<7日間のブックカバーチャレンジ Day7>
7冊目は、カズオ・イシグロ『日の名残り』。実家に置いてあって手元にないので、この文章を書くまえに読み返せていないので、わたしのなかにある印象を頼りに、書いてみてます。
たしか最初は作者のバックグラウンドに興味を持って『遠い山なみの光』を手にとったもの、どうも合わなくて挫折してしまい。。以降、読んでなかったのだけれども、ミーハーにもノーベル文学賞受賞後に再度挑んでみたのがこの作品。
がつんときました。。人生の夕暮れだからこそ、見える風景。哀しくて切なくてみじめで、でもとてもとても美しい物語。わたしがスティーブンスの年齢に差し掛かったら、どんな風景が見えるんだろうと。30代終わりに読んだからこそ、心に染み入ったのかもしれなくて、やっぱり本との出会いのタイミングは必然だったのだろうなあと。歳を重ねるごとに受けとれるものが変わってくる小説だとも思うので、またそのうち読み返すことになるんだろうと思います。
この小説があまりに素晴らしくて、ほかの作品も読み始めてみたら、どれもすごかった。ひとつひとつ、どれも等しく重厚でがつんとくるけれど、それでいてまったく異なる世界が展開されているのも、すさまじい。
今日のバトンは、Kさんに渡します。とてもユニークなバックグラウンドとキャリアを持ちつつ、不思議と共通点が多い、面白いご縁の友人です。Kさんが選ぶ本のラインナップ、楽しみにしてます:):)