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おひさまえん 訪問
葉山からさらに横須賀方面に行った大楠地区にあるシュタイナーの一般人間学の思想を中心に保育をしているおひさまえんに伺いました。シュタイナーベースの保育は自由保育と以前、耳にしました。保育も自由保育の現場も触れる機会がこれまでほとんどなかったため、ワクワクしながら園に向かいました。
http://www.manabinomura.com/ohisamaen/Top.html
「おひさまえんは、ドイツの思想家・教育家であるルドルフ・シュタイナーの「一般人間学」の思想を中心にした保育活動をしています。夢を持ち、自分で考え、自分で判断し、自分で行動する。シュタイナー教育のめざすところは そんな「自由な人間を育てる」こと。つまり「意志」を育むことです。
自分で行動する力は、0~7歳の時期に育まれるため、幼稚園時代の過ごし方がとても重要となります。たいせつなのは健康な体づくりと暮らしのリズム。そして、こどもの心の内側からのぼってくる衝動を妨げることなく、自由なあそびの中に取り入れてあげること。 ひとりの人間として尊重し、信じて見守ることで、こどもは自ら気づいて成長します。」
園内に入ると、大きな緑の木々とふかふかとした土の広い庭があり、森のようでした。そこに、木で建てられた素敵な園舎が目に飛び込んできました。中央には大きな机と椅子が並べられています。大地の再生の会のみなさんが、この場所を整備されたそうです。
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私が園に着いた10時には、もうすでに子どもたちの活動は始まっていて、泥あそびをしたり、ままごとをしたりして、異年齢で仲良く遊んでいました。建物の室内にも子どもたちがいて、お互いに関わり合いながら思い思いの時間を過ごして楽しんでいます。その姿を田澤先生は、保護者の方と一緒にニコニコと見守っていました。保護者の方が教育現場にいるって、公立の小学校ではなかなかないことですが、それも違和感がなく、先生と保護者が日常的に一緒に子どもを見ているってとても素敵なことだと感じました。
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庭で活動の様子をみていると、ある子どもが近寄ってきて、
「ねえ!一緒に海に行こう!」と声をかけてきました。
先生は、にっこりと「一緒に行ってやってください」とおっしゃられ、私はその子と海へ行き、海やら公園やらを案内をしてもらいました。(園の外に出る時は大人と一緒に行くというルールはあるようでした)
こんな風に、自分から「こうしたい!」と言って、それをまわりの大人は尊重し、意思を示したことが実現されていく。
自由保育で育った子どもは意思が育つと聞いたことがありますが、なるほど、こういうことなんだなと感じることができました。
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シュタイナー教育では、幼児期はリズミックな生活を大切にされていますが、おひさまえんでも、1日の時間の過ごし方と1週間の予定がありました。訪問した日は火曜日で、先生手作りのご飯とお味噌汁の給食が出ました。自分たちでご飯と味噌汁を上手によそって、思い思いの場所で食べていました。十分、活動したからか、気持ちがいいくらいよく食べて、おかわりをする子が何人もいました。
おひさまえんの1週間の予定
月曜日 水彩
火曜日 玄米給食
水曜日 フラダンス(月一回)
木曜日 カレー給食
金曜日 大楠山または前田川へハイキング
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食後、またすぐに活動が始まり、外でめいっぱい体を動かして、子どもたちのエネルギーに驚かされました。
この日は誕生日の子どもがいたようで、バースディパーティーが催されました。
テーブルにピンクの布がかけられて、蝋燭に灯が灯されます。主役の子どもが前に出て祝祭の始まりです。蝋燭の灯りを見つめながら、先生がこの世界に誕生したことを祝う言葉を贈ります。自分でこの世界に誕生すると決めて、名前をもって生まれてきたことに対する祝福の言葉。私は先生がマントラを唱えているように感じました。蝋燭の灯を消すと、親御さんたちが作った手作りのケーキが振る舞われました。
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誕生日のプレゼントの中に水風船が入っていました。子どもたちの目はキラキラとして、さらに夢中になって水風船で遊びます。
私は湘南エリアのオルタナティブな学び場で、何回も水風船で遊ぶ子どもたちを見ました。子どもたちの遊ぶ様子をみていて、水という素材と水風船というパワフルな遊びのツールに驚かされます。こういう遊びを、禁止されず思う存分できることは価値のある体験ですね。
文責:森田 千尋
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