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その68〜「好きに決めていいよ」は相手にとって重荷になる〜

※忙しい人向け、この記事の要約です。

この記事は、マネジャーが部下に意思決定の権限を委譲する際に注意すべき点を解説しています。
1.権限委譲の重要性
適切な権限委譲は部下の成長とマネジャーの効率向上につながりますが、不適切な方法で委譲すると部下に負担をかけ、関係が悪化するリスクがあります。
2.対人関係へのコスト
部下は意思決定権を委ねられるとプレッシャーを感じやすく、助言を求められる場合に比べ、関係が悪化しやすいことがわかりました。

3.効果的な権限委譲の3つのポイント
・ポジティブな結果が期待できる意思決定を委ねる
・部下の職務範囲内の意思決定を委ねる
・意思決定の影響が部下自身に限定されるような場合に委ねる

家庭での意思決定についても同様で、相手の負担を軽減するために、大きな決断は互いに相談しながら進めることが重要です。

このように、権限委譲を単に「任せる」として捉えるのではなく、相手にとっての負担や影響を考慮することが大切だと述べています。


上の立場に上がっていくには、仕事を他の人に振り分けていく必要がある

こんなことはよく言われていますよね。

実際、僕も過去にもこんな記事を書きました。

自分のところに溜まっていく仕事を片付けるだけでは成長できない、と。

各タスクを適切な人に振り分ける能力を身につけることで、リーダー、マネジャーとしての立場を担うことができるようになります。

ただ気になるのが、
振り分けられた相手はどのような気持ちで受け取っているのか?
ということです。

振り分け方によっては思わぬ反発を呼ぶこともあるので、注意が必要ですよね。
簡単に終わるタスクならまだしも、重要な意思決定をしなければならないものであれば、部下にとっては大きな負担になります。

仕事振っていきたいけど、あまり部下に負担をかけたくない…!

そう思うあなたにご紹介したい今日の論文。

タイトルは、
部下に重荷だと感じさせず、意思決定の権限を委譲する方法

前向きに捉えてもらう3つのポイント

です!

それでは要約を見ていきましょう!




論文の要約

この記事では、マネジメントにおける権限委譲の重要性と、それが不適切に行われた場合に生じるリスクについて解説しています。以下が要点です。

1.権限委譲の意義
適切な権限委譲は部下のエンパワーメントにつながり、マネジャー自身にも利益があります。しかし、部下にとっては意思決定の権限が重荷になる場合があるため、その点を注意する必要があります。

2.対人関係へのコスト
意思決定の権限を委譲された部下は、助言を求められた場合に比べて、マネジャーとの関係を負担に感じやすくなり、協力意欲が低下する傾向があります。

3.適切な権限委譲の3つの要素
権限委譲の際に対人関係のコストを抑えるためには、以下の点に注意します。
①ポジティブな結果をもたらす意思決定を委ねる
②部下の職務範囲内の意思決定を委ねる
③影響が部下自身に限られる意思決定を委ねる

4.実践方法
部下の役割に合わせて意思決定の権限を委譲し、公正さを感じさせることで、対人関係の負担を軽減しつつ効果的な権限委譲が可能です。

https://dhbr.diamond.jp/articles/-/10878より抜粋して改編

意思決定に関わるタスクはやはり重荷に感じることが多いのですが、状況によるようです。

正直な話、僕自身ここまで意識して仕事を振ってこなかったな…と反省しています。

この内容から考えれば、
マネジャーはある程度結果を予測して、フォローできる準備をした上で部下に仕事を振っていく
ということが重要なのだと思います。

また意思決定をする部下のメンタル面への配慮や、

失敗したあとのフォローであったり、失敗を奨励するような文化の醸成であったりが求められるのだと思います。


家庭に置き換えて考えると…

「意思決定」って大した家事・育児にカウントされていないような気がしますが、
かなり大変なんです。

炊事・洗濯・掃除、子供の送り迎え、色々な項目がありますが、

・大きな買い物(車や家)の決断をする
・習い事を決める
・引っ越しを検討する
・イベントの手配をする
etc…

こういった項目は、カウントされなかったりするんです。
意思決定の前の準備として、調べ物をしたり、比較検討したり、時間も手間もかかるんですが、
なぜか軽視されていたりしますよね。

こういった意思決定について相談されたときに、

「あー、好きにしていいよ」

と軽ーく言っていたりしませんか?
これ、相手にとってはものすごく負担だったりするんです。

要約に書いた「適切な権限移譲の3つの要素」のうち、
③影響が部下自身に限られる
ような意思決定は、家庭においては少ないんですよね。

もちろんすべてのことに相談に乗らなくてはならないわけではないですが、
以下のような要素を1つでも含むことは、
相談に乗ったほうが良いですし、
自分が意思決定をしなければならない時は相談したほうが良いと思います。

①ネガティブな結果になるかもしれない
②今まで経験にない(職務から離れているとも言える)
③影響が家族全体に及ぶ

適切な権限移譲の3つの要素、に照らして書いています。

安易に意思決定を相手に委ねるのではなく、
しっかり聞き入れてから、相手に委ねていいかどうかを判断しましょう。

まとめ

本日は「意思決定を部下に委ねるときに押さえておくべきこと」をテーマにした論文をご紹介しました。

これは、ほかの人に任せてもいいのか?
ということを、自分視点だけでなく、相手視点も考慮したうえで振ることができるといいですね。

塩梅が難しい部分でもありますが、上記に述べた3つの要素を押さえて、振り分けられることは振っていきましょう。

それではまた次回。



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