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原子核の大きさは思っているよりずっと小さい
化学的な性質を示す最小の粒である「原子」は、陽子と中性子からなる「原子核」と「電子」からできています。原子核の周りを電子がまわっている図を見たことがある人も多いのではないでしょうか。ただし実際の原子核の大きさは、イラストで描かれている大きさよりもずっと小さいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1638066122937-hzu2qHAtX5.png)
原子と原子核の大きさ
いちばん単純な原子である「水素原子」の大きさはおよそ0.1 nm、すなわち10の10乗分の1メートルです(1つ前のnoteの記事でも触れました)。
この中心にある「原子核の大きさ」は、およそ10の15乗分の1メートルで、
水素原子の大きさの100000分の1(10万分の1)。ですから、イラストには点としても描けないくらいの大きさなのです。
テレビの画面と点(ドット)の大きさで原子と原子核の大きさをイメージ
原子と原子核の大きさをイメージするため、テレビの画面と中の点(ドット)との比較で考えてみました(下に図もつけています)。
テレビ、パソコン、スマホの画面は、絵や文字を表示するために色が変えられるたくさんの「点」の集まりでできています。最近の画面では一つ一つの点の大きさが非常に小さくなり意識することが少ないですが、パソコンのディスプレイだとまだ点が見えるものがありますね。
今使われているテレビ(フルハイビジョンテレビ)の画面には、
この点がよこに1920個、たてに1080個ずつ配置されています。
これをおよその数で考えて、よこに2000個、たてに1000個の点が並んでいるとみると、
テレビをよこに50枚、たてに100枚ずつ並べると、よことたて、それぞれの点の数の合計がおよそ100000個(10万個)になります。
水素原子の原子核の大きさは原子の大きさの10万分の1ですので、この「並べたテレビの広さいっぱいに描いた丸を水素原子の大きさ」とすると、中央にある「テレビの中の点1つが原子核の大きさ」となります(下図)。
![](https://assets.st-note.com/img/1638073330504-abyclKw9nV.png?width=1200)
面的な広がりをイメージしたかったのでテレビとドットの例を出しました。
もっと簡単に直径100 mの大きさの球が水素原子の大きさだとすると、原子核の大きさは1 mmというイメージでもよいですね。
電子の大きさは?
電子の大きさは調べてみたところ、原子核よりもさらに小さい、または、大きさがないなどの説明があり、はっきりとはわかりませんでした。少なくとも電子の大きさの測定はまだなされていません。電子は素粒子の一種になりますが、素粒子についてあまり知らないので今後勉強していきたいと思います。
なお、電子は原子核の周りをグルグル回っているのではなく、原子核の周りで電子が見つかる確率の分布として示されます。原子の中身は、とても小さい原子核を中心に、原子核の大きさからすると広大な領域を電子が確率的に分布しているという不思議なものです。