酢について ④~⑨
割引あり
現在の勉強の進み具合
①酸味と風味を付与 ←済
②食材の色に影響する ←済
③硬さに影響する ←済
④魚臭を弱める ←今回はここ
⑤肉のタンパク質を変性させ、肉がしまる
⑥たんぱく質の加熱変性を助ける(卵が固まりやすい)
⑦ビタミンCの酸化を抑える
⑧殺菌、制菌作用がある
⑨塩味との相互作用(強い塩分を和らげ、弱い塩分を補う)
酢の特性 ④魚臭さを弱める
魚の臭みとは、漁港や魚屋さんの臭いである。
酢には、その臭いを弱める(分解する)力があるが、そもそもなぜ魚は臭いのか考えてみる。
海水は平均すると1Lあたり約35gの食塩を含んでいる。
つまり、塩分濃度が約3.5%となっている。
ここで考えてほしいのだが、塩の内容で浸透圧の勉強をした。
もし、魚の体が水(海水より薄い)ならば、濃度の濃い海に水分が引き出されてしまう。
そこで海水魚の場合、浸透圧の効果により水分が外に出ないよう、浸透圧調整物質が細胞内に溶けている。
魚の場合、トリメチルアミンオキシド(無臭)と呼ばれる化合物がおもな浸透圧調整物質である。
そして、このトリメチルアミンオキシドが酵素とバクテリアが一緒になって化学分解した結果、魚の臭いの原因であるトリメチルアミン(漁港の臭い)を発生させる。
鮮度が良い場合、トリメチルアミンオキシド(無臭)の分解が始まっていないので、魚臭さがでない。
一方で淡水魚(川魚)の場合、体内の浸透圧調整物質(トリメチルアミンオキシド)が少ないため、結果として臭くならないのである。
分解されて出てくる、トリメチルアミンはアルカリ性のため、酢(酸性)を加えると中和されて魚臭さが取れるのである。
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