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5年目のUbie社員が語る"飽きない"仕組み ~キャリアのしくじりを添えて~

こんにちは!Ubie ファーマイノベーション事業のmossanです。
Ubie5年目のキャリアに突入する中で周囲から

  • 「もう結構長くいるじゃん。よく飽きないね?」

  • 「そろそろ物足りなくなってきた頃と推察しまして・・・」

  • 「いつ辞める?いつ辞める?いつ!!??」

と言われる事が多くなってきており、
「確かに飽きっぽい自分が何故Ubieは飽きてないんだろう?」と思い
自分なりにまとめてみることにしました。

  • 私のように自称飽きっぽい方

  • スタートアップに興味がある方

  • ほんの少しでもUbieに興味を持って頂いている方

にとって、Ubieの飽きない理由について知っていただくとともに、何か学びや気づきになるものがあれば幸いです。

①簡単な自己紹介とキャリアサマリ

そもそもどんな会社で誰?って話なので軽く紹介を。

Ubieは “テクノロジーで人々を適切な医療に案内する”をミッションに、医師の阿部と元エンジニアの久保の2名によって創業された会社です。生活者向け・医療機関向け・製薬企業向けなど、複数の事業を展開をしています。

私は約4年前にSaaSプロダクトのセールスとして入社、セールス/CS Mgr、責任者を経て、今はアライアンスとBizdevを担当しています。
※現在のUbieはホラクラシー制度メインなのでMgrといったロールはありません

そもそもUbieにはミッションに共感して入社しているので、
「xxの経験を積みたい」というものが明確にあった訳ではないのですが、
振り返ると幅広い経験をさせてもらっていると思います。

②U-mapというスキルマップ

UbieにはU-mapというスキルマップがあります。

企業のビジネスモデルやプロダクトによる部分はありますが、仮に単一プロダクトの場合だと、事業フェーズやプロダクトライフサイクルによって
組織に求められる機能や人は変わる部分が多い
と考えています。
例えば標準化や拡大が得意な人は導入期~成長型のフェーズでは活きる部分が多いですが、その後の成熟・衰退フェーズだと活きる部分が減るケースも多かったりします。

Ubieはデータプラットフォームの会社であり、同時多拠点的に
サービス立ち上げ・グロースを実施しているので
下記フェーズが混在した状態で、各人や各組織が取り組んでいます。


  • 0-5フェーズ:発明フェーズ

    • 制約を開放して非連続な成長をもたらす

  • 5-10フェーズ:標準化フェーズ

    • 属人性を排除しオペレーショナルエクセレンスに導く

  • 10-100:スケールフェーズ

    • 組織を牽引・拡張しUbieを別次元に導く


U-mapはこのフェーズにあわせて「探索」「深化」で得意な人をマッピング、最適なアサイン(チーム設計含む)をし、適切な自己進化を可能にしています。
U-mapの詳細はcatzが記載しているのでご興味あればこちらをどうぞ

自分がUbieに飽きていない理由は

  • 大前提、会社の変化スピードが非常に早い(Q毎のOKR連動で組織設計も柔軟に変更)

  • データプラットフォームとして様々なフェーズの事業が混在し、新しく生まれてくる

  • そこにあわせて多様な経験を積めることができる

という点が大きいかもしれません。

そこで、自分のUbieキャリアを大きく3分割して「やったこと」や「学び」、「U-map観点での振り返り(しくじり?)」を振り返っていきます。

②振り返り⑴ 組織標準化に向けたセールス時代(2020年~2021年)

2020年に入社したのですが当時はこんな状況でした。
「AI問診ユビー(現ユビーメディカルナビ)」がPMFできそうか?という状況。営業強化に向けてUbieの中で営業専門組織を立ち上げて、その5人目のセールスとしてjoin。

病院の業務効率化を支援するSaaSプロダクトとして全国30程度の病院に導入が始まっており、拡販させていくフェーズ。出自が異なる営業が何名か入社、成功パターンの確立と標準化が求められている状況でした。

■やったことサマリ
・まずは自分で買って頂けないのに拡販体制を整えるなんて夢物語、寝言も良い所という事で圧倒的成果を出す為にひたすら検証振り返り(×10000)
・一定ご発注頂けるようになってからは組織標準化に向けた課題設定と改善、大きくは組織の共通思想や行動様式の言語化、セールスにおけるベストプラクティス構築、SFAへの落とし込みとレギュレーション設計、商談クオリティ向上に向けたトレーニングやオンボ設計等
・またVoCからのプロダクト開発連携や組織拡大に伴ったビジネススクラム制の導入をして組織として一枚岩になる事を強く重視していました

このあたりの詳細は下記のnoteに記載していますのでご興味あれば

■得られたものや学び
・(まずスタートアップの醍醐味かと思いますが)新規性の高いプロダクトをマーケットに啓蒙していく経験は非常にかけがえのないものになりました
・業界の中でも現状維持バイアスが強い医療業界にビジョンセールスを駆使しながら営業をする、私や会社を信じて賭けてくれた顧客の存在は非常に大きく、この人達を絶対に裏切りたくないなと強く思わされ、今でも顧客に対するスタンスとして強く残っています
・また組織化するにあたり、単なるhowだけではなくwhy/what/howの3つの認識純度を高めていく事やその伝える順番を間違えない重要性も学びです
・組織の運動神経を高める為にも、成果に対してリソースを集中させる為にも(人数次第ですが)issueを集約して全員で認識し、リターンの高い課題から解くスクラム体制はこのフェーズでは親和性高い事も発見でした

■U-map視点での振り返り
U-map観点で求められるのは「4」人材であり、主に標準化に向けて下記のスキルが求められます
▼「成果への確動力(GRIT)」
▼「スケーラビリティ構築力(構造・関係性を紐解く力、業務効率を最大化する力)」
▼「戦略策定・操舵力(スケール蓋然性の見極め力)」

・組織としてGRITに向けていく点はチームのおかげで一定発揮できていたと思います
・小さいチームかつ当事者意識高いメンバーがおり、メトリクスも絞っていたので全員でひたすら受注を追える環境でした
・一方で「スケーラビリティ構築力」は反省の多いポイントです
・具体的には(当時スタートアップはトラフィック重視だったという事あれど)自分の視界範囲がセールス部分に終始しており、事業全体最適での整理がしきれず、個別最適な打ち手ばかりを立案していました
・結果、部署全体の業務プロセスにおけるクリティカルパスの理解が薄く、最適解を紡ぐこと、そもそもの課題把握ができていませんでした
・歴代最高の受注数が出た月末に喜んでいたら、販売管理の事務の方々が夜遅くまで残業に追われている姿を見て、自分はなんと視野が狭いんだと思わされたことは今でも強く心に残っています

③振り返り⑵ サービスグロースに向けた責任者時代(2021年~2023年)

引き続き、「AI問診ユビー(現ユビーメディカルナビ)」に携わっていましたがFS/CS Mgrを経て、事業責任者としてのロールでグロースに向ける事になりました。

当時でいうと導入病院数が200を超えてきたくらいでここからよりドライブをかけるタイミングでしたが、新型コロナウイルスの流行という外部環境により病院機能がSTOP、顧客接点とる事自体が難しい状態になっていました。
また世界的にスタートアップの資金調達環境が「冬の時代」となり
トラフィックを求められていた所から、利益重視にパラダイムシフトしたタイミング
でした。本格的なグロースに向けて、MKT~FS~CS~その他の事業全体を俯瞰する事、また時間軸を2~3年に伸ばして積上ではなく、未来逆算で課題設定してグロース実現する事が求められる状況だったと今は振り返っています。

■やったことサマリ
・まずCSの解像度を高める為に自身で担当を持った後、業務設計の見直しとPDCA体制の確立に着手、VoCの収集基盤を整理しました
・顧客の活用状況やVoCを集約し、事業全体に流通促進させる仕組みとマーケティングやターゲティングに活かすようにしました
「冬の時代」が到来、組織指標をユニットエコノミクスへ思いっきり転換し、PLを見ながら短期中長期での利益体質に向けた戦略転換を実施しました
・具体的には販促費の見直しやファンマーケティングの設計/浸透、単価向上に向けた大手法人攻略やアップセルサービスの検証、SAMのSOM化に向けたプロダクト改善やパッケージプランの作成などに着手しました

■得られたものや学び
・前パートの反省を活かして事業全体を見るよう心がける中で(移り変わる)事業のKSFを定める事や検証する動きは非常に学びになりました
・特に積み上げではなく中期的な時間軸から逆算した際のKSFとは?を考える事、その難しさ、未来を妄想しながら優先issueを並べる行為は貴重でした
・また営業出自あるあるだと思いますがN=1の顧客解像度が高いが故にそのイメージに引っ張られ過ぎて判断してしまう、一方でまだ見ぬ顧客含めたマーケット全体で見た際に優先すべきことは?等はよく自問していました
・組織拡大に伴って、メリハリをよりつけて実行力をあげる為にも本当に大事なことを研ぎ澄ませて伝えていくメッセージング力も反省が多いです
・指標をユニットエコノミクスにシフトした際、思いっきり現状の当たり前を否定して0ベースであるべき事を考える大切さも学んだポイントです
・現状維持はやめて未来を創る為にも、守るべきものは何か?捨てても良いものは?の取捨選択を決める重要性を考えさせられた時期でした

■U-map視点での振り返り
U-map観点で求められるのは「6B」人材であり、組織牽引や拡張に向けて下記のスキルが求められます
▼戦略策定操舵力(ROI最大化のための戦略策定能力・組織制度をアップデートし続ける企画設計力)
▼「組織牽引・拡張能力(周囲の才能に気づく・伸ばす力、チームディレクション力)」
▼「ドメイン探求力」

・まず事業における中長期的な PL/BS の Return を把握し、解くべき事業ドライバーを選定する部分はかなり苦戦しました
・この10→100フェーズになってくると時間軸を伸ばして、事業として得たいものや負債等をコントロールして、時に最大公約数をとれるかが大事だったと振り返っていますが、その分岐を見定める事が難しかったです
・上記に向けては松竹梅でシナリオを持ち、見極める事や事業をポジティブにアップデートする種まきの重要性を学びました
・ユニットエコノミクス重視にシフトさせた際、事業としての線を描きなおして、組織構造自体を思いっきり変えていっても良かったと振り返ります
・上記に伴い組織設計の見直しも必要になってきますが 、メンバーのWillCanを深く理解し、ストレッチによって引き上げ、士気高く再現性のある成長総和へ実現する難易度も強く感じたタイミングでした

③振り返り⑶ 新規検証に向けたアライアンス/Bizdev時代(2024年~)

このタイミングで医療機関事業からファーマイノベーション事業へ異動になりました。ファーマイノベーション事業はUbieが保有する医療プラットフォームを通じて、製薬業界全体が重要テーマとして掲げる「Patient Centricity(患者中心主義)」の実現に向けた経営パートナーを担う事業部です。

製薬企業が持つ、疾患・治療啓発につながる情報を生活者・医療機関に提供することで、早期かつ適切な受診や診療業務の支援を行うことはもとより、薬剤の適正処方を最大化、治療アウトカム向上も含め、各製薬企業の経営層を巻き込んだソリューション提案を行っています。

そんな中で初めて0→5フェーズの検証にあたることになりました。
ここは現在進行形でもあるのでちょっと具体的な取り組みは書ききれない部分が多いのですが、主にアライアンスやbizdevという役割で新しい発明を生み出す事が求められていました。

■やったことサマリ
・ドメイン理解(製薬業界をとりまく環境や遷移、今後の展望等)やビジネスモデル/サービスの詳細理解、顧客理解
・新規検証エピックの特定と事業STORYへの組み入れ
・アライアンス先の選定とアプローチ検証
・ステークホルダーを巻き込んだスキーム形成

■振り返り
・(ごめんなさい、現在進行形なので割愛です)

■U-map視点での振り返り
U-map観点で求められるのは「2」人材であり、主に発明に向けて下記のスキルが求められます
▼「戦略策定・操舵力(KSF の見極め力、スケール蓋然性の見極め力)」
▼「成果への確動力(スプリント力)
▼「制約解放(具現化能力)」

ここは一緒に働いたメンバーが圧倒的2人材で非常に勉強になりました
・0→5フェーズはWHY, WHAT の不確実性が大きい中、大きな事業機会をもたらすビジョンを打ち立て、その実現に向けて関係者を動機づけるストーリーテリングやビジョンセールスの力が重要なフェーズだと強く学びました
・打ち立てたものが10打数10安打!なんてことは絶対になく、いかに大きなインパクトを生み出すホームランにフォーカスするかも新鮮でした
・そこに向けてはUbieのIdentity「Giant Leap」が後押ししてくれました

・あえて誰もが否定した事や試さなかったことに全身全霊で挑んで「本当にそうなんだっけ?」という点を検証する姿勢も勉強になりました
・多少の負債はそこまで気にせず、フォーカスするという点も同様です
・HOW の不確実性が大きい中、組織や社会のバイアスにとらわれない柔軟な発想を持つこと、そしてその高い実装力でビジョンを具現化することによって形にしていく力が求められるフェーズだと強く感じました

⑥まとめ

  • Ubieはデータプラットフォームの会社であり、同時多拠点的にサービス立ち上げ・グロースを実施しており様々なフェーズが混在した状態

  • また会社として"Giant Leap"というIdentityを持っており、既存の延長にないチャレンジを推奨してくれる文化がよりチャレンジを促進させる

  • 事業フェーズ、役割に応じたU-mapが整備された事で自分に求められる役割や伸ばすべきケイパビリティが明瞭になった事はもちろん、そのケイパビリティの強い人と一緒に働く中で学ぶことも多い(WOwがある)

  • レイターステージ、従業員数は280名を超えてきているけど、上記部分や会社の変化スピードの早さも相まってit's newがメンバーに多い環境

  • また今は新規サービスや事業もどんどん生まれてきており才能が躍動する機会がより一層多くなってきている

  • 結論、飽きない

最後までご覧頂き、ありがとうございました。
少しでもUbieにご興味持ってくれた方はお気軽にメッセージ頂ければ幸いです。


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