見出し画像

こーひー

時が経つのはあっという間だ。

私は特にクリスマスから端午の節句までの時の流れが本当に早く感じる。
それは毎年スーパーマーケットで思い知らされる。

まず12月になった瞬間、クリスマスと正月の商品が同時に出ている。
そして、正月を迎える頃にはもう節分とバレンタインの商品が同時に出ているではないか。。

ということで、もうすぐバレンタインデーですねっ!
(だってスーパーはもう節分よりバレンタイン推し、、、。なんならもうひな祭りのものが出てきそうな気配、、、。)
バレンタインといえば皆さんはやっぱり大好きな人にチョコあげるのですか!?え?え?(誰も聞いていないですが、私は断然自分チョコ派だおっ!)

さて、今日のお話はバレンタインデーにちなんで【初恋】の話をしたいと思う。
(全然バレンタインデーの話ではない)

“まさかこのドキドキが恋ってことなの!?”っと初めて感じたのは、高校を卒業して間もなくのことだ。

私は卒業間近で進学を断念し、とりあえず初めてのバイトを探し始めることにした。
探し始めて、4月には某コーヒーショップのオープニングスタッフのバイトがあっさりと決まった。
オープニングスタッフということもあり、オープン前から支社にてしっかりとした研修がスタート。
その研修の指導をしてくださったのが支社の正社員の30代くらいの男性だった。(実際あの人何歳やったんやw)
彼はユーモアを交えながら、楽しく色々な事を教えてくれたと記憶している。
(なんか、コーヒーを抽出するドリッパーの種類にはカリタとメリタというものがあるのだが、カリタは抽出の穴が3つでメリタは1つしかないので、刈田さんという人がカリタの穴を2つ自分の指で塞ぎメリタと言い張り火傷をしたとか謎のことを言っていたw冗談だったのかなww)

それにしても、バイトなのにがっちりめのテキストがあり(いや、、どこでもそうか?)、店舗実習の前に筆記テストをする事になった。(この時点で自分が想像していたバイトとは違っていたwww)
さ、ここで問題が発生する。
私はとんでもなく何もやらない人間で、なぜ学校を卒業してまでも勉強せねばならぬのだ精神で研修以外はめちゃくちゃグータラしていた。(昔から根が腐っているのである)
故に、筆記テストの唯一の赤点者は、、、私だった。(あたり前田のクラッカー)

そうなると再度筆記テストを受け合格しなければ先には進めず、ユーモア正社員(呼び方w)とマンツーマンでお勉強会をすることになった。
そう!これで私が初めて恋をするきっかけになる。

“マンツーマン”

こんな単純なことで、研修帰りにはこのユーモア正社員のことばかり考えていた。
「なんで私はユーモア正社員の事ばかり考えているんだろ、、、。まさか、これか?これなのか?所謂、人を好きになる、つまり恋をするという感情はこれなのかーっ!?!?」と大通公園で自問自答しこの感情の答えを導き出し(筆記テストの答えは導き出せず)ウキウキワクワクが止めらなくなっていた。

そんなこんなで、再試験は一応合格し店舗実習となった。
店舗実習もやはりポンコツの私はてんやわんやではあったが、周りにサポートしてもらいながらなんとかオープン日を迎えることになる。

オープン当初はこのユーモア正社員が一時的に店長をし、もう一人の正社員の男性が業務に慣れてきたところでバトンタッチということになっていた。
と、言うことでしばらくは片想いハピハピハッピーな日々を送っていた。(まいんちゃんみたいに言うなw)

ある日、ユーモア正社員と二人で街を歩いている人にコーヒーを試飲してもらい、ついでにお客様ゲットだぜキャンペーンを開催することになった。
寒空の下、普段スカートを履かない私が制服を着て(薄々のストッキング履いて)、外を歩いている人に
「先日オープンいたしましたー!只今試飲行っておりまーす!この機会にいかがですかー?」
と甲高い声を人生で初めて出しながら世間様に愛想を振りまいていた。(いや、言い方www)
寒かろうが人に愛想を振りまこうがどうでもいいほどユーモア正社員と二人でいられることが嬉しかった。
いや、にしてもすんごく寒くなってきた。でもまだ店の中には戻りたくない。
そんな時
「もさこうさん、寒いでしょ?一旦休憩してから店舗の業務に戻って!」
「、、、はい!」
寒さは結構限界だったが、やはりその一言は少し寂しかった。

私の足が一歩、店へと近づく。
振り向くと私の心の様な曇天のグレーかかっている天気の中、ユーモア正社員がひとりで街を歩いてる人にコーヒーの試飲を渡している。
「さっ、店へ戻ろう。」
目線を店舗へ向けたその時。
外からガラス張りの店内は丸見えで、
暖かそうな光の中、客席にはユーモア正社員とその隣にニコニコ笑顔の可愛らしい女性が座っている。
幸せそうに二人でコーヒーを飲んでいるその手には結婚指輪がはめられていた。

(な、なんなんだこれ、、、?寒すぎて脳がバグってる、、、?現在と未来が同時に見えてる、、、!?未来のユーモア正社員の嫁が私には見えてる、、、!?!?つらぁ)

もうここまで読んでくれた皆さんならお気づきであろう。。。
これは私の、、、妄想、、、夢、、、フィクション、、、。
、、、ではないw

もう完璧に私を境界線として、その両極端な光景ははっきりと見えていた。

寒さとこの謎な現象にガクブル震えながら店の中に戻り、温かい飲み物を注文しながらレジ担のヘルプで来ていた正社の女性スタッフに聞いた。

「ユーモア正社員が私には今二人見えてるんですけどこれってまさか、、、」

「あ、知らなかった?双子だよ。」

双子、、、。

もう寒すぎてピンとこなすぎである。
双子、、双子、、双子、、。
なーんだ!双子だったのか!(てへぺろ)

そしてほっと一息、温かいココアを口にした。(コーヒーショップで働いておきながら子供過ぎてコーヒー飲めなかった人w)

安心したのも束の間、ユーモア正社員はこの日を境に店長を交代し、もうほぼ会えることはなくなった。
そしてオープンしたにもかかわらず、あまりお客様が入らないお店でシフトもなかなか入れてもらえず(そしてひとりの同期の女に嫌われていたこともあり)私はバイトを辞めることになった。
(これは全て3ヶ月以内に起こったことであるw短っw)

ちゃんと連絡先を交換して、距離を縮めて、彼氏になって欲しかったかと言われたら正直そこまでのことは考えていなかった。(結婚はしていないという情報は聞いたが、彼女がいるかは知らなかったし)
ただ初めて恋をしたのだという感情だけで私は結構満足していた。

でも最後にちゃんとお礼をして、普通に会話をしたかったなぁっとちょっと後悔している。

大人になった今、温かいコーヒーを飲みながらその時のことを思い出し
「あの頃は恋をしていただけ今よりマシだったなぁ、、、」
とぶつくさと呟きながら自分チョコをどれにしようかカタログ片手に探している現状である。

皆さん、どこのチョコおすすめですか?

(ここで聞くなwww)

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?