バクテリオファージさんに自作ゲームプレイしてもらった
これはバクテリオファージさんです。
バクテリオファージさんは、懇切丁寧に私の作ったゲームをプレイしてくださり、感想を述べてくれました。
今後私が個人的にゲーム開発を行っていくにあたり、大変参考になったため、製作の途中ではありますが一旦ここにバクテリオファージさんのご意見ご感想をまとめておこうと思った次第です。
【概要】
タイトル:「ウミウシクッキーファクトリー」
使用ツール:RPGツクールMV
協力(ビジュアル関連ほぼ全て・その他色々):落良さん
保管している議事録によれば作成期間は2017年4月9日~2019年4月2日、およそ2年間です。
なお、本体ゲームは以下のURLからダウンロードできます。
※エンディングは3つあります。
では、バクテリオファージさんとの会話を見ていきましょう。
実際にご紹介してからの流れをダイジェストで。
【ファイルサイズについて】
(ダウンロード面倒ですが、良いでしょうか?)に対して。
「ダウンロードに24時間かかるとかじゃなきゃ良いです」
早速寛容なお言葉です。
ファージさんは大容量ファイルにも慣れていらっしゃるようです。
この後、「ダウンロードは10秒、ウイルスチェックは1分で終わった」と教えてくれました。
なお、ファイルサイズは約100MB。
確かに、もはやくだり理論値50KBだった時代ではないですしその程度はあまりハードルにならないのかもしれません。
【アイテム:パンフレット】
「脱出ゲーム好きな人が引っ掛かりそう」
なるほど、と思いました。
ゲーム内での真相はともかくとして(一応意味はあります)
薄暗い画面と薄暗めのBGM、そしてこのメッセージが相まって「暗号めいている」という印象を与えたのかもしれません。
ゲーム中に答えは無いのですが、確かにプレイヤーはそれを知るべくはありません。
【END3「昨日が嘘」】
「そりゃねえよ」
なるほどなあ、とここも思いました。
「まず外に出ようとする」という行動を選択するのは
「外の世界が(メタ上)存在していない」という事実を認識している作者以外にとって真っ当な判断です。
この世界がゲームの世界であると気づいてしまうメタエンドになりますが、
ここは製作上の都合と演出の兼ね合いなので、狙い通りといえば狙い通りですし、不誠実といえば不誠実なEDだなあと思います。
なお、この後ファージさんからは
「雑すぎる」
と言われました。返す言葉もない。
【ウミウシの夢】
「これは美的に好きです」
これまで他のプレイヤーには怖いとしか言われなかったため意外ではありましたが、ファージさんはご本人も正二十面体のお顔でいらっしゃることから想像できるように、どうやら幾何学的な模様がお気に入りのようです。
【エピローグの人物】
「前後の発言に関連性が無いモノローグの例」
いい天気(アイテム素材上の事実)と、この部屋が二階であるという設定上の事実であるため、確かにちぐはぐに思えるかもですね。
「この人、全体的にメタい」
「あと変態。メタい変態と名付けました」
ここで「名付ける」という行動に出るのは少々興味深かったです。
「理解できないものに名前をつける」と「認識できるようになる」という現象については、なんとなくこう、日本の妖怪などを連想します。
例えば妖怪小豆洗いは「キツネやムジナ、カエルの音」なのではないか?という考察があるようです。
確かに設定上、若干のホラー要素はあったので、そういう意味では不気味さが滲み出ていたのかもしれません。
【突然の敵意】
「先に進めないのですが、この変態を窓から飛び降りさせて足を挫くエンドはないのですか?」
このキャラクターにムカついたのかなと思い、聞いてみたところそうではなかったようで、どうやら先ほどの「飛び降りたら」というメッセージからしてそれを「伏線」だと思ったとのこと。
やはり一貫して「外に出たい」ようです。
最初の「脱出ゲームのようだ」という印象とも一貫しています。
【エンド2を探す】
「とりあえずこの変態が餓死するまで放置しましょう」
嫌いではないようですが、殺したいようです。
「この部屋からは出られません」という(メタ的な)事実をお伝えしたのですが、それであれば「死ねば何か展開がある」という発想になったのでしょうか。
確かに生き物は「放っておいたら死ぬ」ものなので、「時限イベント」は有効かもしれません。
(おそらく実装するのであればカウントダウン式の制限時間(或いはHPや空腹度などの変数)を表示させます)
なお、ここで行き詰ったためエンド2に行くためには一度リセットする必要があることをお伝えしました。
「それは反則」
確かにこのゲームについて「エンディング回収をする」ことを目的として置くとするならば「一旦リセットする」という発想は生まれにくいでしょうし、「反則」というのにも頷けます。
【演出について】
「『行き詰まった』ことがプレイヤーに分からない」
ここは割と盲点でした。
ツクール系フリーゲームではこのような「おまけ部屋」「スタッフルーム」的な演出が一般的だと思っていたため、
「BGMが明らかに明るくなり」
「明らかに場違いなキャラが操作キャラとなり」
「メタいことをしゃべる」
という条件で「ここはドン詰まりであり、やり直すにはリセットするしかない」ということが伝えられたかなと思ったのですが、それはある程度フリーゲーム&レトロゲーム慣れしてるこちらの慢心でした。反省。
【で、このゲームって何?】
「なんだったんだこのゲーム…? プロト版なのは分かるにしても、何をするゲームなんでしょう、何かテーマとか」
テーマ……じつは割と明確にあるのですが、プロト版なのでゲーム中では語り切れませんでした。
それをここで言ってしまうのはしたくないのでしませんが、あえてプロト版だけに意味を見出すのであれば目的は「ふわふわを見つけること」です。
ファージさんはなんと1コマずつ全ての場所を総当たりしてくださったので、クッションの上で調べると「ふわふわです」とメッセージが出てくるイベントを見つけてくださっていたんですね。
大変ありがたいことです。
ここまで丁寧にプレイしていただけたのであれば、プロト版としてこのゲームは成仏できたというものです。感想は今後に生かします。
具体的には「視覚的な情報を意識する」「クリア条件を明確にする」を意識します。
【おわりに】
という訳で本稿は以上となりますが、
ここで1つ私の好きなゲームと考察記事のリンクをご紹介して終わります。