言葉

本日初日を迎える『鎌倉のマリ』。

今生きている私が、死んだ人を思って書く文章は、死者へどのように伝わるのだろう、ということをふと思った。死んでいるのだから読めないし、伝わらない、というのがまあまっとうな考え方なんだろうけれど、私はいわゆる「まっとう」から外れた辺境の地の人間な気がするので、もうちょっと違う考え方を探ってみたい。

作家の小川洋子さんは「文章を書くということは、名前も顔もわからなく

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鎌倉のマリ 創作ノート②  どんな道のりであれ、自分1人の道

『鎌倉のマリ』の執筆のために、米原万里さんの著作をあらためて読み直した。米原万里さん自身のエッセイも小説も素晴らしいのだが、米原さんの妹さんによる著作「わが姉、米原万里」や、米原万里さんのホームページに載っている友人知人による米原万里エピソードの数々も、生前のエネルギッシュで血の通った彼女を偲ばせて、「偉くて頭のいい作家さん、通訳さん」という位置から、米原万里さんをぐっと私の身近に引き寄せてくれた

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「鎌倉のマリ」創作ノート① 偉くない「私」が一番自由

今週末に、私の書いた新作『鎌倉のマリ』が上演される。
この作品は、上演団体である鎌倉アクターズワークショップさんの企画している、鎌倉の場所、人、もの、歴史や物語にちなんだお話をベースにお芝居を創り上演していく「鎌倉歳時記 夢十夜」というシリーズの第一作目だ。

鎌倉という土地は日本の歴史の舞台として、それこそ有名どころな場所や文化遺産がゴロゴロしているし、鎌倉ゆかりの有名人にもことかかない。誰を、

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