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カルシウムパラドックス
パラドックスとは逆説という意味です。
カルシウムパラドックスとは、カルシウムを摂取したつもりで逆に排出されてしまう現象のこと。
私たちの身体にはホメオスタシス(恒常性)と言って、体内にある成分や細胞の数などが過剰に増え過ぎないような仕組みがあります。
ビタミンCをたくさん摂取すれば体内に蓄積し過ぎないように排出したり、新しく細胞が生まれる時は古い細胞が死んだり、そうやってプラスマイナス0になるようにプログラミングされています。
カルシウムパラドックスはこのホメオスタシスというシステムによって起こる現象です。
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カルシウムの働き**
まずカルシウムというと=骨と思い浮かべる人が多いと思います。
しかし意外にもカルシウムは私達の身体の中で重要な働きを担ってくれています。
カルシウムパラドックスの仕組み
例えば、牛乳のように吸収の速すぎるカルシウムを摂取すると血管内に即座にカルシウムが溢れ出ます。
そうすると脳は「カルシウムが身体に過剰にあるから血管内に出てきたのだ」と勘違いをし、慌ててカルシウムを対内から排出しようとします。
この時どこからカルシウムを持ち出すのかというと、カルシウムの貯蔵場所である骨から持ち出します。
これを繰り返すことにより骨密度が下がり骨が弱っていきます。
ちなみに骨から持ち出されたカルシウムは基本的には尿によって対外へ排出されますが、きちんと排出されないこともあります。
余分なカルシウムが血管壁にくっつけばそこで血栓をつくり動脈硬化の原因となり得ます。
余分なカルシウムが腰椎にくっつけば腰痛の原因となることもあります。
膵臓にくっつけば膵臓の働きが阻害され、インスリンの分泌が悪くなり糖尿病に。腎臓や膀胱、尿道にくっつけば結石に。
みなさんが想像するよりもカルシウムは遥かに身体に大きな影響を与えます。
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