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大学入学② 学生相談室…その1

大学に入って二か月もすると、周りはチラホラサークルも決まりだしたり、取る科目も決まりだしたりした。

でも、自分はまだサークルも決められないし、なんだか、言いようのない焦りと違和感を感じ始めていた。

何かが違う。

私の入学した大学は東京の西の方、山の中にあり、周りに何もないところだった。通学に電車とバスを乗り継ぎ、実家から2時間半もかかった。

通学も一苦労な距離だ。

この時点でもう、入学前に憧れたあすなろ白書の世界と違うわけだけど、それは入学前の下見でわかっていたことだ。

しかし、私の受けた大学の中で、受かったのはこの大学のみ。

受験勉強に燃え尽きかけていたのと、他は落ちたのに合格に引っかかった嬉しさで、浪人することは考えられなかった。

入ればなんとかなるだろう…そんな気持ちで、入学はさほど深く考えず決めて、通い出した。

しかし、入ってみると周りは山の中の大学、なんとなく、大学デビュー、楽しい学生生活を狙った、イケてる学生になりたかった自分はテニスやスキーのサークルの新歓コンパなどを回ったのだけれど、どうも違和感がある。

それを言語化することことは当時はできなかったのだけれど、このまま流れに沿って学生生活を送ることにとても違和感があった。

今で考えると、五月病のようなものだったのかもしれない。

自分を偽ったり無理していた疲れがあったのかもしれない。

そこから抜け出したくなった。

どこから違うところへ行ったほうがいい気がしてきた。

ここは違うと思うようになった。

そんなとき、留学という文字をどこかで目にした。

海外にでも留学したほうがいいのか。。

そんな悩みとノイローゼのような状態になっていたとき、ふと、大学施設の中に、

学生相談室という文字の書かれた部屋が目に入った。

あるとき、私はその部屋の扉を開いた。

つづく



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