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【北陸ウミウシ日記】台風の影響で海がうねってます@立石

朝イチから海に出かけていた夫が帰宅するなり言った。
「今日は、台風の影響で波が高いぞ」

夫が自分のホームと決めている、菅浜海水浴場で30cmの波が立っていたのだそうだ。
そこは、テトラに囲まれたプールのように穏やかな海水浴場で、生き物探しを楽しみたい人には、物足りないが、夫のようにひたすら泳ぎたい人にはもってこいの海なのだ。
そんなところにまで、影響が出てるとは。

「台風って、まだ九州よりだいぶ南にいるんじゃなかったっけ?」
「天気予報アプリ見てみろ。昨日から高潮注意報がでてるぞ」
「ええ、どうしようかなあ。今日、洞窟探検リベンジに行こうと思ってたんだけど」
「やめとけ」

そんなわけで、急遽、できるだけ風の影響を受けなさそうな、半島の東側の内海に行くことにした。
とはいえ、海はつながっているので、影響を受けないはずはないのだけれど。

敦賀半島の東側には、手の浦、水島など、人気の海水浴場が多い。
バイクを走らせながら観察すると、どこも駐車場は満車で、大混雑である。
結局、混雑が嫌で半島の先端まで行くことになってしまった。

立石は、敦賀駅を出るバスの終点である。
敦賀原子力発電所よりさらに北にある。
冬はとんでもなく寂しいところだが、夏はそこが良い。
海水浴場に適したビーチもないごろた場ばかりなので、泳ぐ人もいない。
つまり、誰もいない。
トンネルを抜けてすぐのところに、良さそうな岩場があったのでそこで潜ることにした。

海岸は、ずっと岩ばかりである。

そして海の中には、水島と同じような海藻の森ができていた。
これは、ウミウシ探しが難航するパターンだ。

波は時々大きくうねり、海岸近くにいると、岩にたたきつけられそうになる。
沖の方が荒れてたら怖いかもしれないな、と思いながらおそるおそる沖に出た。
予想に反して、沖の方がまだ、危なくなさそうだ。
沖の大岩の周囲には、波の影響を避けて、小魚たちが集まってきていた。

見つけたウミウシは一種類のみ。
サキシマミノウミウシだ。
波で揺れるため、いつも以上に撮影に苦労した。

今日は、岩の周りにいた魚を動画で撮ってみたので、載せておく。
潜れるようになると、こういう楽しさもあるのだな、と新鮮な感動を味わっている。

それにしても、この数日、向かった場所がよくないのか、とにかくウミウシに会えていない。
まさか、北陸のウミウシがこれだけ、ということはないだろう。
短い夏が終わってしまう。
その前に、なんとか、新たなウミウシに出会いたい。

**連続投稿553日目**

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