【そして思い出し笑い〜こんな子、育てましたけど】 #9 エレベーターと逆立ち
長女がエレベーターに乗れなくなったのは
小学校3〜4年生の頃だったと思います。
本人いわく、テレビで
エレベーターに閉じ込められてしまうという
再現VTRを見て怖くなった、と言うのですが
私の印象では「徐々に乗れなくなった」
という感じでした。
最初は普通に乗っていたエレベーター、
そのうち「怖い」と言うようになり、
ついに全く乗れなくなったのが
3〜4年生だったと記憶しています。
商業施設でも、公共施設でも、
常に階段を探し回らなければならず、
まだ小さい下の子たちを連れて
階段を上り下りするのはタイヘンでした。
ある病院では
ナースステーションの中を通らないと
階段が使えなかったり
やっとの思いで非常階段を見つけても
鍵がかかっていたり。
とにかく、いろんな場所で
「すみません、うちの子
閉所恐怖症なんで
階段使わせてもらえませんか?」と
頼みまくった記憶があります。
(ちなみに、29歳の今でも
エレベーターには乗れません。
あと、映画館、プラネタリウムなど
暗くて閉鎖的な空間もダメ)
その頃、どういうわけか
壁倒立を始めるようになりました。
何がきっかけだったのか、
もう覚えていないのですが
ひょっとしたら私が教えたのかな?
とにかく、逆立ちが好きで
ただいま〜と学校から帰って
ランドセルを下ろしたら
そのままリビングの壁に向かって逆立ち。
毎日毎日、逆立ち。
朝も夜も、逆立ち。
たまに、手と手の間に本を置いて
逆立ちしたまま読んだりしていました。
その頃、次女が1年生、長男はまだ幼稚園。
そう広くもないリビングで
逆立ちしようとする姉に、
しょっちゅう蹴られる。
姉の足が、
頭の上から落ちてくる。
ふたりが泣きながら
お姉ちゃんがあ…と訴えてきます。
書いてしまうとなんてことないように見えますが、
この頃が一番、精神的にしんどい時期でした。
長女の逆立ちが始まると無性にイライラし、
ひょっとして私はノイローゼなのか?と思いました。
学校では相変わらず、いじめられっ子で
人の輪にもなかなか入れず、
友だちと呼べる子もごくわずか。
宿題などは、ちっとも進まず、
小学生なのに夜中までかかったり
人の気持ちを察することができず、
きょうだいも泣かせてばかり。
そんな長女に対して
毎日毎日叱ることしかできなくて
どんどん追い詰められていく私…。
誰にも頼らずに育てるのは、
もう、限界でした。