デジタルマーケティングの定石まとめ~デジマ営業目線から見る~
デジタルマーケティングの定石(垣内勇威著)を読んで
営業目線でまとめていきたいと思います。
お客様にデジマの提案をする立場であるので、その時に自信をもって発言ができる材料があればと期待して読み進めました。
印象に残ったところを絞って取り上げます。
定石を無視した「車輪の再発明」が繰り返される理由
多くの企業のマーケター・コンサルタントが「成果の出ない施策」を
繰り返してしまうのは、デジタルマーケティングの「定石」を知らないため
ジョブローテーションや人材の流動化により担当者の
デジタルへの理解が不十分なケースが多い。
そして他部署からの圧力やバズワードの流行で
本来進むべき方針から誤った方針(車輪の再発明)に陥ってしまう。
これはテレアポをしていろんなお客様と話している中でも
感じるところでした。
「最近、部署に配属されたばかりで何もわからなくて・・・」
「予算はないのに、Webから集客しろ!」と求められていて・・
と不安を口にする方と対峙することが多かったです。
そこに対する僕たちの介在価値は構造上起こりうる課題として共感を示したうえで原理原則を正しく伝えてあげることだと感じました。
ユーザー不在の「自己満足」の仕事は捨てる
デジタルは顧客主導ですから、
企業視点の自己満足は百害あって一利なしなのです。
こちらも「今、Webサイトのリニューアルを検討中で~」と
話をされるお客様と対峙することが多いです。
サイトをリニューアルすれば今全然集客できていないサイトに人が来ると
考えられています。
そこに対して、ハッキリと重要なのはまずはコンテンツですよ。
ユーザーは自分の見たいものにしか興味がありませんよと
耳が痛いようなことも言ってあげることが大事だと感じました。
たった5名の行動観察でほぼすべてがわかる
①調査対象者を決める
②アンケートを実施する
③行動観察調査をする
この間電話したクレジットカード会社のWebサイト担当の方が
「もっと新規の入会数を増やしていきたいんだけど、
顧客のニーズが分からない。
みんなユーザーはマイページにログインしてしまうから
その後の行動が観察できない。
コンテンツを拡充したらいいのか(コンテンツを欲しているのか?)、
アフィリエイトに予算を投下したらいいのか、
広告に投下したらいいのか分からない」
とおっしゃっていました。これに対する一つの答えは実際に行動観察をしてみるということで見えることがあるかもしれません。
自分の場合を思い浮かべると、マイページにログインして支払い額を確認するくらいしかしないので、そういう人がほとんどの可能性がありますが、
机上の空論で議論をしても見えてこないこともあると思うので、そういったお話をしてあげればよかったと感じています。
定石を様々なビジネスモデルに適用する
マーケティングにおけるデジタルの活用方法は、
ビジネスモデルに応じて18種類に分けられる
本書では、ユーザーとのコミュニケーションが
「デジタルで完結するかどうか?」で大きく二つに分け、
下図のように分けています。
18セグメントの全体像:
デジタルマーケティングの勝ちパターンは18個しかない
垣内氏のTwitterより引用
各セグメント毎の勝ちパターンが記されているので、
営業前に当たるセグメントを確認して辞書のような
使い方で見ていきたいと思います。
中でもECサイトについてはそもそもの商品に魅力があるのかというのが
重要なファクターになってくるので、
ただ集客をすればいいわけではないという事は
念頭に置いておきたいと思います。
まとめ
弊社がB to BのWeb to 営業担当型法人向けソリューション+専門商品という立ち位置にいるので、そこと同じセグメントのお客様は比較的分かりやすかったです。
まだまだいろんな業界・セグメントのお客様とお仕事をしていないので、
知識としては入れつつ実際の経験を積んでいけるようにしたいです。
デジタルマーケティングという実体のないものに、
バッサリと正解不正解を示してくれた本書は良本でした。
マーケに関わる担当者様はご一読いただければ幸いです。