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プロフェッショナルとは

 前々回、三島のことを書くために、少しネットで調べものをした。小説のタイトルが読めなかったのである。その時に、こういう一文を目にした。
 
「これは三島がプロではなく、アマチュア時代に書いた作品である」

私はひっかかった。プロ? プロとはなんであろう。
 おそらくこの筆者は、作家としてデビューしているか、いないか、くらいのつもりで書いたのであろう。つまりもっと言えば、それで金をもらっているかどうか、ということなのだと思われる。
 しかしである。ならば、プロとしてデビューすると、何かその人の本質が変わるのだろうか。プロとして契約する一秒前と、一秒後で、その人の本質が変化するのであろうか。それまで書いていたものと、プロになって書いたものは違うのであろうか。
 そんなことはないはずである。仮にアマチュアと、プロがあったとして、アマチュアの三島と、プロの三島は連続しているはずである。それを「金」の価値で切り取って、プロとアマチュアに分けようなどというのは、ナンセンス極まりない。
 もっと人々は――少なくとも文学好きを標榜する人間は――物事の本質に目を向けるべきだと思う。

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