<7日間のブックカバーチャレンジ Day5>
This time, I would like to introduce three books, and pass the baton to M and H with whom I can share passion for literature:):)
The book first book is "Eat, Pray and Love" written by Elizabeth Gilbert.
I got this book at Eslite Bookstore (誠品書店) in Taipei and read it at a beach in Samui island (Thailand) for the first Chinese New Year holiday (2011) after we moved to Seoul. A book can remind you of certain memories so vividly, which is one of the reasons why I love books.
And next ones are "Underground" and "Underground2" written by Haruki Murakami, a non-fiction based on the sarin attack on the Tokyo Subway (March 20, 1995). He had a interview both with the victims and the (current or former) followers of the cult group.
I became a high school student in this spring and my school was close to the Imperial Palace moat. My uncle commuted to a company using the same subway line. So, I still think I, or someone who is very close to me, could have been one of the victims. And, this book always makes me wonder what would divide the right and the wrong, the good and the evil, or the normal and the abnormal.
5日目は、3冊の本を紹介し、2人にバトンを渡します。はじめは"Eat, pray, and love"にするつもりだったんだけど、ここのところ村上春樹を集中的に読み返してて、昨日『約束された場所で』を再読したら、絶対これも紹介したいと思ってしまって。
1995年3月のオウム地下鉄サリン事件。この春に高校生になり、皇居のお堀近くに通学してました。オウムの当初の計画は空中から皇居周辺にサリンを撒くというものだったし、叔父は日比谷線で通勤してたし、この事件はまったく他人事じゃなかった。わたしや叔父、もしくは先生やクラスメートが被害者のひとりになっていても、全然おかしくなかった。
当時はもちろん連日連夜オウム関連のニュースが報道されっぱなしだった。テレビをつけたらいっつも上祐さんが何か話してた。村井さんが刺される姿もテレビに映ってた。1月に阪神大震災が起こって、3末にはこの事件。1995年は異様な年だった。
今回『アンダーグラウンド』(被害者もしくは家族へのインタビュー)と『約束された場所で』(オウム信者または元信者へのインタビュー)を読み返して、またまた考え込んでしまった。
前者では、ひとりひとりの言葉にしっかりとした重みがある。日々の生活に基づいて出てきた、彼ら/彼女ら自身の言葉、という感じがする。みんなとてもまじめで誠実で、それぞれの人生を一生懸命生きている。そんな彼らの日常生活が、わけのわからないものによって壊され、この先もその傷を負っていかなくちゃならなくなったことに、あらためて深い怒りを感じる。
一方後者では、もちろんひとりひとりちがいはあるにせよ、なんていうか、全体的につるっとしている。温かみがないというか。そのひとが一体どういう人物なのか、まったく見えてこない。頭の中で考えられて、そこだけで完結していて、どこにもいけない感じ。
当時の報道で描かれたように、彼らは狂信的で何をしでかすかわからない怖いひとたち、というのともちがう。むしろ、生きるってどういうことかを真剣に考え、それゆえに人生にうまく馴染めず、苦しんできたという過去を共通して持つ。でも、生とは何かを追求して行き着いた先が、無差別殺人をしでかしたカルトだっていうのは、なんともやりきれない。
村上春樹作品全体のテーマでもあるけれど、善と悪の境目がわからなくなって、混乱する感じ。
ちょっと長くなりすぎてしまいました。。