【投資】半値戻し達成したら全値戻すんじゃないの?株式市場の気になる3つの危機感
みなさんこんにちは。
2020/05/11(月)にコロナショック前の半値戻し(50%戻し)を達成した日経平均株価。
「半値戻しは全値戻し」との声も聞こえますが、
本当に全値戻すのか?
株高が続くと私達はすぐに株は上がるのではないか?と思いがちですが、今存在する3つの危機感(実際にはそれ以外にもたくさんありますが)についてまとめておきたいと思います。
これを見る限り直近は、一旦調整の色が強いのではないかと考えています。
ぜひ一緒に考えていきましょう!
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◇1、移動平均線乖離率に過熱感あり
まずは、25日に対する移動平均線乖離率です。
日経平均株価の移動平均線乖離率は、2020/05/12現在、+4.87%
一般的には、5%を超えるあたりから過熱感が意識され、一度25日移動平均線までの調整が起こりやすくなるので、徐々に過熱感のある水準です。
ただ、日経平均株価だけではありません。例えばマザーズ指数は、+14.88%と以前高い水準が続いており、小型株は一旦調整色が強そう。
続いて、アメリカのNASDAQは、2020/05/11の時点で7.29%と高かったためか、2020/05/12は-2.06%の下落となりました。
日経平均株価だけを見ていても視野が狭くなる一方です。世界の株価はつながっていますので、どこかからか下落の波が来るのではないかと見るようにしましょう!
◇2、業績悪化からPER急激に上昇
日経のEPS(1株益)を毎日確認しています。
決算発表がピークを迎えていることから業績の影響を見ているのですが、急激にEPSが減少しています。
過去30日で見ても1500円→1100円前後まで下落をしています。
その結果何が起こったのか?
PERが高くなってきたのです。
PERの計算式は、株価 ÷ 1株益 です。
日経平均株価は、30日前までPERは12倍台で割安感を指摘する声もありましたが、株価は上昇、業績は減少となった結果、急激にPERが上がっていき、割高の目安である15倍も超え、現在は18倍台となっています。
決算がピークであるとはいえ、まだ多くの企業の決算発表が残っていることを考えれば、もっとEPSが減少することはほぼ間違い無いでしょう。
PER水準の歴史的な水準で見ると、
アベノミクスの初期に20倍を超えている以外で、18倍を超えてくることなど一度もなかったのに、急激に超えてきました。株価が現在の水準を維持したまま、残りの決算発表を終えるのであれば、20倍に行く可能性も十分にありえます。
いつの間にかファンダメンタルズで割高感が出てきていることも頭に入れておきましょう。
◇3、長期のチャートで見ると、実はまだ半値戻しは達成していないかも?
ずっと「半値戻し達成」を前提にお話をしていますが、もう少し視点を広げてみます。そうすると、まだ半値戻しを達成していないとも言えるかもしれません。
上記は、日経平均株価3年週足チャートです。
直近1年間程度の高値ではなく、3年間の高値からコロナショックの安値からの戻りを計算するとまだ微妙に半値戻しは達成していないとも見えます。
加えて週足の移動平均線である26週移動平均線と52週移動平均線のデッドクロスが目の前まで迫ってきています。
短期チャートより、長期チャートのほうがダマシが少ないのがテクニカル指標の特徴です。
短期のサインは、長期のサインには勝てません。
常に日足だけでなく、長期の週足、月足も出てサインを見逃さないようにしなくてはいけません。
視野を広く見ると、半値戻しの怪しさがあることと下落のサインが出ていることを把握しましょう。
◇まとめ
今日は3つの視点で株の危機感についてまとめました。
常に相場の動きは変わっていきますので、日々情報を更新していきたいと思います。
いま感じているリスクについては、
・乖離率が5%付近、マザーズやNASDAQはより過熱感
・株高+業績悪化によりPERが急激に上昇。割高水準に
・長期チャートで見ると、半値戻しは未達成?+デッドクロスも
ということでした。
実際、2020/05/12のアメリカ株はすべてマイナスで帰ってきました。
今日の日本株が軟調な展開が予想されます。
私は、昨日から日経平均株価に逆連動するETFダブルインバース(1357)を保有しています。下落幅がどの程度になるかは状況によりますが、しっかりとしたリスク管理をした取引が必要になります。
今後も引き続き一緒に見ていきましょう!
◇最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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今日も一日元気に頑張りましょう!