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全館完全スマートホーム化されたボロ長屋リノベ私設図書館をつくる話。

ぼくは今、徳島に住んでるんだけど、そこで私設の図書館、今風に言うとマイクロライブラリーを運営してる。

蔵書は2500冊ほど。いろんな人の寄付や寄贈があって、ベースやギター、トランペットなど楽器もあれば、レコードもある。Nintendo Switchもある。昨日も近所の小学生がSwitchやりに遊びに来てた。シーシャがあったり、子ども麻雀教室をやってたり、もうほんと好き勝手してる。曲げわっぱに電子パーツとか入ってて、パティスミスのアナログ飾ったりしてるの見て、昨日来た人も「カオスだ......」と言葉を失っていた。

マイクロライブラリーサミットというところで話をさせていただいたことも。書籍にまでしてもらった。

今、この図書館をいろいろ改造したいと思ってて。何言ってるかわからないと思うが、敷島さん @butanokuso  は今、イクラをつくったり、ペストマスクをつくってる。

ぼくはというと、この図書館を全館スマートホームにしたいなあと思ってて。

もう建物、ひどいボロなんですよ。高度経済成長期、だから1970年とかに建てられたもので、もう60年以上経ってる。古民家とかですらない。トタンの文化住宅みたいな感じで。来た人も「なんだこのおじいちゃんの家は......」って言うんだけど、それで全館スマートホーム とかおもしろくない? ド古と現在テクノロジーとの同居。そんなレトロモダンミックスしたくて。

スマートホーム 化は結構かんたん

実はスマートホーム にするのは結構簡単。道具をAmazonとかで買ってくるだけだ。あまり調べないで適当に買ったので、道具どうしの相性が非常に悪く、めんどいタスクが発生してるのと、時間なくてほったらかしってのがあって、途中でストップしてるんだけど、現段階でも、スマホやタブレットなどで、リモート、遠くから図書館内の照明やエアコンが操作できるようになってる。

今後はこれをGoogle Homeと連携させたりしたい。で、「おっけー、グーグル。いってくるね」とか「おやすみ」などと言うと、パチンと電気が消えるとか。

スマートロックなんて商品もあるから、こんなの導入してもおもしろいなーとか。

スマホで遠隔地から鍵を開けたり閉めたりできる。

ってことは、「お店番」がいらないってこと。

たとえば、ずっと鍵をかけておいて、開けて中を使いたい、本を読みたい、ゲームがしたいという人がいれば、ぼくに電話をかけるなり、SNSでメッセージをくれればいい。「あ、今、開けたー。帰るときまた連絡してー」。より自由に図書館を使ってもらえるかなと。

スマートホームはおもしろいけどデメリットも。

とまあ、そんな感じで「全館スマートホーム のボロ長屋」ってのに憧れはあるんだけど、自動化、効率化が常におもしろさに直結しているかというと、必ずしもそういうわけではない。

まず、スマートロックの例で言えば、お店番がいたほうが人は来るかもしれない。ゲームする、本を読むは口実で、本当は人と話したい、会いたいだけかもしれないしね。

一度スマートロックを導入したが最後、「お店番」という図書館への関わり方は不要になってしまう。何でも自動化すればいいわけではない。

そうした目立った鍵をかけるというのも、防犯上果たして有効なのか、という疑問もある。信号機を設置したほうが事故が増える、なんてことがあるけど、それと同じで。そんなジャラジャラした鍵をかけてるってことは、中に盗まれたらいけないものがたくさんある、すなわち盗めってそういうことか?と。そんな風に、他人の行動をアフォードする可能性だってあるんじゃないだろうか。

それより何より、大事なことを今思い出したんだけど、自分、スマホを持ってないわ(笑)。別に買うなりもらえばいいだけの話なのかもしれないけど、思うところあって、スマホを持たないようにしたら、もう本当にスマホが「めんどくさい」と感じるようになって......。

このあたりの顛末については、またnoteでも記事を書こうと思うけど、でも、スマートハウスって言っても、入力は2つの方法しかないわけ。スマホ、もしくはタブレットによるタッチ入力か、スマートスピーカーによる音声入力か。

スマートスピーカーはとても便利だし、毎日Google Homeを愛用している。けれども、ぼくが常にスマートスピーカーがいる場所にいる、とは限らないわけじゃん。

旅先とかに出てるときに「すみません。図書館あけてください」って言われて、仕組み上は地球の裏側からでも開閉ができるようになってるのに、手元にスマホもスピーカーもない、みたいな。だったらもう、最初っから、鍵なんかかけず「好きなときに入れよ」ってしたほうがいいんじゃないか。

目指すは24時間365日開館の図書館

言い忘れたけれど、言わずもがなの話。ぼくはこの図書館から一切金銭的収益を得ていない。すなわち、開ければ開けるだけ、光熱費かかるので、赤字になっていく。図書館活動はそういう、完全な遊びでしかない。

けれども、何の得もない、むしろ損だとしても、いや、だからこそ、狂気の24時間営業とかやってみたくないですか。ぼくはそういう意味わからんことをやってみたい。

そのためにもスマートホーム化を真剣に検討中、なのだけれど......。テクノロジー以前、コンセプトの段階で、一体自分は何がしたいのか、どう持っていきたいのか、迷ってる。そして、そこで迷うのが楽しい。

みなさんもぜひ、じぶんの図書館を開いてみてください。おもしろいから。簡単にできる。簡単にできる、って話をMediumで連載で書いてます。よければそちらもご覧ください。

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