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映画の感想 トスカーナの休日

トスカーナの休日をみた。

離婚した女性が友達のすすめてくれたトスカーナの空き家に一目惚れして、買っちゃう話。

友達が教えてくれて、「買ったんだけど、DVDがどっかにいっちゃったんだよね。一緒にみよ〜」と誘ってくれた。
その気持ちに喜びながらも、見つけるのを待たずにアマプラで観る。観たいときが旬。

主人公と自分が重なる

主人公は、自分の欲しいものが手に入るかも?という期待と束の間の喜びと、周りの幸せをみたときに襲ってくる淋しさとを行ったりきたりしている。
とてもかっこ悪い。
なんだか、私みたいだ。

でも、そんなかっこ悪い自分を無かったことにしないで、その感情を、いまの自分の現実を受け止めて苦しみのときをちゃんと苦しんでいる。
今の、自分の人生をちゃんと味わっているなぁと思った。

あとは、なんか、アレに似ている。
この感覚…なんだっけ?

と思い出そうと、私のなかの感覚の引き出しを引っ張ってみる。

ああ、そうだ、夢の中で、飛んでるときの感覚にすごく近い。

夢の中で私は時々飛べる。
しかし安定しない、飛べているのに、いつ飛べなくなるかドキドキしてる。

とても不安定に、飛べたり飛べなかったりする。
街中で立っているまま、いま尻を上げたら飛べる…という感覚があって、試みると飛べたり。
低空飛行ながら5〜6階の建物くらいには飛べていたり。
その安定しなささがとてもリアルな夢。

主人公のすぐさまハッピー!万事スムーズ!といかないストーリーが、なんだかリアルだった。どこかで分かっている、悲しい予感。
すっきり綺麗に進めない、自分の弱さ。

そのリアルさが愛おしかった。

蛇口が印象的。

なんの比喩なんだろう?

止まっていた蛇口から出る水は、豊かさ?幸せ?満足?
それとも人生の潤い?
解説しているブログは見つからず。

問いとして残る。

「家族」って同じ家で時間を重ねる好きな人、くらいの気持ちでいいのかも

主人公が欲した「家族」。
初めはごく狭い意味だったそれが、もっといろんなかたちを含んでいく。大らかに、広がっていく感じ。
戸籍とか、血のつながりとか、性別とか、そういうんじゃなくて、同じ家で時間を重ねる大切にしたい人たち、くらいの気持ちでいいのかも。

インストールしたいとこ。

私も素敵な異国に美しくてあたたかい家を持つ。そこで大切なひとたちと暮らす。美味しいものを囲む。私の本音をよしとして欲してくれるひとたちと。

自分の欲しい未来のディテールを、またいくつか得られた映画でした🌱

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