電子書籍「つるちゃんのひとりごと」からご紹介(4)灯りを消した2時間

6月15日12時発売のつるちゃんのひとりごと〜春夏編〜は、復刻版です

おかげさまで、皆さんにお求めいただいており
大変感謝しております。

今日も、その一つをご紹介しますね〜。

灯りを消した2時間は、時々やってみると
その度ごとに発見があって楽しいです〜〜。

この話のアレンジ版も、ひとりごと秘話に入れています。

灯りを消した2時間

この年の夏至の日は、午後八時から十時までの二時間、一斉に電気を消そうというキャンペーン、百万人のキャンドルナイトが催されました。

東京タワーや原爆ドーム、大坂道頓堀や通天閣のネオンサインが消え、日本各地では、二千百ヵ所以上が参加したそうです。


環境NGO「ネットワーク地球村」代表の高木善之さんが、(2003年の)六月に松山の会場で講演したときに、「皆さんで参加しましょう」と呼びかけたので、我が家でも実行することにしました。


明かりを消し、全ての電気を切ろうとしましたが、冷蔵庫や電話は切れませんでした。

振り返ってみると、電気なしには何もできないほどに、電気のお世話になっていることに気付きます。

普段のその時間帯は、外灯や部屋の明かりを煌々とつけ、家族の誰かがパソコンを使い、テレビを見ています。ご飯を炊くのも、食物を保存するのも、掃除をするのも、トイレの洗浄器にも電気が使われています。

1日だけと言われても、電気なしで生活するのはとても大変そうです。


肉や魚のない質素な夕食を、ろうそくの明かりで食べながら、アフリカの子どもたちは、食べるものもなく、明かりにも不自由するような生活をしているのだろうなあ、戦争で住む家や両親を失ったイラクの子どもたちはどんな思いで生活しているのだろうかと、遠くで暮らしている地球の隣人たちのことを考えました。

二割の先進国の住民が、地球の資源の八割を使い、残りの二割の資源を八割の発展途上国の人たちが分け合って使っているという事実をしっかりと受け止めたいと思いました。


ろうそくの明かりでは、移動するときにつまずきそうになるくらい、部屋にはいろいろなものが溢れています。

同じように、知らず知らずのうちに余計な荷物を背負い込んで、鈍ってしまった感性。

明かりを消し、ろうそくのともし火で過ごした二時間は、我が身から贅肉をそぎ取るのに必要な時間であったようです。



それではまた!


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