水晶を探して③ 見つけた!
苦節一年。
というほど、真剣に探していたわけではないが。
今日、ようやく、敦賀半島産の水晶(と呼ぶには透明度が足りない気もするけれど、ちゃんとあの六角柱状の結晶に育っているのが分かるから、水晶ということにする!)を見つけた。
先日、山の中の田んぼで会ったおじさんにヒントをもらい
「なるほど、半島の北の山を攻めればいいのだな」と理解した私は、Google先生に相談した。
バイクでいけそうな露頭(岩肌が剥き出しになっているところ)にあたりをつけるためだ。
結果、地図で見る限り、比較的道路から近いこの露頭が良いのではないか、と思われた。
高圧線の鉄塔付近なら、メンテナンス用道路があるはずだし、うまくすれば、鉄塔を作ったときに資材を運んだ舗装道路がそのまま残っているかもしれない。
期待を胸に現地に出向いたが、それらしい道なんてまるでない。
Google先生に聞こうにも、電波が入らない。
大体の見当で山の中の細い道を走り回ったが、どの道も突き当たりには、粗大ゴミが放置されているだけで、鉄塔につながるルートがない。
しかたなく、露頭は諦め、沢を攻めることにした。
水晶の供給源として考えられるのは、
①たまたま崩れた崖から出てくる
②川が削って運んできた岩から出てくる
③人が削った跡から出てくる
の3ルートである。
その中で1番、アクセスしやすいのは、②だ。
濡れる覚悟さえあれば、川の中を歩けばいいだけだから。
そこで、軽トラ一台がやっと通れる農道脇の、細い沢を何本か遡ってみた。
1本目、ハズレ。
2本目、ハズレ。
3本目で、左岸に貫入跡らしきものを発見した。
貫入というのは、元から存在していた岩石に割れ目・すき間ができ、その中にマグマが入り込んで固まって、火成岩が岩脈状に生じることをいう。
後から貫入してきた高温高圧のマグマがゆっくり冷えて、SiO2(二酸化珪素)が美しく結晶化すれば、水晶と言われるものになるし、早く冷えてしまえば、ただの石英である。
上の写真では、落ち葉に紛れて境界線がわかりにくいが、明らかに周囲と違う石英質のものが縦に入り込んでいる。
その辺を注意しながら探していると、あった!
小さいが、六角柱がはっきりわかる。
他にもいくつか。
これから帰宅し、綺麗に洗って磨けば、もう少し見栄えが良くなると思う。
やった。
やっぱり、あった!
今回は、現場から、見つけた喜び最優先で終わりたい。
「水晶とったどー!!」
**連続投稿421日目***
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