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入力の「違い」
我が家では、ご飯を食べるときは、テレビがついていることが多い。
昼食は、録画してあるNHKの朝ドラとともに、ひとりで。
夕飯は、ニュースとともに、夫と。
それで気づいたのだけれど、夫は私よりボリュームが【5】ほど低い。
昼、私がテレビを見た時のままのボリュームにしていると、うるさくて仕方ないらしい。
これがずっと、不思議でならなかった。
なぜ、夫はこのボリュームで聞こえるのか。
ふだん、夫と話していると、聞き返されることが多くなり、相応に年を取って耳が遠くなったのかなあと思っていた。
なのになぜ、テレビの音声は聞こえるのだろう。
私の声量の問題なのか?
ところが、気づいた。
ご飯を食べずにテレビを見ると、私も夫の調整したボリュームでちょうどいい。
ああ、わかった、これだ。
咀嚼音のせいだったんだ。
私は、食事時にはいつも、自分の咀嚼する音が頭の中に響いていて、ノイズになっていたため、ボリュームを上げないとテレビの音声が聞きとれなかった。
それだけではない。
エアコンの風の音、冷蔵庫の重低音、体調によっては、こめかみを流れる血液のどくんどくんという音も聞こえる。
それらをすべて耳が拾っている。
だから、肝心な音が聞こえにくかったのか。
だとすると、なぜ夫は、この咀嚼音を気にせず、テレビが見られるのだろう?
気になって聞いてみると、夫は、そんな音は全く気になったことがない、という。
「自分の咀嚼する音なんて、よほど注意しないと聞こえない」
のだそうだ。
友達数人に確認しても、咀嚼音がうるさくて、テレビの音声が聞こえない人はいなかった。
なんと、ノイズキャンセリング機能が備わってないのは、私だけのようだった。
私は最近、舌痛症を紛らわせるために、常にガムを噛んでいるので、常に咀嚼音が聞こえている。
玄関のチャイムを聞き逃すことも多く、いつの間にか不在連絡票が入っていたりするのだが、なるほど、そういうことだったのかと納得した。
「これが普通」だと思っていたことが、また覆った。
どうも、私の入力機能には、かなり偏りがあるらしい。
気を付けて、他にもないか探してみようと思う。
**連続投稿350日目**
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