待ち月の夜
昨日の夜はいい月夜でしたよ。
上りはじめは何とも言えない赤に近いオレンジ色した大きな、そして重たそうなお月さまが夜空に上ってくるにつれて、しっとりとした光沢のある絹の色のような艶やかな色っぽいお月さまでした。
蚊取り線香の煙りをまとい、虫の音に包まれながらハイボール片手にゆっくりとベランダでお月見、あぁ自分は宇宙の一部なんだなぁとしみじみした夜です。
瞑想するかのように軽~く目を閉じていると、とにかく最近あった腹立たしい事だけが頭のなかをリピートして、いやって言うほど😠💢悔しい感情を味わいつくし、綺麗なお月さまに暴言を吐き出すところでした。
しかしながら、つやめくお月さまを見つめていると、その一点の光が出口に見えてきて、母の胎内から産み出るための誘導灯のように感じました。
扉の先にある光はゴールではない。
新たなる展開に誘導する明かりだ。
わたしの父は、飛行機の離発着の際に誘導するマーシャラーでした。
重度のファザコンだったわたしは、父の晩酌に付き合うのが大好きでそんな父の話す様々なものが世の中の、社会の常識だと思っていました。
父は、マーシャラーの役割を『出口入り口』と話したことがありました。ただ、決まっている方向に導くだけと。
あっ、今夜の月は
わりとまんまる。
さぁて、ハイボールのもうかな。