【北陸ウミウシ日記】灼熱地獄から白木へダイブ!
どういうわけだか、台風がさった後、海の水が冷たい。
体感だけではなく、実際にカメラに記録されている水温が低いのだ。
台風前は、海の表面温度が30℃を超えていたのに、昨日から27〜8℃と、ちょっとヒヤリとする冷たさだ。
それでも、今日の昼間の外気温はフェーン現象で37℃もあったので、この冷たい水は心地いい。
みな涼を求めて海へ来ていたようで、半島の海水浴場はどこも人でいっぱいだった。
トンネルを抜け、半島の先端の白木へ向かう。
7月終わりの白木は、コノハミドリガイとアズキウミウシだらけであったが、今回はどうだろう?
水は澄み、波も穏やか。
ここ白木でも、台風の影響は消えたようだ。
ただ、水だけが冷たい。
ビーチの波打ち際でフィンを装着し、マスクをつけてシュノーケルを咥える。
引いていく波に乗るように、するりと海に潜り込む。
この瞬間から音が消えて、私のテンションがピンと張るのがわかる。
緊張と喜びが半々に混じり合った時間がはじまる。
ひとりだけど、ひとりではない不思議な感覚。
正確にいうなら、ひとりでいてもひとりが気にならなくなる。
私が知っている海の効能の中で、1番効くのがこれだ。
これを求めて海に通っているのかもしれない。
沖のテトラポットに向かって、山側の岩礁帯をすすむ。
以前はこの辺りに、「ここは、コノハミドリガイのナワバリか?」と思うほど、たくさんの個体がいた。
丹念に岩の裏まで探したが、今日は別種の3個体しか見つけられなかった。
あれだけたくさんいたのに、どこに消えてしまうのだろう。
ウミウシは少なかったが、代わりにたくさんの魚を見た。
砂地には、キス、メゴチ、岩場にはクロダイ、イシダイ、食べられないけどフグもいる。
久しぶりにゴンズイも見た。
昨年まで、白木には釣りにしか来たことがなかったのだが、こんないいところならもっと早くに来ておけばよかった。
ずっと「砂浜しかない、つまらないビーチ」だと思っていたのだ。
潜ってみるまで、こんな起伏のあるオモシロいところだとは思わなかった。
何事も食わず嫌いは良くない。
**連続投稿558日目**
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