小屋の中の自由と権力の内在化
やさしい農場主のある豚小屋でのお話。その小屋では豚さんたちは長い間外に出ることは「禁止」ではありませんでしたが、農場主から小屋の中にいることを「推奨」されていました。たまに外に出ようとする豚さんがいると農場主は何も言いませんが、同じ豚さん同士でブーブーそれを咎めました。
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「ブッブー!外に出るなんていけないんだブー!ルールを守るんだブー!」
やさしい農場主はそれを「ルール」にはせず「推奨」にすぎませんでしたが、豚さんたちはすっかりそれをルールを思い込むくらいやさしく調教されていました。
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やさしい農場主は豚さんたちの咎め合いをやめさせようと、ルールではないことをあらためて豚さんたちに伝えました。「外へ出るのは個豚の判断でいいんだブ~」
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すると多くの豚さんたちはもともと拘束されてなかったにもかかわらず解放されたかのように喜び合い、どんどん小屋の外に出てきました。でも中にはすっかり小屋の外に出ることが恐くなってしまった豚さんもいました。
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「どうしたんだブー?外へ出ないのかブー?」
「い、いいじゃないかブー!小屋の中にいる自由もあるんだブー!」
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