3年ぶりにブックカバーを作ったら
手帳のサイズが変わった。
2年ほど前から新書サイズに。
そのために自分で作った手帳カバーはお役御免となった。作った時の緊張感のある凹凸が、
仕舞うころには艶のあるぺったり柔らかな手触りになった。
そして今の私は赤の気分ではなくなった。
(今というより、1年くらい前から)
今回も、おなじみのK先生の鹿皮を使う。
白なめし、という手法だったような?
ものづくりはやるほどに上手くなるというのをよく聞くけれど、わたしにはそれは当てはまらない。
最初がビギナーズラックみたいに上手くいく。
味をしめて再現しようとしても、
2回目はどうしてもおかしなことになる。
今回も変なことをいっぱいやって
シワのあるところを伸ばして使おうと
アイロンと水を使ったら
目当ての箇所をストーブの上でやいたスルメのようにしてしまったり。
縫い方を間違えて、前半に縫った部分をやり直したり。
全部縫ってから、あーこれは白ではなくて茶色の糸を使うほうがよかったなぁと気づいたり。(もうやり直す気力はない。また気がのったら茶色で縫う。縫うのはたのしい。一種の瞑想みたいな)
それでも、
いまの私の感じにぴったりな色
ぴったりな大きさの手帳カバーができた!
こうやって、
「いま」の私の持ち物に違和感があったら、
ひとつひとつ更新していく。
メンテナンスみたいに。
私の好きなフィルさん(パーマカルチャーの先生)の言葉に
「収穫はメンテナンス」という言葉がある。
メンテナンスがてら、自分の作品を
自分から収穫している。
最後の仕上げとして
出来上がった手帳カバーにお気に入りのアロマオイルを塗るのがわたしの儀式。
前回はクローブとオレンジで、魔女のイメージ。
今回はなぜか、その香りではなかった。
クロモジとペパーミント、あとちょっと甘い香りのブレンド。
香りの好みの変化に、3年前の自分との距離を感じる。
これをおばあちゃんになるまで使い込むとかに憧れるけど、
私のことだ、3年後は全然違う色のブックカバーを縫っているかもしれない。
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