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【投資】日経平均株価半値戻しも一時2万円割れ。どうなる来週のマーケット&注目銘柄(SONY・ユニ・チャーム)
みなさんこんにちは。
テクニカルアナリストの森口です。
今週は、一時コロナショック後の下落からの半値戻し水準を達成しましたが、そこから株価は下落。
木曜日には2万円を割り込みました。結局今週の終値は2万円をギリギリ回復して、20,037円となりましたが、今後どうなるんでしょうか?
今週もテクニカル分析で相場を占っていこうと思います。
加えて、今回は決算を超えた2銘柄についても解説していきます。
◇今日のPodcast&Youtube
動画にオープニングとエンディングを追加しました。ぜひご覧ください。
◇1、日経平均株価は、拮抗状態も短期は下落傾向?
まずは、日経平均株価のトレンド確認から。
週足2年、
移動平均線は、13週、26週、52週です。
移動平均線の向きは全て下向き、
つまりトレンドは下向きであることを大前提に日足を見ていきます。
日足6ヶ月、
移動平均線は、5日、25日、75日で表示。
出来高に加えてスローストキャスティクスを表示しています。
日足で見ると、2つの懸念点があります。
まず1つ目は、「上方ウエッジ」です。
上方ウエッジは、三角持ち合いの1つで、これが出るとトレンドの転換が起こりやすいテクニカルのチャートパターンです。
見ていただいてわかるように、3月の半ばから上昇し、短期的には上昇トレンドと言える動きの中で起きた上方ウエッジの下限を割り込んでいます。
短期的には、下降トレンドに転換する可能性が高いと言えます。
加えて、スローストキャスティクスが71%まで下がってきました。
強気に上がってきた日経平均株価は、ほとんどが買われすぎ水準である80%を超えていましたが、その買われすぎ水準を割り込んできたことで、こちらも短期的には下落懸念があります。
こちらは、NYダウの日足チャート、
移動平均線は、5日、25日、75日です。
NYダウについては、すでに5月1日の時点で上方ウエッジが完成しており、そこから高値を超えることなく推移、今週前半では3日間で1,000ドル以上下落するなど、トレンドの転換がより鮮明に出ています。
このことから考えると、短期的には下落に要警戒が必要になると判断しました。
また、ファンダメンタルズを見ても、
世界のコロナウイルス感染拡大の第2波が懸念されていたり、
コロナウイルスを巡って米中関係がさらに悪化するなど、
懸念材料が増えてきました。
そして何よりも、日経平均株価のバリエーション面。
PERが急激に上昇しています。
一ヶ月前の日経平均のEPS(1株益)は、1,514円
PERは12倍台で株価はほぼ同水準でも割安感がありました。
ですが、1ヶ月後の現在のEPSは、728円
PERは27.5倍ということで、明らかに割高水準になっています。
決算はピークを過ぎたものの、多くの企業が決算発表を延期しているので来週以降も決算発表が多く出てくることを考えるともう少しEPSが下がり、PERが30倍台ということもあり得るでしょう。
このことから5月の残り2週間は、下落に警戒しながら相場に挑んだほうが良いでしょう。
◇2、決算通過銘柄のテクニカル分析①(SONY)
注目決算銘柄について、
今日はSONYとユニ・チャームに注目してみます。
まずSONY(6758)です。
5月13日に決算発表を行ったSONYですが、結果は、
↑同社IRをより
売上が前年比4.7%減、営業利益も5%減と減収減益となり、
来期予想は未定としました。
今回の決算で一番多いのがこの、来期予想の「未定」の状態です。
この状態は非常にたちの悪い状態です。
どのくらい悪いのかが数字で見えずに、実際にできてきた数字と予想の乖離があれが株価が大きく乱高下する可能性があるためです。
この時点で注意が必要ですが、チャートをしっかりと見ていきましょう!
まずは週足2年、
移動平均線は13週(紫:下向き)26週(青:横向き)52週(黃:横向き)
トレンドの方向性の判断が難しいところです。
13週移動平均線は明らかに下向きであり、まもなく52週移動平均線とのデッドクロスが発生します。
加えて、上には26週移動平均線があることから上値は少し重そうな印象です。
日足チャートで直近の動きを確認します。
①の緑のラインは、年始から見た緩やかな下降トレンドラインです。
3月の戻りから一度上値を押さえるレジスタンス(抵抗)の役割をしていて、まだ超えていないことからこれからもレジスタンスとして機能する可能性が高いです。
加えて、①の赤ラインは上昇トレンドラインですが、この線はすでに割り込んでいて機能を終えています。
②の赤ラインは、改めて引き直した上昇トレンドラインですが、この線も割り込んでいる上に、サポートとして機能するはずの線がレジスタンスに転換する可能性もあります。しかも同水準に下降トレンドラインが。
決算発表翌日(5/14)にこの上昇トレンドラインを割り込んでいることからも、短期的には上値が重く、下落のほうが優位性が高いといえます。
◇3、決算通過銘柄のテクニカル分析②(ユニ・チャーム)
今度は、マスクなども製造販売しているユニ・チャームを見てみましょう!
結果は、
↑同社IRより
売上も利益も前年同期比を上回る増収増益となりました。コア営業利益に関しては前年同期比で50.7%増ということで、コロナウイルス感染拡大によってより業績が拡大していることがわかりますね。
しっかりとチャートをいていきましょう。
週足2年、
移動平均線は、13週、26週、52週。全て上向きで文句なしの上昇トレンドです。
赤のラインは、上昇トレンドラインから引いたチャネルです。
コロナショック時の動きは例外として、すぐにこのチャネル内に価格レンジが戻ってきたことがわかると思います。
直近割り込んできましたが、このチャネルに戻ってきたことで、チャネル上限程度までの上昇は期待できるということですね。
日足チャートです。
緑のトレンドラインに注目していただきたいのですが、
短期的には下降トレンドであったことがわかると思います。
ですが、今回の決算発表を超え、昨日は株価が上昇。
そしてこの機能していた下降トレンドラインを力強く出来高を伴って超えてきました。
加えて、スローストキャスティクスも売られすぎ水準から上向きに転換しました。今度は短期的に上昇が期待できると言えるでしょう。
加えて、仮にコロナウイルス感染拡大第2波が来たとしても業績への懸念が少ないことは明らかですので、株価も堅調に推移しそうです。
注目の銘柄と言えるでしょう。
ですが、あくまでも投資は自己責任でお願いします。
◇まとめ
ということで、今回は日経平均株価に加えて、SONYとユニ・チャームのテクニカル分析も行ってみました。
チャートが物語ることは、すべてのファンダメンタルズを折込みます。チャートが示すことを無視せずに頑張っていきましょう。
今日のまとめとしては、
・日経平均株価は短期的には下落懸念あり
・SONYは決算発表後下落、トレンドラインの抵抗により下落懸念あり
・ユニ・チャームは決算発表後、トレンドラインをうわ抜けにより上昇期待あり
となりました。
また色々テクニカル分析していこうと思います。
ぜひまたご覧ください。
◇最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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