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その97〜「まだやらなくていいか」を「今終わらせるか」に変える方法〜

※忙しい人向け、この記事の要約です。

人々は「達成感」や「安心感」を得るために、金銭的・時間的なコストを負ってでも課題を早く終わらせたがる傾向がある。
この心理を活かすことで、先延ばしを防ぎ、効率的に行動を促進できる。


実務への応用
1. マネジメント
課題の分割: 大きな目標を小さなタスクに分け、達成感を提供。
精神的負担の軽減: 取り組みやすい設計で部下の行動を促す。

2. 家庭や日常生活
ご褒美設定: タスクを終えた後に報酬を与える仕組みを作る。
細分化: 宿題や家事を「ひと段落するポイント」に分けて取り組みやすくする。

結論
人は心理的達成感の魅力に動機づけられる。
この特性を活かし、課題を小分けにしたり、目標達成時の満足感を強調する工夫を取り入れることで、仕事や日常のタスクの先延ばしを防ぎ、行動を促進できる。


「年内にこの仕事は絶対に終わらせる!」

そう思って仕事をしているあなた。

一緒に頑張って乗り越えましょう!
僕も同じ思いを持って仕事をしているところです。

とはいえ、先の見えない仕事だと、優先度が高くても、
「年内はそれ以外の雑務を終わらせて、年始に気持ち切り替えて取り組むかぁ」
と考えてしまうことも…

そう思って先延ばしにしてしまう自分を嫌になってしまうこともあるでしょう。

実は、人間の感情・行動の特徴をうまく捉えて、環境を整えてあげることで、
「さっさと終わらせよう!」
と前向きに取り組むことができる、というお話をしたいと思います。

ということで、今日ご紹介する論文はこちら!

タイトルは、
なぜ人は余計にお金を支払ってでも、課題を早く終わらせたがるのか

未完了の課題が与える心理的負荷

です!
それでは早速見てみましょう!



論文の要約

人々は課題を早く終わらせることで得られる「達成感」や「安心感」を重視し、金銭的利益よりも精神的な満足を優先する傾向がある。
この心理が、早期支払いを選ぶ理由となる。

特に影響が大きい状況は、
・課題が目標達成の最後の段階である場合。
未完了の課題が継続的な精神的負荷をもたらす場合。

活用方法
1. マネジャーへの助言
課題の分割:
大きな課題を小さなタスクに分解し、達成感を提供。
精神的負担の軽減:
部下が取り組みやすいタスク設計を行う。

2. マーケティング担当者への助言
達成感の強調:
製品やサービスが目標を完了させる助けとなる点をアピール。

3. eコマース企業への助言
待ち時間の管理:
待機中の顧客の不満を軽減するために、早期の情報提供や見通しの余裕を持った提示を行う。

結論
人々は課題を終わらせる達成感を求め、早く支払いや業務を完了させたがる。
この心理を理解し、適切に活用することで、モチベーションの向上や顧客体験の改善に役立てられる。

https://dhbr.diamond.jp/articles/-/11007より抜粋して改編

「もう少し頑張れば終わらせられる!」
と思った時には、
完了させたくなる力が働くということです。

この論文では、
・あるサービスに関する支払いの選択
・休暇前の課題の取り組み方

などを調査しています。その結果、

実験結果
選択行動:
多くの人が割高でも早期支払いを選択。
休暇前の行動:
通常時よりも、休暇直前には課題を早く終わらせようとする割合が増加。
心理的価値:
課題の達成感が、一見非合理に見える選択を正当化する。

https://dhbr.diamond.jp/articles/-/11007より抜粋して改編

こうなったと。

この特徴を捉えて、自身の行動をコントロールするのに活かすとするならば、

「先の見えない課題は、一旦見えるところまでやって一区切りにする」

というマインドを持つとよさそうです。

仕事を振る立場の人ならば、要約に書いてあるように、
大きな仕事は、細かいタスクに分けて先が見えるようにする
ことで、部下も仕事に取り組みやすくなるんです。

年末のこの忙しいタイミング。

何とか仕事を年内に終わらせたい。
そんな時に一工夫してみるといいかもしれません。


家庭に置き換えて考えると…

この記事を見て最初に思ったのが、
夏休みの宿題
でした。

夏休みの宿題を7月中に終わらせるタイプの人は、
そんなに多くの量だと感じていないのかもしれません。

逆に8月30日まで取り組めない人は、量が多すぎて取り組めない〜と思っているのかもしれません。
(1日あれば余裕と思っているタイプの人もいるかも)

他には、「日々の家事」も同様に後回しにしがちですよね(溜まっていると余計に…)

こういった日常の雑務や宿題の取り掛かりを早くするためにできることは、

ひと段落するポイントを決めて、その時にご褒美を自分に与える

ということです。

だいたい、タスクが溜まると精神的な疲労や苦痛を感じるので、
ご褒美作戦で「ドーパミンの分泌増」を狙ってみてもいいと思います。

取り組み始めたら最後までいける、という人は、
取り組むための仕組みづくりをしてもいいかもしれないですね。

僕は夜の家事(食器洗いなど)がなかなかはじめられない時は、
「取り掛かり始めたら🍺をプシュッ!と開けて、飲みながら洗う」
みたいなことをやっています笑

ご自身、ご家庭での課題感に合わせて、
いろんなやり方、試してみてくださいね。

まとめ

本日は「物事を先延ばしにしないためのコツ」をテーマにした論文をご紹介しました。

仕事も家事も、先が見えないと先延ばしにしてしまいがちですが、
一工夫ですぐに取り掛かれるようになります。

ぜひトライしてみてくださいね。

それではまた次回。

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